【レポート】こうちアントレプレナーナイト 連続セミナー#2 ~独自性とサービス設計×人の魅力で選ばれる宿に~
初開催となる、こうちアントレプレナーナイト 連続セミナー#2『独自性とサービス設計×人の魅力で選ばれる宿に』をテーマに、篠田さんにお話ししていただきました。
2019年9月19日、「こうちアントレプレナーナイト#2」がKochi Startup BASE®︎(以下KSB)にて開催されました。このイベントは、高知県内で活躍する先輩起業家を招き、起業までの道のりや苦労話、起業するにあたっての心得など、実体験をもとに紹介してもらう、対話形式のセミナーとして実施しました。
<ゲスト講師>篠田善典さん(TOMARIGI HOSTEL 代表)
1987年生まれ。高知県出身。関西大学文学部卒業。
47都道府県に訪れ、アジアを中心にバックパッカーを経験。Bayer、ペンション支配人、楽天を経て2015年に高知にUターン。
2018年に高知市内の菜園場商店街でTOMARIGIHOSTELを開業。
1年で1000人以上の宿泊者が来客。2018年 booking.com クチコミアワードを受賞。1年間に約100本のイベントも実施。
2019年は“まちやどホステル”を目指し活動しており、 企業ビジネスコンテストで、審査員特別賞を受賞。「菜園場をここにしかないよさこい競演場に」をテーマに活動したりと、宿という「場」の新しい可能性にチャレンジし続けている。
チェックイン
まずは参加者の方々の自己紹介からスタート。今回は8名の参加者にお越しいただき、お名前とセミナーに参加した理由、最近ハマっていることを発表してもらいました。
とまり木を知っている方、菜園場商店街に関係のある人から紹介してもらった方、将来ゲストハウスをしたいと考えている方など、参加の理由は様々。最初は少し緊張感のある雰囲気でしたが、自己紹介が進むごとにほぐれていきました。
篠田さんの講演『独自性とサービス設計×人の魅力で選ばれる宿に』
その後、篠田さんの自己紹介と、今回お話いただく内容についての簡単な説明がありました。
実は、元々高知が嫌いだったと話し始める篠田さん。都会に行きたくて大阪の大学に行き、4回生のときに出会ったのが屋久島のゲストハウスでした。
お金と安定した生活を求めて、製薬会社へ就職することを決めていた自身にとって、ゲストハウスで知り合う人たちの生き方は自身の考え方に大きな影響を及ぼし、今に至ります。
とまり木ホステルは、開業から1年半が経過。シャッターを閉めているお店も多い菜園場商店街という場所にありますが、昨年の宿泊者数は1,000人を超えました。
現在、高知市内もゲストハウスは劇的に増加しており、ますます差別化が必要になってきている中、どんな色を出していくかという独自性を意識しているそうです。
篠田さんにとって大切なことは3つ。
1つ目は、想い。想いだけで起業をすることはだめだと思っていますが、想いは大事だと話します。2つ目は、広がる実感とつながる実感。沢山の出会いは、自分自身のやりがいにもなっています。3つ目は、とまり木で働きたい、と言ってくれる人がいること。人手不足の中、そう言ってくれる人たちがいることは幸せなことだ、と話してくれました。
最後に、とまり木の今後の展開についても教えていただきました。
宿という単体のものだけではなく、街全体を通じてよりローカルを感じられるように、地元の食や人を通じてのコミュニケーションなど「宿=寝る」というイメージを払拭するため、様々な仕掛けを考えているそうです。
対話の時間
篠田さんのお話が終わった後は、テーブルを囲んで、感想のシェアや気になったことなどを聞く対話の時間を実施しました。
多く聞かれたのは、やはりゲストハウス関連のこと。男女混合ドミトリーが気になる方や、知らない方と同じ空間で過ごすことへの抵抗感、宿泊に躊躇してしまう、など、リアルな感想が聞かれました。
その他、口コミについての質問や今後の展開についての詳細など、色んな視点での質問や感想が出て、盛り上がりました。
チェックアウト
チェックアウトでは、篠田さんのお話を聞き、感想含めこれからご自身の活動にどう活かしていきたいかをそれぞれ発表してもらいました。一番聞かれたのは、とまり木のある「菜園場商店街に行ってみます」という声。これまで車で通ったりはしていましたが、実際に町中に足を運ぶことはなかった、という方もいました。
また、将来的にゲストハウスをやってみたいと考えている方からは、ご自身の想いを交えながら「とても参考になった」という感想をいただきました。
総括
今回はゲストハウス営業のリアルなお話をしていただきましたが、将来的にゲストハウスを考えている方だけでなく、異業種の方にとっても参考になる話や実践として取り入れられそうな話題が沢山ありました。
今後も、より参加者と講師がコミュニケーションを取れるように改善していきたいと思います。
(レポート:上野 伊代)
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