完全順位制における素点価値と親流しについての考察
はじめに
東風戦などでよく採用される完全順位制においての素点価値は打点の大小でなく、和了時の各着順の確率に順位ウマをかけた期待ptをベースに考えることが好ましい。
また赤牌に付与されるptについても「⚪︎⚪︎点相当」というような考え方はあまり相応しくない
しかし特定の点数状況下での着順分布の想定は人力では困難であるため、NAGAの機能のひとつである段位ptアナライザを用いて期待ptを算出していく。順位ウマは下の表の通りに設定する。
完全順位制における素点価値
※NAGAの想定する赤牌の枚数と実戦的なルールの赤牌等のドラ枚数には差があるため、段位ptアナライザの期待ptより正味の値は丸く(平均的に)なったり、トップ率に影響している可能性は留意したい。
1.東一局における素点価値
(1-1)東一局における南家の和了価値
東一局に子(南家)が和了したときの期待ptについて調べた結果を下の表にまとめた。
子の満貫のツモ上がりはおよそ5ptの価値があることがわかる。
牌姿① 3900→8000の打点上昇の価値は+2.8pt程度。副露手であるので和了時ツモ率も低いと見て満貫をとり赤5p切りがいいと思われる。
牌姿② 2000→3900の打点上昇の価値は+1.5pt程度。このくらいであればどちらの選択肢でもよさそう。
早期の決着が見込めるのであれば8p切り、ツモ抽選を長く受けられそうであれば赤5sや赤5m引きの手替わり満貫まであるので赤5p切りがよさそう
(1-2)東一局における南家の4翻聴牌
2-5待ち聴牌のダマとリーチにはおよそ13%程度の和了率の差がある。
下の牌姿のような2-5m待ち聴牌の和了率 / 放銃率から期待ptを概算する
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