聖徳太子と法隆寺:1 /東京国立博物館
東京国立博物館の特別展「聖徳太子と法隆寺」へ。
太子の1400年遠忌を記念する本展は、法隆寺所蔵の文化財と東博所蔵の法隆寺献納宝物であらかたを構成、一部を太子ゆかりの寺院から借用。27年前の「国宝法隆寺展」を濃縮させ、新たなスパイスを加えて味つけしなおしたような贅沢な展示であった。気になったものをいくつか挙げたい。
《夾紵棺(きょうちょかん)断片》は、太子が眠る棺の残欠と目されるもので、大阪・柏原市内の寺にひっそりと伝来した。このような一見して地味な資料が、太子にまつ