ふりかえりはアナログ推奨。〝墓デミー賞〟から感じる、三途の川をまたぐ人と人とのアツいつながり
〝第4回墓デミー賞〟の授賞式が終わりました。
そんな賞、知らないって?
ハイ、知人の石材業者ふたりがオヤジギャグから勢いではじめ、ウェブサイトと『公募ガイド』で地味〜に告知して、ことしで4回目になります。
〝お墓参り〟で語られる熱いストーリーの数々
「墓参のエピソードを綴った文章+写真1点」をセットにして、ご応募いただきます。
私は毎年、審査員として全作品を拝読しています。
たとえば……
亡き友人へ、こんなに早く逝ってしまうと知らず、無念。もっと話したかった、というエピソードのあと。
墓前の香炉に、まだ棒状の形が残る灰がてんこ盛りの蕎麦みたいに山と積まれた写真。
いったい何時間ここで、故人と語らっていたのだろう……と、多くの審査員が涙する。
こんな感じ。
(転載ではなく記憶をたよりに概要だけ、個人を特定しない範囲で綴っております)
毎年、作品を拝読する秋の数日は、応募なさった皆さんの墓参にまつわるエピソードにひたり、ときに共振し、ときに涙する、時が止まったような深遠な時間になっています。
究極のお墓はICチップ?
すこし前の日経新聞に、メタバースをつかったお墓など、未来型の弔いの方法が紹介されていました。
ほかにも、ふるさと納税によるお墓の清掃サービスが普及していたり、駅近くにある全天候型のビル型納骨堂が人気を博したりと、日経さんが「墓参り2.0」と命名するくらい、弔いの形は進化し、〝お手軽〟〝省略〟が進行しています。
〝ふりかえり〟はアナログが効果大!
以前から、葬祭専門職の界隈では、
「究極のお墓はICチップに故人の遺伝子情報から来歴、病歴まで埋め込んだもの」
なんてことも噂されていました。
でも、墓デミー賞の墓参エピソードって、大半が昔ながらの石のお墓なんです。
納骨堂や永代供養墓が普及しはじめてもう四半世紀が過ぎているのですが、今風のお墓でエピソードが寄せられた事例が、4年間でほとんどありません。
4年間で応募作品は200弱ですから、事例としてはごく少数かもしれません。
しかし、石のお墓を代々大事にされてゆくと、孫子の代になって、なにか自身がいま・ここに生きているということについて、感じるものが表出する可能性がある、ということは、いえると思います。
葬祭カウンセラーとしては、せめて故人の思い出をふりかえるときくらいは、紙の写真アルバムで時系列に人生を追うなど、してもらいたい気がします。
こんどの日曜。
東京、町田の華厳院というお寺で、過去10年くらいのお写真を紙に印刷して持ち寄り、スクラップブック(こちらでご用意いたします)に貼っていく催しをします。
とっても柔和な副住職さんと語らいながら、年末の午後を、ふりかえりの時間にしてみませんか。
それじゃまた、明日も答えのない蓮沼へ、ハマりに来てくださいね♪
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