はいく野あい子(仮)とはてなハイクと PSO2 と動シャクとか
かつて「ミニブログ」と呼ばれるものが流行りはじめたころ、Twitter のほかにも Ameba なう、Wassr、Google Buzz などが登場し自由競争を活発にしていました。そのなかの一つに、京都発の「はてな」により2007年12月に姿を現した「はてなハイク」がありました。
はてなハイクの投稿欄には、ちょっとしたペイントツールが付いていて、本格的なものではないだけに、気楽にらくがきを描いたり、野趣あるイラストが見られるのが魅力の一つでした。
当時、はてなの提供するウェブサービスを擬人化した「はてなちゃん」などの非公式キャラクターが利用者の間で受け入れられていて、ハイクでもそのペイントツールで描かれた「ハイクちゃん」の提案も上がっていました。
そんな中でわたしは、ハイクそのものというより「ハイクのアイコン」を擬人化するつもりで「はいく野あい子(仮)」を投稿しました。2008年6月7日のことでした。はいく野はどうしたことかそこそこ受けがよかったようで、すぐに色々な人たちに描いてもらえるようになり、頭部だけだったデザインもみんなの案で膨らみ、服装は緑色のオーバーオールが定着しました。
名前が安直なので(仮)を付けたんですが、これも定着してしまったのでそのまま。永遠のベータ版みたいな……。
はいく野あい子(仮)とファンタシースターシリーズ
わたしとセガの「ファンタシースター」シリーズとの出会いは確か2001年ごろで、当時女性声優四人のロックバンド「Lamuse-mieux」をやっていた米倉綾さんが、ラジオ番組で「ファンタシースターオンライン」という新しいゲームをやっている、さらには「ロビーでリスナーと会った」とか話していて、自分はオンラインゲームなんかできる環境がなかったので手を拱いていたのが思い出です。
それから何年も過ぎて2010年、PSP the Best 版の「ファンタシースターポータブル」が Amazon.co.jp で915円という安さになっているのを見て、「あれのシリーズだなあ」と思って手を出したのが宇宙の平和を守る業務の始まりでした。
PSO シリーズといえばキャラクタークリエイトですが、その時は特にどんなキャラを作りたいというのもなかったので、何となくそれっぽいのできるじゃん、となってあちらの宇宙のはいく野あい子(仮)を誕生させたものです。
その後「ポータブル2」「同インフィニティ」とシリーズをやりこみ。ただしオフラインモードのみ……。親作品の「ファンタシースターユニバース」は基本プレイ無料になってから少しだけ入ったものの、オンラインゲームに不慣れでなかなか馴染めず……。
「ファンタシースターオンライン2(PSO2)」には2012年6月23日に入っているのでオープンβテストからのアークスではあるんですが、当時の PC の性能が不足で、プレイ不能と考えてしばらく中断。なんとかかんとかしてようやく本格的に始められたのが2014年12月9日でした。
はてなハイクの終了
はてなハイクは利用者数が伸び悩みながらも足掛け12年にわたって続いた末、2019年3月27日に閉鎖されることとなります。
ろくに金にならないものをよく12年近くも続けてくれました。営利企業はこんなことではダメです。本当にありがとう……。
ハイクで生まれて別の場所で描かれ続けているキャラクターもありますが、はいく野にとってはハイクが本体のようなもの。ハイクの無いはいく野は、糸の切れた凧、根無し草、ほのかに見えるだけの幽霊です。さて、あちらの宇宙のはいく野も名前を変えて別人にでもなってしまうか、あるいは宇宙の平和を守る業務も引退するか……と考えるようになりました。
そのうち2020年7月24日、PSO2 の発展形「ニュージェネシス(PSO2:NGS)」が発表されます。NGS の情報が公開されてくると、新しいキャラクタークリエイトで一から新たにキャラクターを作って始めたいと思ったので、はいく野はやはり引退かなあという感じになってきます。
実際2021年6月9日25時30分に NGS が始まると、まず新キャラを作ってログインします。とはいえ、はいく野も消えきれず、新世界を観光する程度には動いていました。
(仮)つながり
そんなこんなではいく野はしばし Ship10:ナウシズでぶらぶらしていたのですが、たまたま YouTube で目にした長谷川唯の「ゆーいちゃんねる(仮)」の NGS プレイ配信を見ているうちに、このチャンネル名に(仮)が付いてるし、ユーイも桃色髪だし、なんか仲間じゃないかと勝手に思い、現場に賑やかしに行ってみようかと考えるようになります。
それからどうにか追い付ける程度に装備と旅装を整えレベルを上げ荷物をまとめて、ユーイのいる Ship09:ハガルに移動したのが2022年2月22日という吉き日。偶然ながらその日の夜に配信があったので、すぐにユーイに会うことができ、とても気さくに接してくれて感激です。
ユーイの配信を賑やかすことおよそ三ヶ月ちょい、唯さんが PSO2 の「10周年公式アンバサダー」に就任するのに合わせて5月いっぱいで私的な配信を休止され(ユーイに良き使命が与えられてわたしもうれしいです)、公式 Vtuber のポポナちゃんが5月末から6月前半にかけてハガルに来訪されて母船に帰るのを見送ると、はいく野も再びぶらぶら期間に入りました。
ユーイやポポナには、この「はいく野あい子(仮)」という他にない名前を呼んでもらったりして、本来の役割を終えた「存在」が少し回復したような気もしたところでしたが、やはり眠りに落ちるのがふさわしいのでしょうか……。
めぐりあい
ちょうどそのころ、YouTube 君が「あんたこれも観るじゃない?」と「汐月しゅう ゲーム」チャンネルの動画を上げてくるようになりました。実際に初めて拝見したのは6月1日の24時すぎ即ち6月2日の0時すぎという深夜に配信していた回でした。
汐月しゅうさんといえば「ロビーアクションのユーイ&シャクの人」あるいは「毛先をいい感じに染めている人」として以前から認識しており、ハガルで見た憶えのある人が参加されていたのと、しゅうさんのキャラ「シャクレサス」さんの髪の色がはいく野と似て見えたので「仲間かも」と勝手に思い、いつか現場に行ってみたいなぁとは考えつつ、ふだんは朝早くに配信されていることが多く、午前中は永遠に眠いの民であるわたしは、たまに夜にやってらっしゃるのを見付けた時だけそっと覗いていました。
9月末ごろになると、他のシップのキャラクターでの☆7武器獲得も進み、10月のレベルキャップ解放などの要素を見込んで、ここいらではいく野も追い付ける程度に動いておくかなあという感じになってきます。
そうこうして10月9日、遅く起きた日曜日の朝、はや11時になろうとする頃、いつものようになにげなくウェブを巡っていると、YouTube 君が「例のヤツ、今やってるぞぃ」と言ってきたので観ていると、リテム・エルノザを回っているところで、ルームはいっぱいになっていないし、パスを画面に出していたので「これは新参者が飛び入りしてもいいやつだな〜」と思って現場へ向かいました。
よく考えたら YouTube 側のチャットで「初コメですが〜」などと書き込んでから行ったほうが良かったかと思うんですが、突然に現れたはいく野を予想の斜め上を飛ぶほどの快さで迎え入れていただき感謝感激です。
11月22日実装の AC スクラッチで登場した着崩しオーバーオールこと「シュタッテリベラッテ」は、はてなハイクのみんなが描いてくれたはいく野の服装に近い雰囲気で、ようやく完全体になってきた感じがうれしいです。
11月27日、フィールドレースの順位をしゅうさんが読み上げられた時に、「はいく野あい子(仮)」の「かっこかり」までしっかり呼んでくれたのが、あとから思い出してじわじわきました。
そんなこんなで一度は消えようとしたはいく野あい子(仮)も、もうちょっとこの宇宙に存在していてもいいかなあと思えるようになりました。明日をも知れぬ仮りそめの身ではありますが、縁のあった方々にはよろしくお願い申し上げます。
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