ベルギー 社会人アマチュア野球はどんなスケジュール?
今回は少し脇道にそれて、ベルギーのアマチュア野球がどのようなスケジュールでシーズン・練習をこなしていくのか書きたいと思います。
日本にはプロ野球があり、独立リーグ、社会人野球(トヨタなど企業チームが参加)、そして高校野球があります。これらはすべて硬式野球です。
一方、軟式野球も広く普及していて、軟式野球連盟が大会を開催していたり、相当な数の民間団体が軟式の野球大会(草野球の大会)を行なっていて、東京でいえば草野球チームは数百チームは余裕であるでしょう。さすが野球大国、ニッポンです。
ここベルギーでは、硬式野球を統括しているのは一つの団体のみ。
KBBSF-FRBBSという何の略なのか覚える気さえ起こさせてくれない団体名の組織が統括しています。
所属しているチームは、ベルギー国内で約30チーム。首都ブリュッセルは1チームだけですが、各都市・街にチームが散らばっており、野球がとってもマイナーなヨーロッパにしてはチーム数が多いのが驚きです。
これらのチームが、1部〜4部にレベル分けされたリーグで対戦をして、国内トップの王座や昇格・降格を争うのがベルギー野球です。また、このKBBSF-FRBBSがベルギー代表を選出しているので、このリーグでしっかり活躍すればベルギー代表に選ばれることも夢ではありません。というか、マイナースポーツなので運動神経が良くてしっかり練習すれば、ものすごく現実的に入れちゃいます(笑)。私が所属しているチームでも、現役や元代表の選手もいるので、めちゃ身近です。
さて、こんなベルギーの社会人野球ですが、シーズンや練習はどんなスケジュールで動いているのでしょうか。
まず、全体的なリーグのスケジュールで言いますと、以下です。
・公式戦シーズン・・・4月〜9月(6ヶ月間)
公式戦は週末に1試合開催。ディビジョン1はダブルヘッダー(2試合)。
試合のない週末もあるので、合計でシーズン20試合程度。
・オフシーズン・・・10月〜3月(6ヶ月間)
公式戦、オープン戦はなし。各チームが独自で練習を開催。
以下のように試合結果や自分のスタッツもホームページで確認しながら年間20試合をして争います。
ちなみに、リーグから派遣される審判で試合ができるのは稀で(人数と予算が足りない 泣)、審判やスコアをホームチームが担当する(自分たちでやる)というルールになっております。そのため、誤審・ホームに有利なジャッジ・スコア記入ミスが横行するのがベルギー野球です(笑)。
ただ流石に1部リーグになるとリーグの公式審判が担当するのでそういうことは少ないです。
以上がリーグのスケジュールと内容で、それに応じて各クラブ(チーム)は練習・試合をこなしていきます。
だいたいどこのチームも同じような運営で、練習は週2〜3回を平日の夜(18時〜21時)に2〜3時間程度行います。
プロではないので、選手は日中仕事があり、夜の練習に参加します。「仕事が終わった後に練習は大変だなあ」と日本の感覚では思いますが、仕事はだいたい17時の定時上がりが通常のベルギーでは、出張などない限り仕事が理由で練習に来れないケースのほうが少ないです。むしろ、仕事の休みをとってバカンスに1ヶ月でかけることも多く、そんな時は音信不通で練習も試合も全く来てくれません(笑)。
もちろん、子供など家族がいる選手は家庭都合で来れない人もいますし、練習の出席率も人によってまちまち。そういう状況の中で、スキルの高さや出席率を考慮して、監督の私は試合のメンバーを組んでいきます。
練習はあまり来ないけど上手い選手、練習はよく来るけど下手っぴな選手、今は微妙だけど成長が期待できる選手、アドバイスを聞かない選手、上手いけどチームメイトへの態度が悪い選手、よく遅刻する選手(笑)、色々な選手のことを考えながら勝つため、そして楽しむために監督は試合毎に悩みながら采配を決めていきます。あー、楽しい(苦しい😭)。
こんな感じで進んでいくのが、ベルギーの社会人野球です。今回は監督奮闘記から少しずれましたが、引き続き次回以降更新していきますので、フォロー・スキ、ぜひともよろしくお願いします🙏