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Day.8 公式戦初戦! 2024シーズン

「ベルギー野球 監督奮闘記」のDay.8です。
オフシーズンの練習などについて色々と書いていたら公式戦の初戦にたどり着くまでに数ヶ月かかってしまいました。。

けっこう前のことなりなりますが、監督としての初戦デビュー戦を少し振り返る回にしたいと思います。

ベルギー野球連盟3部、初戦の公式戦の相手はWBA Foxesというチーム。ブリュッセルより北に60kmほど離れている街にある野球チームだ。初戦はアウェイなので、数台の車でみんなで乗り合わせて試合に向かいます。

公式戦初戦ではありますが、この前に練習試合を2試合こなしており、結果は1勝1敗。負けてはいないですが、余裕で試合を進めた訳ではなく、印象としては「思ったより強い」と感じた2試合でした。私自身、ベルギー社会人リーグの3部だからと少し甘く見ていたかもしれません。ただそれでも、日本で言ったら普通の高校の野球部なら勝てるくらいのレベル感ではあります(笑)。

まあとにかく、シーズンは17試合程度のため、初戦とはいえ勝ちも重要になってきます。

このレベルの野球で私が重要に思って選手に伝えていたことは2つ。1つは、「守備はシンプルに」。アウト1つを確実に取るプレーを優先しなさいということでした。変に難しいプレーやリスクのあるプレーを選んでエラーをするより、一つ簡単なアウトを取れればOKだと。打撃が弱いチームほど、守備でカバーしようとして難しいプレーやサインプレーをやろうとしたくなりますが、ここはぐっと我慢してシンプルにするほうが勝つ確率が増えます。

もう一つは、「攻撃時間を長く」。ストライクが来たからって何でも振ったりせず、一つでも多くピッチャーに球数を投げさせること。そうすると、暴投もあるし、四球やデッドボールの可能性も出る。プロでもないこのレベルでは、攻撃を長くして相手を苦しめた方に有利に働くと思っていました。

このあたりは、やはり先輩や指導者から野球文化を教わっている日本と違って、基本的に野球の情報ソースがメジャーリーグな彼らにはしっかり口を酸っぱく言ったりコンセプトを理解してもらわないとめちゃくちゃになります(笑)。

さあ、そんなこんなで初戦が始まりました。
まず出だしはまずまず。先発のウィリアム(仮称)が初回2失点、その後は3回までゼロに抑える。結果、5回5失点でしたが、及第点というところ。また、四球が2つのみなのがgood。3部リーグでは、1イニング1四球以下を目指したいので良い感じ。

問題は攻撃。ヒットが打てない。そして、攻撃時間を長くするための出塁、四球もあまり取れず三振が多い。結果、5回まで2安打2得点のみ。

スコアは5回で2−5で負けてはいたものの、3点差は許容範囲内。これなら逆転の可能性もあるので、ここから試合が総崩れとなります。

先発を交代させてリリーフさせたヘルナンデス(仮称)が大荒れ。2回7失点、5四球。まあ、彼は大荒れが予想される選手で、なんとか初戦は踏ん張って欲しいと思っていましたが、これで負けが決定的となりました。

最終スコアは2ー14。大敗です。

コンセプトに掲げていた「守備はシンプルに」は及第点。4エラーあったものの、相手は9エラー。難しいプレーをせずアウトを取りにいって、それなりに守れた印象はありました。

「攻撃時間を長く」はあまり実現できず。相手ピッチャーのコントロールがよく、四球も取れずヒットも生まれないので、ここは課題となりました。

また、やはり野球というのはどうしてもピッチャーのレベル・出来が試合結果に大きく左右する。これは作戦やコンセプト、監督ではどうにでもならないところ。。それでいてピッチャーが豊富にいる訳ではない。ってか全然いない(泣)。今回のヘルナンデスも、投げさせたいからリリーフさせたというより、他にいないから。そして、そんなに敗戦の責任を感じていないのが海外選手の難しいところ(苦笑)。

とにかく、まだ初戦とはいえ、この負けで感じたのは3部とはいえ相手チームのレベルは高そうだなと。他も同じようなレベルの相手が来たらこれは苦戦続きになるということ。

試合後、選手とグランド上でミーティングしました。監督として選手に何を伝えよう。日本で良くあるようなダメ出しや指摘ばかりをせず、良かったことを褒めて良い雰囲気を作るほうが欧米流であるのは良いのは間違いない。負けて少し雰囲気も暗いし、良いところや改善点から細かく話していくのもなーと思い、よく考えて出た言葉が

オレ:「負けちゃったね。でも、みんな。野球は好きか? (Do you love baseball?)」

選手:「しーん・・・」

いかん、この後の展開を全く考えていなかった。。気の利いた一言を言おうとして完全にスベってしまった(笑)。気を取り直し、予想していたより相手が強かったこと、大事なコンセプトに関しては守備はよくできていた、攻撃については改善が必要なことを話していきました。

この点差はピッチャーの力量がかなり大きいですが、それを言っても個人攻撃になるので、チームとして何を取り組んでいくかに集中しましょうと。

さあ、これからどのようにして勝ちを積んでいくか、これが監督として考えてなければいけないことになります。毎週末試合をしていきどのように勝ちを作っていくか、またこの続きをお知らせしたいと思います。

海外での監督デビューは敗戦😂 しかし前を向いて頑張っていきます。スキ・フォローよろしくお願いします🙇‍♂️

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Naoya Yamada @ブリュッセル
ベルギーの社会人野球で毎日もがき、苦しみながら監督をしています😅 記事が面白いと思ったら、少しでも応援頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします!