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【天下繚乱】サンプル紹介② 闇を払う者

「不浄なる魂よ、常世(とこよ)へと去りなさい!」

03闇を払う者

 キミは巫女、この神州日本を守るため、神仏に仕え活動を続ける聖職者だ。キミは妖異と戦うため育てられたし、それに疑問を持ったことはない。
 “時空破断”が起きて時と空間が歪み、閻羅王たちが現われてから、これまでにないほどに妖異と、その影響を受けた悪党どもの活動は活発になっている。その勢力はますます溢れ、妖異に憑かれた羅刹は増え続けるばかりだ。
 それでも、キミは希望を失っていない。妖異があるところに、宿星に導かれた英傑はかならず現われる。その英傑たちを導き、宝剣“村雨丸”を求めよと、神はキミに告げた。希望はかならずある、そう信じて、キミは今日も妖異との戦いに身を投じる。いつか“村雨丸”を見いだすその日まで。

 “闇を払う者”は、サンプルキャラクターの中でも、いわゆる魔法攻撃に秀でたキャラクターだ。

 防御力はさほどでもないが、その陰陽道による火力は圧倒的で、五行の力を操り、相手の弱点を的確に突くことで、防御力を無視した攻撃を行うことができる。

 陰陽術をフルに活用すれば、その攻撃対象は複数に増加する。多数の敵に対し、雨あられと魔法攻撃を加えたいのなら、彼女はまさにあなたのためのサンプルキャラクターだ。

 加えて、彼女には神職として癒しの力も備わっている。人々に襲い掛かった災厄をカミの力を借りて祓うことで、【HP】やバッドステータスをすばやく回復することもできるのだ。

 “闇を払う者”はシナリオのあらゆる場面で八面六臂の活躍を行うことができるサンプルキャラクターだ。是非ともあなたの冒険に彼女を加えるようにしてほしい。

●クラス解説~朱雀(すざく)~

 この基本クラスを有するキャラクターは多数の敵を撃破し、血路を切り開くことを得意としているだけでなく、天運を操り、戦場のありさますら操る力を持っている。蘭学にいうデバッファーであり、コンダクターである。

 朱雀の照応する八徳は礼である。礼とは人と人との正しいつきあい方、真心や作法をあらわす。朱雀の基本クラスを持つキャラクターは多かれ少なかれ、このような傾向を持つ。

 この基本クラスを持つキャラクターが得意としていることはふたつある。

 ひとつは、多数の敵を撃滅することである。攻撃の拡大において、朱雀の右に出るものは存在しない。無数の敵をただひとりで撃滅するチャンバラアクションこそ、朱雀の独擅場だ。まさに時代劇のために存在するクラスといえるだろう。

 いまひとつは、悪の野望を打ち砕くことである。相手の判定の[達成値]を低下させたり、[ファンブル]の発生率を引き上げたり、[ファンブル]した相手に追撃を加えることこそ、朱雀のもっとも得意とするところだ。いかなる強大な悪であっても、朱雀はそれを見逃さず、その鋭い嘴で痛打を与えるのである。


●クラス解説~陰陽師(おんみょうじ)~


 陰陽師とは、大陸より伝来した陰陽五行説・道教を元に平安時代に成立した日本独自の呪術、陰陽道を扱う魔術師である。風水や占いなども、陰陽道の重要な一側面だ。

 化政時代において、陰陽師は生活の一部と言ってよい。人々は陰陽師の作った暦を元に吉凶を判断し(現代でも残っている大安や仏滅などの概念がその代表だ)、声聞師や拝み屋と呼ばれる民間の陰陽師たちにさまざまな占いやまじないを託した。手相見や人相見のような占い師たちも含めると、町ひとつにはかならずひとりの陰陽師がいる、と言ってもよいだろう。

 もちろん、力ある陰陽師はほんのひとにぎりだ。多くの者は見よう見まねで術式を模倣する単なる芸人か、それらしい格好をしているだけの詐欺師に過ぎない。このクラスを有している陰陽師こそが、本当の陰陽師、陰陽の力、世界そのものを動かすことができる存在なのである。

 世界の法則に通じた陰陽師たちは退魔の法にも通じており、土御門家の統括の下、妖異との戦いに身を投じる者も少なくない。攻撃においても防御においても、また他の呪術大系を持つクラスを強化するにおいても、陰陽師ほど優れたクラスは他にいないのだ。

●クラス解説~神職~

 神職はカミを祀るクラスである。

 日本古来より全国の山々や森、里、津々浦々にて祭られてきた神々を奉じ、人々の罪穢れを払って安寧をもたらす役目を担うものこそ、神職たちである。

 彼らは民草を癒し守り、神々を安んじる存在なのだ。

 神職には大きく分けて、みっつの能力がある。

 ひとつはみずからが祀るカミの力を呼び込み、ケガレを祓い奇蹟を起こす魔法使いとしてのものだ。蘭学におけるクレリックやプリーストと呼ばれるクラスに近いといえるだろう。主に回復や支援に秀でているが、カミの力を呼び込み、攻撃することもできる。

 いまひとつは、カミそのものを自分の体に降ろし、カミの息吹によって超人となって戦う魔法戦士としての神職だ。カミと一体化した神職は神の武器を使いこなし、その威力を自在に振るうことができる――ただし、カミと一体化しているために、いくつかの奇蹟は使えなくなってしまう。自分自身に希うことはできないからだ。

 最後に、神霊と呼ばれる、具現化したカミのクラスを持つ英傑を強化する神職だ。神霊はカミそのものが人々を救うため現れた分霊、あるいは武具などの付喪神が形を取ったクラスだ(彼らについては追って紹介しよう!)。

 神霊は単体でも強力なクラスだが、神職は神霊の主や協力者となって、その力をさらに高めることができる。もちろん、複数の神霊をあなたが率いて戦うことも可能だ!

●次回予告

 次回は、時代劇の顔というべき天下の副将軍やいれずみ判官を演じるためのクラス、“天下人”について紹介しよう!

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