かわいい「ざんまいず」 奈良博三昧:3 /奈良国立博物館
(承前)
ざんまいずたちの初登場は、2019年の特別陳列「いのりの世界のどうぶつえん」までさかのぼる。
当時はまだ「ざんまいず」というユニット名(?)はこの地球上に存在しておらず、2021年の「奈良博三昧」はあくまで「公式キャラクター『ざんまいず』としての」デビューということになる。
「いのりの世界のどうぶつえん」は、仏教美術にみられる「動物」に着目した夏休みの企画。のちのざんまいずのメンバーは、このときもパネルにキャプションにと大活躍であった。この子たちが「奈良博三昧」で再登板を果たすと知ったときは、たいへんうれしかったものだ。
この展覧会、図録の出来も非常によかった。
見開きにはかならず、ざんまいずの誰かしらの挿絵が入っていて、ツッコミを挟んだり、豆知識を披露したりしてくれている。いろんなざんまいずが観られて、めくっていくだけでも楽しい。
総ルビで絵本のようでもありながら、図版はきれいで拡大図も多い。末尾には「もう少し詳しく知りたい方へ」という触れ込みで、通常の作品解説もついている(やはり総ルビ)。いい図録だ。
こちらの図録、奈良博のショップの通販ページでは、なぜか取り扱いがない。店頭には置いてあるのだろうか?
各種取りそろえられていたざんまいずのグッズは、「奈良博三昧」の会期中であっても特設ショップ限定の取り扱いになっていて、ミュージアムショップのほうにはいっさい置かれていなかった。
ざんまいずグッズは展覧会終了後、10月31日を最後に通販が終了。グッズの公式ページもリンクごと立ち消えになってしまったのも気掛かりだ。
不安要素は多いが……ざんまいず、なんとか継続してほしいものである(ミニぬいぐるみやガチャガチャのグッズ展開を熱望)。
お正月には新作イラストが出ているし、心配には及ばないか。
まだ公式ページには載っていないものの、今年4月からは渋谷区立松濤美術館で奈良博の名品展が開催される予定。
展示内容としては「奈良博三昧」の縮小版となるのだろうが、ざんまいずはどう絡んでくるか。見ものである。
着ぐるみ、来てほしいな……
※ざんまいずにはいまのところ、ぬいぐるみや着ぐるみがない。1体だけとはいかず、5体そろって発売したいところだが、コスト上の都合から「オールオアナッシング」で企画が通らなかったのではと予想
※くじゃっぴーやはにわんこを着ぐるみにアレンジするのはなかなかハードルが高そうだ。はにわんこの着ぐるみ、ちょっと怖いかもしれない