最速は誰だ~日本陸上競技選手権大会~
6月27日~30日まで福岡市博多の森陸上競技場で日本選手権が行われます。最も注目されるのは男子100mでしょう。私もとてもワクワクしています。私は山縣選手に勝ってもらいたい、そして日本記録を更新してもらいたいです。ここではいちよう陸上選手である私がどのようにレースを見るといいか2つに分けて紹介します。
1:スタート~加速域
2:中間走~ゴール
1:スタート~加速域
最も緊張するのがスタートの瞬間です。ここで遅れて勝てるのはボルトなど極一部の選手だけで、レースの展開が見えてくる重要な区間でもあります。人間が音を聞いて反応するのに最短でも0.100秒かかると医学的に証明されています。つまり早く反応するとスターティングブロック(これ以降スタブロとする)に取り付けられたセンサーが感知し、フライングと判定され退場となります。しかし、機会の誤った反応や、これよりも早く反応することが可能だと主張する研究者もいたりするなどまだ議論は耐えません。
そんな人間の体の限界に挑むスタートで今大会注目選手は山縣選手と多田選手です。山縣選手は最速0.109秒で反応するという超人です。そこから他の選手よりも低い位置で飛び出し、加速し、30~40m頃には多くの選手を引き離しています。一方多田選手も山縣選手を参考にし、スタートを身につけました。山縣選手より若干高い位置で飛び出し同じく30~40mで先頭に出ます。この二人の驚異的な反応速度とそこからの加速に注目すると面白いと思います。
2:中間走~ゴール
ここはスタートから上げてきたスピードを走り方を変えて維持する区間です。最初足の回転数(ピッチ)で加速してきたのをピッチを落としながら歩幅(走っているから走幅?ストライド)を広げそれを利用して走るようになります。足で地面を蹴り、その反動を利用して走るので最初は何度も蹴って反動をもらい、そのスピードをゴールまで落とさないようにストライドを広げて走るのです。この中間走~ゴールまでで注目する選手は桐生選手とサニブラウン選手です。彼らは先程紹介した選手達より遅れて中間域に来ますが、そこからスピードをほとんど落とさずそのまま駆け抜けるのです。ここで一つ気をつけてほしいのは、実況です。さもスピードが上がったように言いますが、実際は周りの選手が落ちているだけということです。
本当に適当になってしまいましたが、ぜひテレビ中継で試合を観戦してください🙇勝負は10秒で終わりますが、選手のすべてがそこにつまっているのです。さらなる日本陸上の発展を期待しています。