foufou「すこやかな服」
foufouのマール コウサカさんの「すこやかな服」
非常に興味深い内容でした。
既存のアパレルの仕組みを壊し、デザイナー・職人・お客さん、皆が幸せになれる仕組みを作る
この時代のものづくり・もの売りの教科書でした。
続きます。
どんなものを売り、なにを目指し、誰を幸せにするか。
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「ファッションは楽しみたいけど、ブランドは高いし、けどファストファッションじゃ満足できない」という人に向けて、逃げ道を作る。
会議室で生まれる100点の優等生は大企業の規模の経済に負けるので、
そこではなく誰かに突き刺さる「小さな小さな針穴」のような製品を目指す。
そして、その誰かは普段からnote、インスタ、Twitterで発信することで見つけてもらう。
セールは定価で買ってくれた人を蔑ろにする行為だから絶対にやらないと決めている。
ライブ配信という極めてウソをつきにくい構造の場所で、むしろデメリットを強調する。
目の前の売上を取るよりも、吟味して悩んでもらい、その間にfoufouのSNSに触れてもらい、好きになってもらうことの方が価値がある。
だけど、小さいままのブランドだと説得力がないから、アングラな知る人ぞ知るのブランドで終わるつもりはない。
無理なく続けられることを、無理なく積み重ねていく。
いっときの頑張りではなく。
再販商品はライスワーク、新商品はライフワーク。
積み上げていく安定した売上と、その土台から生まれる新しい挑戦。
テレビ・メディアに恣意的に切り取られても大丈夫な自分のメディアとお客さんをきちんと持っておく。
そして、結局一番大事なことは、
こういう仕組みではなく、
「ギュンかわ」な着てみたい服を作ること。
キングオブデストロイのマルタンマルジェラさん 、クイーンオブデストロイの川久保玲さん。
既存の何かを壊し、新しいものを創りだした人が歴史に名を残す。
そんな可能性を感じる、素晴らしい本でした。