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【8月21日発売】幸福な人生は眠ったもん勝ち!『働く女子のための睡眠革命』

■ 生きづらいのはあなたのせいじゃない

 「仕事の疲れが残るようになってきた」
 「食事法や運動にいまいち効果を感じない」
 「体の線がゆるんできたみたいでショック……」
 「家族の言動にイライラしてしまう」
 「仕事と家庭の両立ができるか不安……」

 もしも30代以降の人で「なんだか最近、生きづらいぞ」と感じているなら、たぶんその感覚はハズれていません。なぜなら日本人女性は30代も半ばを過ぎると、よほどのスーパーウーマンでもない限り、毎日の暮らしが回りにくくなる条件がこれでもかとそろっているから。
 ここでお伝えしたいのは「あなたの生活が回りにくいのは、あなたのせいではない」ということ。個人の性格や怠惰によるのではなく、女性のもつ特質や、おかれた環境のせいなのです。

■ 世界一眠れていない日本人女性

 最初に身もフタもないことを言ってしまいますが、女性はとにかく眠れていない! O E C D(経済協力開発機構)加盟国に対する調査によると、日本は1日の睡眠時間の平均が他国に比べて短いことが明らかになっています。しかも日本人どうしで比べると、男性よりも女性のほうがさらに短いという結果に。
 つまり「日本人女性は、世界でいちばん睡眠時間が短い」といっていいでしょう。
 では、日本人女性の睡眠時間が短いのはどうしてでしょうか? いろいろな原因が考えられますが、ひと言でいえば「忙しい」ということ。
 職場では責任のある仕事をまかされることも増えてくる世代。家庭では日々の家事。家族のいる人なら育児や介護。職場でも家庭でも、責任が大きいのです。
 いまや夫婦での共働きスタイルが主流ですが、社会的にはまだ「家のことは女性が主体で」という感覚が根強く残っています。平日の1日の平均家事時間を調べた調査(全国家庭動向調査)では、妻247 分、夫47分。育児時間は妻524分、夫117 分。
 実際、大手企業で睡眠サポートセミナーを行うと、夫婦とも30代の総合職で働いているけれど家事は妻が一手に引き受けている、という例は珍しくありません。
 そして、生活時間を削って日々のタスクをこなそうとすると、真っ先に「睡眠」を犠牲にしがちです。

■「私ががんばればイケる!」系女子のツラさ

 30代後半で着実にキャリアを築き上げている人は根性もすわっていますから、なかなかほかの人に代わりを割り振ることができず「私ががんばればいいんだから」と抱え込む傾向が見られます。また、ある程度のポジションに就いてから出産すると、職場から早期復帰を望まれることも多く、体調が完全に戻らないまま仕事を再開するケースも。
 とかく現代社会は、期待も負荷も女性にかかりがちなのです。
 日本は世界的に見てもたいへん長寿な国で、いまや人生90年とも100 年ともいわれています。けれどじつは、亡くなるまでの「平均寿命」に比べ、健康的な問題がなく日常生活を送れる「健康寿命」はかなり短く、特に女性は平均寿命と健康寿命の差(不健康寿命)が12.06歳とさらに大きい……はっきりいって「女性は不健康なまま長生きする」のがデフォルト。今感じている不調を無視したまま、この先何十年も過ごしたらどうなるのでしょうか?
 少しでも健康寿命を延ばして、老後もずっと幸せに生活したいですよね。そのためにも若いうちから睡眠をしっかりととって、心身にかかる負荷をリカバーできるようにするのです!

 「睡眠をしっかりととろう」と言われても「そりゃそうでしょ!」「それができれば苦労しないよ!」という人がほとんどかもしれません。
 でもじつは、睡眠の質を上げるとっておきのコツがあるのです。それも誰にでもできる、身近なやり方で。本書ではそのコツをお伝えしていきます。