【人生雑談:30歳、漠然とした不安】
私は30歳独身、公務員です。仕事や家事、多少の趣味に追われる普通の人間です。ホントにこんな生き方でいいのか、漠然とした不安を覚えることが多くなりました。不安解消のため、とにかく目の前のことに集中する、本から答えを探すなどジタバタしています(人生相談の本もよく読みます)。この不安と付き合うアドバイスをもらえるとうれしいです。(30歳・男性)
いや、うれしいです、この御意見。
若い方にも、こういった真っ当な考え方をする方がいらっしゃるとは..…
昨今のマスコミやネットに登場する若い方々を見ると、「こういう風に媚びを売れば世の中で流行るんだ」とか「こんな事業をやるといって大儲けしてみせるぞ」といった下心に満ち溢れています。それらの方々は、当然、自分のおやりになっていることを確信しており、不安などは持っておられないようです。
しかし、人生は思ったよりもいろいろなことが起きるものです。うまくいっていると思ったら暗転してしまうこともあれば、絶望のさなかに光明がさすこともあります。誰にも先を読み切ることなどはできません。だから迷うのです。不安が生じるのです。
相談者さんのおっしゃる《漠然とした不安》というのは自然なものです。あって当り前のものです。だから人は考えます、そして行動します。でも不安は解消しません..…なぜなら可能性があるからです。可能性があるから、そしてより良いもの実現したいから、迷うのです、悩むのです。
《漠然とした不安》ということは、別の見方をすれば、差し迫った問題がないとも言えます。解決しなければならない火急の問題があれば、そちらに神経が行って、《漠然とした不安》などとのんびり言ってはおれません。こんな時期には、家族を作った方がいいのかとか、家は買った方がいいんだろうかとか、先々のことを大局的な見地で漠然と考えることをお勧めします。
《漠然とした不安》は相談者さんが年老い、先々の可能性が限定されるまで続くでしょう。人の一生とはそんなものです、フツーに生きていれば..…
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