触れて、はじめてわかることがある:2
(承前)
やきものをはじめ、工芸作品の多くは手に取ってみずから触れ、その質感や重みを認識することが可能だ。
「可能だ」というか、そうしなければ、実像は捕捉できないに等しいのかもしれない。少なくとも、触覚で知っているのと知らないのとでは雲泥の差がある。
うつわ屋の暖簾をくぐれば、「手に取って拝見してもよろしいでしょうか」とひと言断るのが礼儀というもので、それができるかどうかで、こちらを見る店主の目は変わってくる。
専門店であればそうなるのだが、少し外れた店ともなると「