なぜそうなった?私の肉体改造計画/研究に基づく筋トレメニューの組み方
全ての肉体改造は筋トレのメニューを考えるところから始まる。それが決まると仕上がりはおのずと決まってくる。そう言っても過言じゃない。種目、重量、ボリュームにインターバル。Aはコレが良いと勧めていたが、Bは全く逆のことを言っていた。矛盾だらけのこの問題。やはり王道の10レップ✖3セット?皮肉なことに誰かのメニューを真似るほど肉体改造は混乱をきたす。どのようなメニューであったとしてもそれは数ある入り口のひとつに過ぎずカスタマイズしない限り出口へはたどり着けない。何をどのようにメニューへ組み込めば良いのでしょう?
改造度はふたつの解像度に比例する。ひとつは理想体。コンテストに出たいのか?男らしくなりたいのか?健康的でいたいのか?自分の進みたい目的地を正確に知っていることは、素晴らしき大きな一歩です。しかし、それは第一歩にすぎない。まだ情報は不足している。もうひとつ最も見過ごされがちな視点。それが現在地。つまり現状を把握せずにメニューを組むと足かせがどんどん増えていき最終的には停滞する。現在のレベルが素人、初心者、中級者、上級者に区別されるとして10レップ✖3セットが機能するのは誰でしょうか?素人には荷が重く、上級者には物足りない。初心者ならうまく機能しそうですが、1年もすれば中級者へと進化しそのメニューは使い物にならなくなる。混乱が生じたメニューで筋トレするより、当然、ハマりの良いメニューに筋肉は応えてくれる。今回は筋トレ素人から上級者までメニューを巧くカスタマイズする方法について考えてみましょう。
話は私生活から始まります。これまで全く運動習慣がない場合、注がれているエネルギーの分配といえば仕事、家族、勉強、趣味に注がれていて、これから新たに健康の領域を加わえようとしている。1日に使えるエネルギーに限度があるとすれば、ほかの領域から再配分しないといけない。このコンセプトは「選択と集中」でよく知られており特定領域の改善を狙う際に用いられる。
評価基準は大きく分けて3段階。メンテナンスボリューム(MV)。保持するために必要な最低限の量。エフェクティブボリューム(EV)。改善するために必要な最低限の量。オーバーボリューム(OV)。やり過ぎてしまい悪化してしまう限界量。いわばエネルギーを傾けすぎて回復が追い付かず目的地から離れていく状態。逆に疎かにしすぎると問題を引き起こし現状維持もままならなくなる。ボトルネックの解消は一見すると他を犠牲にする引け目を感じますが私生活全体の実りはかえって順調に改善する。自分の置かれている状況を俯瞰して客観的に分析するとエネルギー効率が格段に良くなっていく。このコンセプトはメニュー開発にも全く同じことが応用できる。
各筋肉群はそれぞれ独自の反応スコアを持っているおり胸や腕は3セットで成長するのに、脚は5セットやらなきゃ反応しない。なんてことがよく起こる。いわば筋肉の強み・弱みとでもいいましょうか。これは遺伝特性や骨格の作りなどできまっているため基本的には操作しずらい。またジムで使えるエネルギーにも私生活上の制約がかかりますから適切に分配しながらEVに到達する。それがメニュー開発の命題になってくる。
例えば大胸筋を保持するためには最低週5セットが必要で、筋肥大させるためには最低10セットが必要とする。するとMVとEVの間に非効率な領域があると分かってくる。もしも次の週で6、7、8セットを組んだらどうなるだろう?筋肉は減りもしないし増えもしない。その割に余分なセット数を増やしたことで貴重なジムエネルギーが削がれてしまう。いま大胸筋が課題じゃないなら恐れずにMVまで節約し、その分きちんと重点部位に集中すればより確実な肉体改造が実現できる。もし非効率な部位が3か所あるのなら、それを再分配・最適化することで突破口はかなり開かれる。このようにして筋トレを楽しむため、そして長続きさせるために “全身の筋肉を100%発達させよう!"っと意気込むよりは“与えられたこのエネルギーをどう活かしていこう?”っとメニュー改善していく。それがすなわち固定化された肉体を改造していくことに繋がっているんです。
無論これまで育ててきた筋肉が減るリスクに躊躇する気持ちもわかりますが、筋肉は発達させるよりも保持する方がずっと楽です。とある研究によれば1週間のうち1セット(通常ボリューム1/9)だったとしても高品質な追い込み(ハイインテンシティ、グットフォーム、マインドマッスルコネクション)を条件に、その筋量は6カ月間、保持される。これはメニューの自由度が増す朗報じゃないでしょうか?筋肉のMVが想像しているよりも低いと仮定すれば、これまで踏み入ることのできなかった未知なるハイボリュームを重要部位に振り分けることができ鉄火場となった筋繊維はEVに到達しやすくなるので各個撃破は夢じゃない。また筋トレに嫌気がさしてしまう理由のひとつに過度な完璧主義があると思う。現状のライフステージによっては他の領域(勉強や仕事、子育てなど)に集中すべき時期が必ず訪れるのでMVを許せるくらい柔軟な方が長い目でみて効果的です。
肉体改造を山登りに例えると頂上に到達して壮大な景色を眺めるのが目的地。その日は晴れているかもしれないし、雨が降っているかもしれない。道に迷うかもしれないし、滑落して怪我をすることも。アタックの難易度は山に入るまで分からないものです。出発地点の駐車場から頂上を見上げると、その道のりは一目で追うことができるかもすれない。しかし、実際に足を踏み入れれば再検討と調整の繰り返し。マジでめんどくさい。だから頂上まで一直線に続く魔法のプログラムがどこかにあるんじゃないか?っと幻想を抱く。登り始める前にそんな考えは捨てておいた方がいい。その代わりに多くの好奇心と小さな勇気を持って現状に適応していく準備の方が必要。筋肉は一夜にしてデカくなるのではなく、日々目まぐるしく変化する状況に適応した結果、今とは違った姿になるのです。
特に画一的なフィットネスアドバイスに注意してください。多くの場合、パーソナルな現状に基づいて設計されるというよりは独自の世界観や経験談の押し付け。ハッスルカルチャーの影響で(全員ではありませんが)ほとんどがそれです。誰かにとって不完全に思えるメニューだったとしても、本人にとっては完全に理にかなっていて機能しているのであれば、それこそが優先されるべきメニューの形じゃないでしょうか。この不確実性とリスクは筋トレをするうえで避けられない条件であり、そうしたからといって変化が約束されているわけではない。たとえ進路変更を余儀なくされても、それは最高最適な組み合わせ再構築するチャンスであり、依然として頂上には理想体が君臨している。メニューの変更は間違いを犯した「失敗」ではなく、より可能性を広げる「教訓」だと捉えられれば、私生活も同様に厳しい時期を乗り越えられる。長期的な肉体改造の成功はすなわち人生の支配に役立ちます。
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