【天下繚乱】旧バージョンからの変更点
JIVEから発売されていた『天下繚乱RPG』のことを覚えている人も多いだろう。
今回の記事では、“旧作とどう変わったか?”を主要な10大ポイントに絞って紹介しよう――もちろん、あらゆる点がすべてにおいてブラッシュアップされているから、変更点をすべて述べることはできないからだ!
1.新しいクラスの追加
かつての基本ルールブックに掲載されていたクラスから“忍者”がいったんドック入りし、“影忍”が『京洛夢幻』から追加掲載される。
さらに、地獄から怨念の力によって黄泉還った“鬼”、人々を救うため高ヶ原より天降った“神霊”の2クラスが掲載される。
もちろん他のクラスのペース数が減ったりはしていない……それどこか一部のクラスは増加すらしているのだ!
“鬼”と“神霊”についての詳細な情報は……おっと、閻羅王の手先が迫っているようだ。この話は一旦ここまでとしよう。
2.ムーブアクションが導入された
[マイナーアクション]と[メジャーアクション]の前に、[ムーブアクション]が追加された。『メタリックガーディアンRPG』などでおなじみの手順だね。
[ムーブアクション]では原則的に[移動]のみが行なわれる。多くのPCにとっては、マイナーアクションの特技を使用しても[移動]が行える、という形で強化がなされたといえるだろう!
これまで“アクションを行ない、[移動]をさらに行える”効果をもっていた特技は、より進化した形で再統合されている。これまで高い機動性を持っていたキャラクターは、さらに素早く動き、活躍することができるようになるのだ!
3.クリティカルとファンブル
判定時の[クリティカル]と[ファンブル](通常、6ゾロと1ゾロで発生する)は、より致命的な効果を生み出すようになった。
まず、[クリティカル]と[ファンブル]は振り直し特技の対象にならなくなった。発生した運命的な効果は特技の効果に勝るんだ――だが、きわめて強大な玄武は、《北斗大帝の加護》を得てその運命すら覆してしまうぞ!
次に、命中判定の[クリティカル]はダメージが増加した上で、対象の防御修正を完全に無視するようになった(おっと、ダメージを軽減する効果や特定の属性を無視する効果は別だ)。判定をクリティカルに変える《剣禅一如》はさらに強大化したといえるだろう。
4.ファンブル表
[ファンブル]は単なる[自動失敗]ではなくなった!
一般行為判定、物理攻撃、特殊攻撃、情報収集、交渉のそれぞれのカテゴリーに多彩なファンブル表が追加され、あなたの起こしたファンブル[ファンブル]をさらにエキサイティングな結果に変える。
もし、たくさんのエネミーが出てきて、いちいち名もない敵までがファンブル表を振るのが面倒だと考えるGMには、よりチャンバラ的なオプションが用意されている――BOSS以外は[ファンブル]を起こしたらPCの返す刀で切られて倒されたことになるのだ!
なぜファンブルがよりPCにとって不利になったのか?
これは、[ファンブル]を起こして、判定に失敗するからには注目が集まって面白いことが起きるべきだ、と考えたからだ。
ファンブル表の中には、ファンブルを起こしたPCが有利になるものすら用意されている。これは、失敗ですらも物語をより先に進めるものであるべきだ、と考えたからだ。
5.奥義の再調整
奥義は全体的に『アルシャードセイヴァーRPG』や『メタリックガーディアンRPG』に近づける形で調整が行なわれた。もちろんそのままではない――いくつかの奥義には『天下繚乱』ならではの調整が行なわれている。天下人の《鎧袖一触》も健在だ!
6.属性の再定義
ダメージ属性は細かく定義されなおした。
具体的には、〈炎〉属性にレーザーや荷電粒子砲が統合されて〈熱〉属性となり、〈光〉属性は純粋に聖なる力によるものとなった。対レーザー装甲で奇蹟の力がはじき返せたりはしなくなった。世界設定に寄り添った形にまとめられたのだ。
同様に、テレパシーや威圧による攻撃が〈精神〉属性として〈闇〉属性から独立した。闇の力に対して強い防御力を持つデーモンが精神攻撃にも強いとは限らなくなったのだ。
〈毒〉属性も実ダメージから分離された。〈毒〉属性はたいていの防御修正を貫通するが、無生物などにはほとんど効果がないピーキーな属性となったのだ。
7.バッドステータスの調整
バッドステータスは、[邪毒X][スタン][束縛][転倒][封魔][マヒ]と、より天下繚乱の再現したいシチュエーションに特化したネーミングに変更された。
8.アクセサリの拡張
装備部位:アクセサリは2つに拡張された。その結果、アクセサリの組み合わせによってより多彩なキャラクターを作成することができるようになったのだ!
さらに忍びにとっては朗報だ。投擲武器はアクセサリスロットに装備されるようになった。手を塞がずに手裏剣を投げられるようになり、しかも投げた投擲武器が消滅することもなくなったのだ!
9.キャラクターのデチューン
ハウスルールとして広く行なわれていたデチューン、すなわち、高レベルのPCをより低レベル向けのシナリオに参加させるときにレベルを低下させて継続プレイする遊び方が正式にルール化された。
また、オンラインなどで様々なテーブルを同じPCで遊ぶ場合の遊び方についても、細かく解説されている。
10.充実したオンラインガイダンス
旧シリーズではオンラインセッションについては触れられていなかった。当時のオンラインセッションは現在に比較すると未成熟なもので、ツールやプレイスタイルも手探りのものであったから、オフィシャルから遊び方を提示することが困難だったのだ。
本作ではオンラインで『天下繚乱』を遊ぶ場合の様々なガイダンスが掲載されている。もちろんガイダンスはオンラインだけではない――10年の月日の中で蓄積された様々な知見がルールブック全体に満載されているのだ!
いかがだろうか! さらにスピーディに、エキサイティングになった『天下繚乱』を楽しみにしていてほしい!
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