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菊花賞 2024年 アーバンシックおめでとうございます


勝ち時計 3分4秒1


12.6 - 12.0 - 12.4 - 13.0 - 12.0 - 11.7 - 12.4 - 12.7 - 12.3 - 12.6 - 12.6 - 11.9 - 12.0 - 11.8 - 12.1
前後半(1000m)62.0-60.4

クッション値は9.9で去年の9.8とほぼ同じ。
他の芝レースの時計を見ると今年の方が少しだけ遅い。

スタートして最初の3コーナーではエコロヴァルツが先頭を取りに行きました。

スタート直後の3コーナー

そしてスタンド前で徐々に外側から前に行く馬が出てきました。
1コーナー手前では柴田善騎手が内のエコロヴァルツの前を遮る始末。

ピースワンデュック号の騎手柴田善臣は、1コーナー手前で内側に斜行したことについて戒告。(被害馬:15番)

https://www.jra.go.jp/JRADB/accessS.html?CNAME=pw01sde0108202405061120241020/0E

一つには、エコロヴァルツ岩田父騎手が600ー800m区間を13.0秒とペースを落とし過ぎたためにおさえきれない馬達が外から前に出てしまった。
前に出て、ここからの400mを12.0-11.7とペースアップしてスタミナを無駄に消耗した①②⑩は後半の3-4コーナーで大きく失速しさらに内側の馬達に迷惑を掛けます。
特に①

約900m通過
残り1400m付近

3コーナ手前でスタミナを消耗した前が失速したので馬群が詰まって団子状態になってしまった。

残り600m手前から①が後退し始めその後ろの⑥ミスタージーティーもブレーキ、その後ろのエコロヴァルツは騎手が立ち上がるほどのブレーキ。
その後ろのダノンデサイルも事故らないように下がっている。
勝負処なのに内側にいた馬はバテ下がる馬達の影響を受けて下がらざるを得なかった。
ここを無事に走り抜けた馬群の外側の馬達が上位を占めたのも当然だろう。

3コーナー手前ではアーバンシックとダノンデサイルの差は2馬身位だったのに4コーナー手前ではその差は7馬身差にもなってしまった。

そういえば、交通事故のうち、高齢運転者(第1当事者)の違反をみると、安全不確認(約37.8パーセント)が最も多くなっているようですね。

1着 △アーバンシック

外枠から馬群のやや後方でショウナンラプンタの後ろにつけた。
1-2コーナーで外側の馬達が前に進んで行ったその後ろのスペースに入った。
ここで動けたのが良かった。
本来は1-2コーナーで外を上がって行くのは不利。
しかし、今回みたいに前に上がって行く馬がいて空気抵抗を抑えられる場合は有効。
さすがルメール騎手です。

ダノンデサイルは内だったからこそ動けなかった。
1-2コーナーでわざわざ最短距離を走れる内をあきらめて外に動くには強い理由が必要だし勇気もいる。
『前に行った馬達がバテ下がる危険性』を察する事ができたかどうか。
なんか嫌な予感はよぎったと思うんですよ。
でも動けないよなー。
あの1-2コーナーでダノンデサイルを外に出す決断をして出していたら、それこそ神騎乗。

アーバンシックは、その後も4コーナー出口までずーっと壁を作り、直線で外に出すとあっさりと抜け出した。

ルメール騎手のコメント
「スタートはいつも通りちょっと遅かったです。
彼の走り方は変わりありませんでした。
3000mは長いですし、最初はゆっくり、自分のリズムを見つけないといけませんでしたが、1周目の後にポジションを上げていくことが出来ました。

 ずっと良い感じでしたし、馬の能力をよく知っていたので自信を持って乗りました。
途中息が入ってずっと冷静に走っていたので、加速した時に勝てると思いました。
加速してから頭を上げる所がありましたが、よく頑張ってくれました。

 ポテンシャルが高い馬で、秋になって大人になりパワーアップしました。またGIでいい結果を出せると思います」

2着 ヘデントール

戸崎騎手は秋華賞と同じ競馬。
前のルメールさんについて行けば『大丈夫だ。問題ない』というこの安心感。
アーバンシックが上がって行ったのを見て、アドマイヤテラが外を上がって行った時にその後ろについて行った。
外にはみ出そうな場面もあったが何とか壁をキープした。
3-4コーナーではアーバンシックに外から並びかけるかという位置にまで来た。
ゴール前ではかなり走りが乱れていたが根性でアドマイヤテラに先着した。
戸崎騎手もそろそろ称号に『ルメールストーカー』がついていてもおかしくないですね。
個人的には素晴らしい騎乗だったと思います。

戸崎圭太騎手のコメント
「体調も良く返し馬の感じも良かったです。ただゲート入りでごねたのでその点の精神状態はどうだったかですね。レースは思ったより折り合いがつきました。ムキになることなく、ポジションを上げてもいいなと思うほどでした。

 距離は大丈夫だと思っていました。流れの中で丁度いい手応えでした。リズムよくいけました。直線も伸びてくれました。勝ちきれなかったことだけが残念です」

3着 ▲アドマイヤテラ

2コーナーでアーバンシックが上がって行ったらすかさずついて行きましたね。
でも馬群の一番外側で壁を作れなかったのが痛かった。
3コーナーでは早めに仕掛けてもいますし、アーバンシックと比較してかなりスタミナを消耗するレースでした。
あれで3着に残れるのはこの馬の強さの証。
やっぱレイデオロ産駒はステイヤーでしょう。
他の子、特に母にディープインパクトやウインドインハーヘアを持っている子はどんどん2600m以上走らせるべき。

武豊騎手のコメント
「やりたいレースはできました。4コーナーも最高のポジションで回ってこれました。最後は決め手の差が出ましたね。でも十分力は出していました」

4着 ショウナンラプンタ

被害にあわず、馬群の中でしっかりと脚を溜めることができました。
神戸新聞杯でも操作性の良さを見せていたし、馬体重は重いが京都をこなしていました。

鮫島克駿騎手のコメント
「悔しいです。これまで毎日接して厩舎スタッフ、牧場の方と課題に取り組んで来ました。今日もいい走りでやりたかった競馬はできました。ダービー馬も出ていましたし、その中で世代トップクラスの力は示せたと思います。
現在は課題克服の途上です。完成した時は凄い馬になると思います。今後も共に歩んでいければと思います」

5着 ビザンチンドリーム

春のGⅠを後方待機で負けた馬は菊花賞で結構好走するんですよね。

シュタルケ騎手
「道中、リラックスして走ってくれました。よく5着まで来てくれました」

6着 ◎ダノンデサイル

3コーナー手前で2馬身差だったのが4コーナーで7馬身差に。
そしてゴールでは0.7秒差…
言うのは虚しいけど…勝てたね。

外に出すチャンスは2コーナー出口に少しだけあった。
強引に前に出た馬がバテ下がる危険を察知できていたか。
アーバンシックが上がって行くのを見て何かを感じたか。
でも内長距離でラチ沿いを放棄するのは定石から外れるし、できないよな。
無理、しょうがない。

私の方こそ予想する段階で『なんかヤバい』と察知しろというね。
もっと間隔を研ぎ澄ませと。
断食でもするか。

タイトルホルダーが負けた時のセントライト記念のようなモノ。
それがGⅠで起きてしまっただけ。
ダービーは運のいい馬が勝つとは言うが、運、使い果たしてしまったか。
皐月賞をあきらめて、菊花賞で致命的な不利を受けて、そこまでしないとダービーを勝つ『運』は溜まらないのか。

横山典弘騎手のコメント
「1周目でごちゃついてしまいましたが、競馬だから仕方ないです。それでも馬は成長を見せてくれました。最悪の流れの中、6着まで良く頑張ってくれました。これからの馬だと思います」

9着 △エコロヴァルツ


岩田康誠騎手
「結果論ですが、折り合いを気にしすぎました。もっと積極的に乗るべきでした」

そうね、ちょっとペースが遅すぎて他の馬が抑えられなかった。

でもレース中は前に壁ができて良かったと思った。
3-4コーナーでバテ下がる馬の被害を受けるとは思わんかった。
残念。

12着 △ミスタージーティー

坂井瑠星騎手のコメント
「いいポジションを取れましたが、最後は脚が上がりました。よく頑張ってくれました」

うん、いいポジションだった。
普通は内ラチ沿いの前から2番目はいいポジション。
3-4コーナーで前の馬が下がる余波をもろに受けてしまった。

14着 〇コスモキュランダ

1-2コーナーは丁寧に内ラチ沿いで温存。
向こう正面で外に持って行って上がって行こうとした。
セントライトは先に抜け出してアーバンシックに差されたから今回はアーバンシックを差してやろうと言う気だったのだろう。
しかし、直線に入って失速。

距離的にはアルアイン産駒だからとか、やっぱり500キロ以上の馬体はとか言えるが、ここまで負ける馬じゃない。

デムーロ騎手のコメント
「出遅れましたが、スムーズに上がっていきました。3コーナーで内の馬を気にして噛んでいましたが、そのあとは折り合いがつきました。向正面から上がっていきましたが、最後の直線は伸びませんでした。走り方がバラバラになってしまいました」


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