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『新しい恋愛』『落合博満のオレ流転生』『波うららかに、めおと日和』など、2024年9月「ダ・ヴィンチweb」記事まとめ

本記事では9月にダ・ヴィンチwebにて紹介された講談社作品関連の記事をまとめました。


【レビュー】 『新しい恋愛』

芥川賞作家・高瀬隼子氏の短編集『新しい恋愛』が描く、恋愛の「ん?」という違和感

恋愛というのは、一般的に見ればおかしくても気付きづらいものだと思う。基本的に舞台には自分と相手のふたりしか上がっておらず、第三者の視点がないからだ。友人に話して「それおかしいよ」と指摘されても、相手を好きなうちは納得できてしまうというのもある。極端な例を除けば、ふたりが良ければそれでいいのが恋愛だとも思う。

著者は『おいしいごはんが食べられますように』(講談社)で芥川賞を受賞した高瀬隼子氏。「ひと筋縄ではいかない5つの『恋』のかたち」と紹介文にあるように、ここで描かれるのはいわゆる恋愛小説でイメージするような“恋に落ちるときのときめき”“ふたりの間に立ちはだかる壁”……といった類のものではない。

文=原智香 出典:ダ・ヴィンチweb

みんなの恋愛をわたしは知らない

■ 内容紹介 ■
20万部に迫る芥川賞受賞のベストセラー、『おいしいごはんが食べられますように』の著者が放つ「恋愛」小説集。モヤモヤが心に広がり、小さなゾワゾワが止まらない、ひと筋縄ではいかない5つの「恋」の短篇を収録!
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花束の夜  お返し  新しい恋愛  あしたの待ち合わせ  いくつも数える

■ 読者のレビュー ■
・大人の恋愛における「平熱」を捉えているこれらの短編集には、恋愛に醸し出されるような、ある種見出されるような眩しさや瑞々しさから、もはや距離を置くことで、ロマンチックな欠片もない恋愛の「平熱」にある大人の淡々とした機微がある。(NetGalley会員 書店関係者)

・ナイショっぽく付き合っていた社内恋愛相手の送別会の話、バレンタインデーのチョコに纏わる思い出、姪と語り合う恋バナ、上司と不倫しながら自分を好きでいる男子をキープする女子、歳の差カップルの話。どれもディティールが沁みる。鮮やかで鋭い恋愛のディティールが心に突き刺さってくる。令和であるけど平成をひきづる恋愛。(NetGalley会員 メディア関係者)

『新しい恋愛』高瀬隼子

「背中を押される」「寄り添ってくれる」といった一言では表せない。けれど恋愛におけるちょっとした違和感、微細な感情を言い表してくれる一冊。その先にあなたは何を思うか、ぜひ読んで確かめてみてほしい。

 文=原智香 出典:ダ・ヴィンチweb

【レビュー】 『落合博満のオレ流転生』

中日も落合博満も、異世界転生マンガは公式公認! ドラゴンズファンが見た“現役時代の元ネタ”を解説『落合博満のオレ流転生』

「転生もの」、マンガ好きであれば一度はこのジャンルの作品を読んだことがあると思う。平たく言えば、主人公が何かしらの理由で亡くなり、異世界で別の何かに生まれ変わって、人生をやり直す物語だ。

現在進行形で作品数は増え続けており、栄華を極めているとも言えるが、食傷気味である感も否めない。そんなジャンルに、新風を吹かせる一作が誕生した。それこそが本作『落合博満のオレ流転生』である。
 
転生し、若返った落合は、その世界の住人から「オチ」と呼ばれ信望を集めるのだが。そう、このマンガは、落合博満本人やプロ野球球団などから許諾をもらい、「存命中の実在人物が転生」という荒業を成立させているのだ。う~ん画期的。

文=カルロス矢吹 出典:ダ・ヴィンチweb

■ 内容紹介 ■
いまだ唯一、3度の3冠王を獲得。現役引退後も中日ドラゴンズの監督として、4度のリーグ優勝、1度の日本シリーズ優勝。そんな野球界の伝説が異世界へ!? 

『落合博満のオレ流転生』原作:宮川サトシ/漫画:川

【レビュー】 『波うららかに、めおと日和』

新郎は式の当日「写真」のみ!? 初対面は結婚して2週間後。昭和初期の海軍士官夫婦の「うぶ」すぎる日常

「父が見つけてきた結婚相手は 帝国海軍の中尉で式の当日「写真」でした……」
昭和初期の時代に帝国海軍中尉・江端瀧昌とその妻、なつ美が“夫婦(めおと)”になってからの日々を描くラブストーリー。
妻との優しい日々とは裏腹に、瀧昌が身を置くのは危険な世界。なつ美と陸にいるあいだだけでも、心穏やかに過ごしてほしい……と祈らずにはいられませんでした。
この作品の見どころのひとつは、作者の西香はち先生自ら集めた昭和戦前文化や帝国海軍の資料を作品に活かしている点。
ちなみに、西香先生自身は大の“制服軍服フェチ”。この『波うららかに、めおと日和』でも、西香先生のこだわりが炸裂。第1巻の表紙では、文金高島田を結い、黒振袖を着たなつ美の横には黒い軍服を着た瀧昌が恥ずかしそうに座っています。昭和戦前文化を気軽に楽しめるだけでなく、瀧昌となつ美の“うぶすぎる新婚生活”も同作の魅力です。

文=とみたまゆり 出典:ダ・ヴィンチweb

■ 内容紹介 ■
昭和11年、春。20歳のなつ美の元に帝国海軍に勤める瀧昌との縁談が舞い込む――。突然始まった、海軍の旦那さんとの結婚生活。家のことはもちろん男女のことにも(かなり)不慣れな二人の、ピュア度MAXな夫婦生活が始まる!潮風が吹けば、あなたのことを思い出す。戦前日本で暮らす夫婦の、春夏秋冬、つつましくも優しい日々の物語。

『波うららかに、めおと日和』西香はち

【その他9月に公開された記事】

・『どくだみの花咲くころ』/著者インタビュー

アフタヌーン連載で大反響、小学5年生の不穏な友情物語。 著者が語る『どくだみの花咲くころ』誕生秘話【城戸志保氏インタビュー】 | ダ・ヴィンチWeb (ddnavi.com)

・『先生の白い嘘』/原作レビュー

奈緒×猪狩蒼弥主演で映画化の『先生の白い嘘』。性被害を受けた男女の、性の不条理を描いた心震える作品 | ダ・ヴィンチWeb (ddnavi.com)

映画『先生の白い嘘』公式サイト (senseino-shiroiuso.jp)
映画『先生の白い嘘』Blu-ray&DVD公式サイト (shochiku.co.jp)

・はやみねかおるファンクラブ「赤い夢学園」発足!

児童文学作家・はやみねかおるのファンクラブが発足!はやみね作品を愛するすべてのファンが入学対象の「赤い夢学園」の校門をくぐってみては? | ダ・ヴィンチWeb (ddnavi.com)

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