いつまでIndeedに高いお金を払うの?
こんにちは!細野敦(ほそのあつし)です!
人材リソースの補充、サービス力向上、事業拡大、採用の目的は色々ですが、結局のところ共通するのは「できるだけ費用を抑えたいっっ!!!」ってのはみなさん共通なはず。
ところで最近思うのは「Indeedって高くない?」
正社員募集をしようものなら1クリックで1000円越えもざら。10人に見てもらおうと思ったら1万円ですよ!?
正しい認識でいくなら「最近のIndeedは高い」
皆さんが思うこの感想、感覚的なものではなくちゃんと正しいんです。実はIndeedの単価が年々上がってことを知ってましたか?
この7年間の間で平均採用単価が約2倍に。この増加傾向は今もなお続いています。他の求人メディアと比べても、ちょっと見たことのないスピードでの単価増。上記の単価ですらも、「うちはそんなに安く採用できてない」と感じる方が多いのではないでしょうか。
Indeedでは求人数の多い企業ほど採用難易度が下がる傾向があり、何百件も求人を抱えている派遣業や、数十店、数百店を持つ大手飲食チェーンが中央値を大きく引き下げての数字だからです。これらの企業は1万円の有料運用で数十件もの応募を集めるオバケ企業なので、「採用単価4.5万円」はあくまで平均値として捉えるのが吉でしょう。
理由その1:求人市場全体が終わっている
Indeedの単価が上がっている理由の1つが、人口ピラミッドによる働き手の減少、コロナがあけ募集が一斉に増えた、など求人市場全体としての採用難によるものです。
これは市場の悪化が原因なので、Indeedというメディアの問題というより求人メディ全てが抱える問題と言えるでしょう。
タウンワーク、バイトル、マイナビ、どのメディアも採用コストが増加しており、費用をかけて掲載しないと応募が来ない、かといって費用をかけて掲載しても応募が来ない、採用予算を削る、さらに応募が来なくなる、そんな負のループを抱え泥沼にハマっている中小企業だらけなのが今の採用市場です。
理由その2:Indeedが人気になりすぎちゃった
2012年にリクルートに買収され、2017年からCMをバンバン打ちまくり知名度と利用者数を伸ばしてきたIndeed。利用者数が増えるというのは本来、採用する側としても喜ぶべきことですが、ここに落とし穴がありました。
Indeedと既存メディアとの大きな違いは、採用難易度によって費用が大きく変動すること。タウンワークやバイトルでは、掲載期間で固定料金が決まっており、採用難職種だからといって追加費用を取られることはありません。
それに比べIndeedでは「クリック課金型」を取り入れており、求職者に1クリックされるごとに費用が積み上がっていく仕組みとなっています。例えば1クリック10円の案件の場合、100クリックされると「10円×100クリック=1000円」という計算で費用が必要になります。
競争率が高い案件や、不人気の案件ほど1クリックに必要となる単価が大きく設定され費用が重みます。Indeedが人気になり募集企業が増えれば増えるほど競争率が上がり人材の取り合いが起こり、クリック単価が上がる。この連鎖によってIndeedのクリック単価が年々増加してしまいました。
一説には直近5年でクリック単価が4倍になったとも言われています。クリック単価はAIが案件ごとに自動で設定しており細かい部分までは発表されていません。ブラックボックス化されている部分が多いことから、正確にはわからないけど最近高い気がする…という状況が生まれてしまいました。
中小企業はどんどん苦しくなりそう?
結局、採用なんてものは札束の殴り合い。給料をいっぱい出せる企業がいい人材を集め、採用予算の大きい企業が大きいサイズで求人を出し、Indeedでもクリック数を掻っ攫って行く。
10万円かけても応募が来ない企業がある一方、大手派遣や飲食チェーンが数万円の掲載で何十件もの応募を作っていく。なんとも残酷な採用格差。
人材不足による倒産が過去最大となった2023年。一億総中流も昔の言葉となり家庭も企業も格差が広がってきた日本では、採用費用を抑えながら人材を確保する工夫はもちろん、そもそも人がいなくてオペレーションが回る仕組みづくり、DX化、ロボットの導入が急がれています。
残念ながら、人口が減っていくこの国では採用難が改善することはありません。中小企業はこれから更に、採用を含め小さな予算の中でやりくりする創意工夫が求められるのでしょう。