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【レポート】私らしい生き方の見つけ方~移住女子の起業 ~こうち女性起業家応援プロジェクト連続セミナー #1


「こうち女性起業家応援プロジェクト」は、起業や育児休業後の職場復帰や再就職、移住後のキャリアチェンジ、そして、キャリアアップを目指す女性を幅広く支援したいという想いから始まりました。各分野で活躍する起業家をゲストに迎えたセミナーや、生活目線から考える事業アイデアの創造に向けた学びの機会を提供することを通して、高知の女性が"じぶんごと"として取り組むことのできる新たなチャレンジを後押しすることを目指しています。

第一回目は西山美穂さん(研修講師/ファシリテーター)。
『私らしい生き方の見つけ方〜移住女子の起業〜』と題して、高知に移住する経緯や、移住後の暮らし、チャレンジ、そして、今、についてお話いただきました。

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西山 美穂 氏(研修講師・ファシリテーター)

富山県出身。東京で人材育成・組織開発のセミナー講師・ファシリテーターとして勤務。ファイナンシャルプランナーとして全国でマネー講師も務める。これまでに7,000人以上にセミナーを届ける。2015 年3月に高知へ移住し、NPO法人土佐山アカデミーのディレクター、高知放送RKCのラジオリポーターとして活動。その他、自身の経験から、移住女子が本音で語れるコミュニティの必要性を感じ「カツオ女子会」を主催。これまで4回開催し、移住女子が抱える想いを共有できる場づくりを行う。現在、「自分らしく輝く自己実現のサポートがしたい!」と研修事業を立ち上げ、高知大学や高校、企業に向けてセミナーを行っている。


“やりたいことがわからない”すべてはここからはじまった

富山から上京、広告会社での勤務を経て、人材育成の研修講師や組織開発のファシリテーターとして全国でセミナーを開催していた西山さん。毎日休みなく働く東京での生活は周りの友人たちからは「とても充実しているね」、と羨ましがられる一方で、自分のやりたいこととの不一致感に常に苛まれていました。充実しているはずなのに、自分は何がやりたいのかわからない。その不一致感を解消するために、自己啓発セミナーに参加したり、プロボノとして2つの活動を支援したりしました。
プロボノの一環で、タイで孤児院の支援活動にも参加。支援を続けてきた高知県を拠点に活動しているNPO法人の代表から、「ジョインしないか」と声をかけてもらったことをきっかけに、東京での仕事をすべてやめて、NPO法人のスタッフになることを決意。西山さんは高知に移住をしました。


高知で起きた事件

NPO法人で仕事を始めて2か月ほどたったある日。NPO法人の代表に仕事をやめてほしいと告げられました。理由は「チームが乱れるから」。東京での経験を活かして、自分が、自分が、と頑張ってきた西山さん。その言動が、周りのスタッフをしんどくさせてしまっていたというのです。
頭が真っ白になった西山さんは、マインドフルネスを始め、自分の心を整理していきました。
そこで、原因は外にあるのではなく、すべて自分であることに気づきます。

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シンクロニシティとワクワクのサインを見逃さない

あるとき、偶然が重なり高知コクリエーションベースというプログラムの誘いを受けました。話の中で発せられた「リーダーを探している」という言葉に心が反応します。
プログラムに参加した西山さんは、移住した中で感じた孤独感や不安を共有できるコミュニティをつくる「カツオ女子会」を立案し、事業を作っていく中でリーダーの楽しさや一緒にいる仲間の成長を支える喜びに気づくことができました。


嫉妬の中に未来の自分のヒントがある

ある時、付き合っていた彼から「美穂ってキラキラした女子が嫌いだよね」と言われたことがきっかけで、自分が今まで押し込めてた「自分も輝いて生きたい」という想いに気づきました。
そこで、RKCでラジオリポーターやNPO法人土佐山アカデミーのディレクターとして活動をはじめました。

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「怒り」の底にはどうしても叶えたい世界がある

ラジオレポーターや地域づくりの活動は、外から見るととてもキラキラしたものでした。 しかし、そこでも、自分がやりたいこととやっていることの、不一致感に苛まれます。
キラキラするために必要なことを外から持ってきて、自分の心を置き去りにして義務的に活動していたことに気づいたとき、両方の活動をやめることに決めました。
そしてあるとき西山さんは自分の本当の想いに気づきます。
きっかけは西山さんの友人が事業仲間とのミスコミュニケーションに悩んでいることを聞いたときです。素敵な組み合わせで、最高の二人なのにもったいない!と怒りで涙が流れました。自分のことではないのに、怒り、涙を流したことで、西山さんは、「人の成長や活躍をサポートすること」、つまり、研修という仕事が、自分が本当にやりたい仕事なんだと気づきました。
西山さんは研修を通して、全ての人が能力を発揮し、チームで分かち合うことができるようにサポートをしたいと、研修の道に再度進む決意が芽生えました。


これまでの人生で学んだこと

西山さんは言います。
「やって無駄なことなんてないし、出会わなければよかった人なんて一人もいないと思います。
高知に来て2-3年はどん底でしたが、その経験がなかったら、今の私は生きる屍になっていました。
アメリカンインディアンの言葉で『早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け』という言葉があります。私は東京では一人よがりで仕事をしていました。でも高知に来て仲間ができて、たくさん応援してもらって、人を応援する喜びを感じて、みんなで遠くへ行きたいと思えました。研修でも、一人一人の能力を活かして、チームで成果を上げてもらえるようサポートができればと思っています。

起業や移住のような決断は0か100かじゃなくて、決断したあとに100%にしていくことが大事だと思います。そこにあるのは失敗ではなく、成功か成長です。」
最後に、高知で出会った人たちと、自分のど真ん中を表現して生きていきたい、と話してくださりました。

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ライフヒストリーや気づきのシェア
次に、マイプロジェクト共有をしました。
参加者一人ひとりが自分の人生を振り返り、自分にとって大切なことや、やりたいことを掘り起こしたり、今抱えている悩みや不安を参加者同士で共有し合いました。

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チェックアウト
最後は、チェックアウトと題して、一人ひとり今日の感想を話しました。

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参加者からは「今まで交流はあったが、今回改めて西山さんの話を聞いて、初めて自分との共通点がたくさんあることがわかった」「今の仕事を辞めて新しいことに挑戦するのに躊躇していたが、一歩踏み出す勇気がもらえた」といった感想が出てきました。


総括
西山さんからは自身のやっていることや仕事の内容だけではなく西山さん自身がどのように生きてきて、その中でどのような気づきや教訓を得ながら今に至っているのかをお話しいただきました。
東京での仕事漬けの日々、高知での挫折や人との出会い、そしてそこで見つけた自分らしさややりたいことなど、西山さんが今に至るまでの紆余曲折は、東京で仕事をしている方や、高知で新しいことを始めようとしている方にとって刺激になるようなお話だったと思います。
イベント終了後も参加者同士の自発的な交流もあり、新たなコミュニティが生まれたりと、一人ひとりが新たな一歩を踏み出すきっかけになる気運を感じたイベントでした。


(レポート:鈴木 博文 / 中西宏樹 )


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