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古寺巡礼

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古社寺への巡礼記録、古社寺・宗教美術にまつわる展示の鑑賞記録
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#仏教美術

美麗なるほとけ 館蔵仏教絵画名品展 /根津美術館

 根津美術館が所蔵する仏教絵画の名品・珍品を集めた、魅惑の展覧会である。  冒頭に掲げら…

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いざ北鎌倉 〜宝物風入(かぜいれ):1 /円覚寺・建長寺

 金沢文庫の駅から乗車し、逗子でJRに乗り換えて、北鎌倉を目指した。11月3日、文化の日のこ…

廃墟とイメージ ─憧憬、復興、文化の生成の場としての廃墟─ /神奈川県立金沢文庫

 18世紀のヨーロッパでは「廃墟画」と呼ばれる絵画が流行した。古代ギリシャ・ローマの昔に思…

国宝「黄不動明王像」 里帰り特別公開 /京都・曼殊院門跡

  「曼殊院(まんしゅいん)といえば黄不動」というくらいに著名な尊像であるが、そういえば…

古美術逍遙 ―東洋へのまなざし:2 /泉屋博古館東京

(承前)  「古美術逍遥」という展覧会名が、さりげなく秀逸であった。  “泉屋博古館所蔵…

古美術逍遙 ―東洋へのまなざし:3 /泉屋博古館東京

(承前)  高麗仏画の他にもう1点、第2展示室から挙げるとすれば《線刻仏諸尊鏡像》(平安時…

SHIBUYAで仏教美術 ―奈良国立博物館コレクションより /渋谷区立松濤美術館

 “SHIBUYAで仏教美術” である。  流行の最先端(だという)渋谷で、仏像や仏画やお経を観るのだ。  開催の報を得た時点では、このネーミングは未公表。従来型の「奈良国立博物館仏教美術名品展」くらいの硬い名称でいくと思いこんでいたので、ギャップを衝いたこのキャッチーな展覧会名は意外だった。  会場をまわってみると、天下のSHIBUYAでありながら若者の闊歩する姿はなく、仏教美術の展覧会で見かけるいつもの客層といったところ(剃髪したお方も数人いらっしゃった)。根強く流行りの

春日神霊の旅─杉本博司 常陸から大和へ /金沢文庫

 杉本博司プロデュースの、春日信仰の展覧会。  ――そんな触れ込みだったので、杉本さん自…