「情報システム部門」を理解したい
ITに関わる仕事を始めて10年以上が経過しました。
これまで主に スマートフォンアプリ や Webアプリケーション の開発を中心に、 toB、toE 向けのシステムの開発業務を SIer や 受託開発 の企業で従事したあと、事業会社のプロダクト開発部門でSREを経験し、昨年に情報システム部門へと異動となりました。
システム開発の工程は一通り経験してきましたが、基幹系システムのような「情報システム」関連の実務経験は浅く、異動直後は、どのような知識が求められ、どのような組織構造で業務が実施されるのかを十分に理解できていませんでした。
そして異動から半年ほど経過するいまでも、日々進化を続ける ITサービス の世界的な流れの中で、「情シスの型」の理解に努めながら、現場の状況も踏まえてどのように価値発揮していくかについて悩める日々が続いています。
こういった中で、この半年ほどで「情報システム」や「情報システム部門」を理解するために参照した書籍やWebサイトをまとめてみることにしました。
同じような状況の方に参考になればという思いとともに、もしオススメの書籍やサイトなどあれば教えていただけると幸いです。
「情報システム」と「情報システム部門」を理解する
定義と歴史
「情報システム」の定義
「情報システム」の歴史
1950年代以降の代表的な情報システム
位置づけと役割
「情報システム部門」の位置づけ
「情報システム部門」の役割
「情報システム部門」の機能
「情報システム部門」の組織
「情報システム部門」の仕事
関連業界
情報システムとIT業界について
情報関連会社の業界地図
クラウド時代のSEの常識:新刊ピックアップ|技術評論社
SI産業は斜陽産業ではない。成長産業だ!?:後藤晃がIT業界を斬る~Take away~:オルタナティブ・ブログ
情報システム部門と関係の深い System Integrator の歴史 と System Engineer について。
システム化の業務を理解する
企業活動で行われる業務の知識
技術とトレンドを理解する
近年のITトレンドの傾向を広く浅く
内部統制やIT統制の話題を始め、個人情報保護や監査について
実務に近い情報
政府CIOポータル > 標準ガイドライン群
デジタル庁の提供する「標準ガイドライン」が秀逸
デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン解説書
デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン実践ガイドブック
システムの企画・構築・保守・運用
システムの企画、構築から保守、運用までのプロセスで実務的な内容
システムの設計からテストを外部ベンダーに依頼することを前提に、超上流から上流工程(受け入れ工程以降の工程も含む)の業務についてポイントを解説
障害対応
障害の定義や障害対応時のプロセス、作成する文書などについて
運用
運用設計の概要
プロジェクトの工程ごとに検討すべきことや作成する文書について
業務運用、基盤運用、運用管理のケーススタディ
CCoE
近年話題の CCoE について定義や位置づけ、実践例について
@Jin_AnityA / 中野 仁 (AnityA) さん
情シスの現場のリアルと課題について
Community
日本企業の情報システム部門で従事する仲間たちとのコミュニケーション
読んでみたい本
少しだけコメント
1950年代以降で「情報システム」が少しずつ企業の重要な位置づけになっていき、1980年代後半から SIer がが急成長し、それによって日本全国である程度のノウハウが蓄積されたのか、1990年代から2000年代にかけて「情報システム」について情報を整理した書籍がいくつか出版されているようでした。
その後、2008年のリーマンショックを受けて情報システム部門への投資が減ったのか、しばらく出版される書籍が減り、2010年代後半から2020年代の始まりの現在、また改めて情シス関連の書籍が発売されるようになったように見えます。
2010年代以降は、OSや業務ソフトウェアがライセンス販売からサブスクリプション販売の方式に変化し、業務システムの構築基盤がオンプレミスからクラウドへ、また、業務を支える様々な SaaS が現れました。
業務端末としてPCやスマートフォンを扱うことが基本となり、IT専門職でなくてもITサービスを使用することが常識となっています。2000年代までは恐らく、情報システム部門が中心となってシステム導入を行っていましたが、2023年現在は容易に導入可能 SaaS や パッケージ製品 が数多く存在しており、情報システム部門以外の組織も積極的に ITサービス の導入を行っているのではないでしょうか。
このような中で、2020年代以降の「情報システム部門」はどのような役割を果たしていくべきかのか、社内のその他の部門とどのように連携していくべきなのか、とても興味があります。
おわりに
掲載したのは主に、「情報システム部門の存在意義」や「情報システム部門の業務とプロセス」といった領域が中心のため、個別のツールや技術領域に関連するものはありません。
「Google Workspace」「AD設計」「Jamf」「Falcon」「Okta」のようなHowの部分も大変興味がありますが、まずは「情報システム」の位置づけや組織に求められるもの、法的なルールを守るために機能させるべきことなどについて、正確な全体像を理解したいなと考えています。
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