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古寺巡礼

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古社寺への巡礼記録、古社寺・宗教美術にまつわる展示の鑑賞記録
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#工芸

大名茶人 織田有楽斎 /サントリー美術館

 有楽斎こと織田長益(ながます)は、織田信長の13歳下の異母弟。  さしたる戦功はないもの…

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市原歴史博物館の至宝:2

(承前)  市原歴史博物館が紹介されるとき、決まって第一に挙げられるのが《「王賜」銘鉄剣…

市川から市原へ 古代に国府があった街:2

(承前)  住宅街のすきまから、あざやかな朱色がのぞいた。  上総国の国分尼寺は国分寺と…

京都 細見美術館の名品 ─琳派、若冲、ときめきの日本美術─:1 /日本橋高島屋

 平安神宮に京都市動物園、京都国立近代美術館、京都市京セラ美術館……京都・東山の岡崎公園…

鹿島と香取:3 /茨城県立歴史館

(承前)  かねてより拝見したいと思っていた作品にも、出合うことができた。  香取神宮が…

日本と東洋のやきもの:2 /京都国立博物館

(承前)  ご当地のやきもの・京焼が、展示室の約半分を占めていた。2002年開催の特別展「京…

触れて、はじめてわかることがある:2

(承前)  やきものをはじめ、工芸作品の多くは手に取ってみずから触れ、その質感や重みを認識することが可能だ。  「可能だ」というか、そうしなければ、実像は捕捉できないに等しいのかもしれない。少なくとも、触覚で知っているのと知らないのとでは雲泥の差がある。  うつわ屋の暖簾をくぐれば、「手に取って拝見してもよろしいでしょうか」とひと言断るのが礼儀というもので、それができるかどうかで、こちらを見る店主の目は変わってくる。  専門店であればそうなるのだが、少し外れた店ともなると「

触れて、はじめてわかることがある:1

 山村暮鳥(1884~1924)に、「人間に与える詩」という作品がある。  著作権切れとのことで…