【人生雑談:同性が好き、親を思うと…】
相談者さんの状況は、相談者さん自身が思っているほどに悪い状況ではありません。
「時間」を敵としていないからです。
洋の東西を問わず、時代を越えて、「あちらを立てればこちらが立たず」といった二律背反的な状況に陥ってしまうことは多々あります。
こんな状況の中で「時間」を敵としてしまうと選択肢として悲惨な結果が生まれてしまいます。
「君に忠か、親に孝か」を迫られて切腹を余儀なくされ、「義理と人情の板挟み」になって、人情を採れば近松の心中物、義理を重く見れば東映任侠映画の世界です。いずれも「いつまでに」という時間が重くのしかかってくるからです。
その点で相談者さんはご自身の決断を、ご自身のタイミングで行うことができます。「いつまでに」と急かされないから、かえって決断し辛いのかもしれません。決断をせずに揺れ動く状態の中で生きて行くことも、また一つの決断です。
人生、誰であっても答の出せない状況はあります。正解などどこにもない問題は珍しくはありません。そんな問題に対し、その時々に決断を下しながら生きていくのが人の宿命でしょう。そして、そういった決断の積み重ねが、傍から見た「その人」の評価、その人らしさというものになるのでしょう。
相談者さんが迷うのは当然でしょう。しかし、こういった問題に対し、正解を出せる神や人間はいません。どうなれば相談者さんが一番納得できるかは、相談者御自身が決めるしかないでしょう。
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