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#94 【無料】「転塾」の流儀

転塾には、様々な原因と目的があると思います。

  • 成績がまったくふるわない

  • レベルが高過ぎる

  • 講師との相性があわない

  • 想定よりも好成績

などなど、本当に様々ではないでしょうか。
実際に、私どもでも、四谷大塚リトルスクールを皮切りに、希学園、サピックスと3つの大手進学塾で学習する機会に恵まれました。
塾を変える、所謂転塾には想像以上の精神的、肉体的な負荷がかかります。

私どもの入塾の決めては、四谷大塚は自宅から比較的に近く、学習習慣を身につける目的で入塾を決定しました。
想定外のSクラスへの所属になり、塾の中での様子を観察するにつけ、通塾のポイントが、学習習慣を身につけることから、中学受験を見据えた本格的な学習に切り替えていく必要性を小学2年生中頃に検討し始め、小学3年生にあがるタイミングで希学園へ転塾しました。
サピックスも同時に検討しましたが、カリキュラムや教材の内容を確認したところ、サピックスは、思考力に振り切ったテキストに感じ、希学園は、関西系大手塾ということもあり、量で圧倒する内容に感じたため、小学3年生の間は、圧倒的な量で算数の力を引き上げようと考えての希学園の選択となりました。
こちらでの成績は良好そのもので、所謂、公開模試では、関西・首都圏あわせた総合順位でも十傑に入ることがほとんでで、灘などを目指す母集団の周囲のレベルは、本当にこの程度なのか?という疑念を払拭することができずに、終始悩みながらの通塾となりました。
小学3年も半ばを過ぎたあたりから、志望校を開成・筑駒の首都圏最難関を意識するようになり、小学4年以降の学習環境をどうするべきか?このことに頭を悩ましていたことを覚えています。

志望校への圧倒的な合格数を誇るサピックス、手厚い指導と圧倒的な学習量を要求する希学園の間で心は揺れ動き、様々な選択要素はあったのですが、最終的には、志望校合格者数が最も多いサピックスに切り替えることを決定しました。
小学4年(3年2月)からのスタートだと、学習システムやサイクルになれるのに時間を要すると考えていましたので、3年11月に希学園からサピックスへ転塾する運びとなりました。

我が家の場合は、結果論として、転塾が功を奏し、想定以上の成果を獲得することができました。
このような経験の中から、転塾には相応のコスト(学習環境への適応など)がかかることがわかりましたので、本日は転塾に際しての注意事項を含めたエトセトラを投稿してまいりたいと思います。


転塾に伴うコストは予想以上

私どもの経験談でも転塾に伴うコストについて多少触れました。
実際に発生するコストは、転塾のタイミングにより多少の違いはあると思いますが、大きくは下記の通りだと思います。

  • 学習環境への適応(学習システム・サイクルへの適応)

  • 取り組み単元のギャップ(未履修単元の発生)

  • クラスメイトなど周囲との融和

大きくは、上記3点が考えられると思います。
学習環境への対応は、私は、転塾後3ヶ月かかる、と様々な媒体で申し上げて参りました。テキスト構成、宿題の量、日常家庭学習の教材と分量、宿題の量など、塾により本当に様々です。
勉強するという目的は同一でありながら、手段が本当に大きく変わりますので、こちらのことを念頭においておくことが重要であり、転塾に際して最も注意すべき内容だと思います。

次に、未履修単元の発生ですが、これは学年が進むにつれて発生する悩ましい現実です。小学6年の夏休みも過ぎれば、未履修単元などはほぼない状態ですが、この時期の転塾を検討される方々は、現在の塾で成績がふるわないなどの問題を抱えての転塾になりますので、未履修単元というより苦手単元・教科を攻略する必要性があると思いますので、転塾というより、集団指導塾から個別指導塾への切り替えなど、カスタムメイドを狙ったものになるのではないかと思います。
極力、新旧塾のシラバスを手元におき、履修単元あわせをしていき、家庭でフォローするのか?新しい塾でどこまで対応いただけるのか?をしっかりとシミュレートしてからの転塾をおすすめします。

クラスメイトとの融和は、時間がたてば、大抵のお子様は楽しく通っていかれると思いますので、大きな心配は不要かと思いますが、学校の同級生が多い塾などへの転塾でしたら、転塾後のしばらくの間は、成績が不安定になりますので、同級生との成績の教え合いのようなものは控えて、極力、学習環境への適応を迅速に進める保護者のバックアップが重要nなってくると思います。

転塾は吉か凶か

これは、成果により判断される内容だと思いますので、一般論として転塾が一概に良いということはできないと思います。
成績不振による転塾の場合、成績不振の原因が何か?ここの追求なしに、塾との相性が悪いからという安易な判断は、極めて危ないと思います。
家庭学習習慣が不安定で、塾に行っているだけの状態でしたら、相当なお世話好きの塾以外、転塾の成果を発見することは難しいことになると思います。
一方で、上位互換を目的とした転塾を目指したものの、2月の勝者さらながら、ついていくことが厳しいと判断がついた場合は、元の塾に戻るという勇気も重要だと思います。

転塾に至る理由は、冒頭にも申し上げましたが様々です。
しかし、転塾には、一定のコストと時間がかかります。
今、うまく行っていないからという安易な理由で転塾検討する前に、成績不振の原因がどこのあるのか?ここをしっかりと分析して、塾との面談などを通じて、しっかりと整理した上で、環境適応期間もしっかりと考慮に入れて最終判断されることをおすすめしたいと思います。

最後に、私どもが開成で実感したことを申し上げます。
開成には、サピックスからの合格者が圧倒的です。これは事実であります。
当然、進学者もサピックス出身者が多いです。
しかし、愚息の同級生の話を聞くと、日能研、四谷大塚などの出身者の名前をよく聞きますし、同学年の優秀者の出身塾をチラッと聞いても、日能研、四谷大塚、サピックスと大きな偏りはありません。

この事実だけからでも、大手進学塾で正しい学習を進めれば、開成に合格できるどころか、開成の中でも上位1/3に入るような優等な成績を確保できることが可能であるということです。
よく、サピックス出身者は、開成進学後に失速する、などという都市伝説を耳にする機会がありますが、進学者が多いですから、不運にも学業への意識が薄れて落伍するものが目に付く確率が高くなることは容易に想像することができます。
大手進学塾を比較して、圧倒的にこの塾のシステムは素晴らしいと断言できる塾を申し上げるだけの材料はございません。
しかしながら、開成進学後の状況と大学合格結果を照らし合わせる限り、優秀な子は、どこの塾でもしっかりと正しい学習を進め、学力を身に着けていると断言することができます。

今の塾と他の塾を比べてしまい、想像からくる根拠のない不安に襲われることがあるかも知れません。それは、私自身もそうでした。
しかし、有名な大手進学塾のカリキュラムと教材は秀逸であり、講師も力をもった方が多いですので、いらぬ心配はしないで、しっかりと日々の学習と向きあうことが一番大事であると申し上げて本投稿を終了させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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