ジャスミンの白い花
今年も咲いてくれたジャスミン。
西麻布オフィスの西側には、ジャスミンの生け垣があった。
水しかやっていないのに、首都高のすぐ下、排気ガスだらけの環境でも、毎年しっかり蔓を伸ばしてこの時期にはたくさん花をつけてくれた。
ジャスミンの花は本当にいい香りがする。
ある日オフィスが移転することになり、事情があってジャスミンは新しいオフィスには連れていけないことになった。
そのまま枯らせてしまうのはどうにも忍びなく、私は休みの土曜日にシャベルを持ってその木を掘りに行った。
秋の夕暮れ、ひと気のないオフィスの前でひとり植え込みを掘り返している私は、怪しい人に見えたに違いない(職務質問こそされなかったが…)。
頑張って掘っても持ち帰ることができたのは二株だけだった。
でも毎年たくさん花をつけいい香りで咲いてくれる。
日の当たらない北側に置いても、枯れることなく、いつも元気だ。
花は白く小さく可憐なのに、生命力は強い。
その強さにいつも励まされる。
見出し画像はみんなのフォトギャラリーよりお借りしています。
小俣 緑さん、ありがとうございます。