共同通信杯 クラシックを占う大一番になりそう

ようやく面白いレースがやってまいました。
『2歳に活躍した馬』VS『新勢力』
ステラヴェローチェVSディオスバリエンテ&シャフリヤール ータイソウもいるよ?ー


まずこの3頭はGⅠ級かもしれない
2歳重賞勢の大将格ステラヴェローチェ
この世代のディープNo.1の呼び声高いシャフリヤール
ボーデンの圧勝劇が更に注目度を高めたディオスバリエンテ

次に、前哨戦で力を出せなかった素質馬達
京成杯のドスローに巻き込まれたプラチナトレジャー
ポジションを取りに行って失敗したハートオブアシティ
サウジRCでは前半に脚を使いすぎてしまったキングストンボーイ
荒れ馬場で体力消耗したタイソウ

東京得意な2連勝中のエフフォーリア
いかにも東京で良さそうなヴィクティファルス

そして忘れてはいけないカイザーノヴァ
先行しても差しても安定しているカイザーノヴァはここも少し成長して出てくるでしょうし、距離延長も大丈夫。
このカイザーノヴァがいい物差しになるでしょう。
上位3頭はカイザーノヴァに先着するでしょうがその他の馬達はカイザーノヴァに先着できないとこれからのGⅠ戦線は厳しいと言わざるを得ない。

ステラヴェローチェ
クロノジェネシスよりも首が長いというか大きさが目立つ
上半身強くて体幹もしっかりしてる走りをサウジRCで見せた。
欧州馬的な走り。
朝日杯の前は『ステラヴェローチェは内側の馬がほとんど前に行くので内ラチ沿いの開いたスペースに行って中団やや後方から、下手したらイン差しをするかもしれない』と予想して実際に内をスルスルと抜けてきました。
内を抜けてくるときは操縦性重視なのでストライド小さめ。
ゴール手前でようやくストライドを大きく加速していったのですが、それでいて上り最速33.5秒は素晴らしいの一言。
2歳時に重賞走った馬では一番評価している。

ディオスバリエンテ
ロードカナロアXディラデラノビア
母ディラデラノビアは重賞3勝、牝馬GⅠ3着3回。
新馬は先週の東京1800Mを爆勝したボーデンとの一騎打ち。
道中は内にディオスバリエンテ、外にボーデンとほぼ同じ位置。
4角では内のディオスバリエンテが前の馬をかわす隙に外のボーデンが早めに抜け出す。
一時は2馬身近い差がついたが、そこからのディオスバリエンテはまさに母譲り。
加速する時の脚の回転の速さはディラデラノビアそのもの。
これは強い。

シャフリヤール
ディープインパクトxプルピット系xヒムヤー系
パワータイプのアルアインの全弟だけど体重450キロと小柄でどちらかといえば瞬発力タイプ。
母ドバイマジェスティはダート、ポリ、芝など様々な馬場の短距離で活躍。
滑る馬場は最下位で苦手だったみたいだ。
後方待機とか戦法も色々試していたけどキャリアの最後は王道の先行して押し切るやり方でBC牝馬1400mダートを含む連勝で締めた。ようやく本格化したというのに引退。
新馬戦はヴィヴァンとの一騎打ち。
ヴィヴァンの方が走り方は安定していたけどシャフリヤールはエンジンがすごかった。
直線での走り方は荒っぽくてエンジンの力がうまく地面に伝わり切っていない時もあったがゴール前の走りはしっかりと地面をとらえていた。
まだまだよくなる。
新馬戦は1000m通過62.2秒から 12.7 - 11.9 - 11.6 - 11.5
同じ日の鳴滝特別が1000m通過62.5秒から12.6 - 12.6 - 12.0 - 11.3 - 11.6 - 11.8
『残念菊花賞組』の鳴滝特別と比べても大きく劣らないタイムは優秀。
これも強い。

エフフォーリア
エピファxハツクラxエタン系
サンデー3x4
百日草を1000m通過63.4秒というスローで上がり3ハロン33.4で勝っている。
そのレース3着で上がり33.5だったヴェローチェオロは先週のゆりかもめ賞で凡走。
1000m通過61.8秒でもう脚が鈍った。
この馬もペースが速くなったらわからないがいかにも東京が得意な血統は期待できる。

カイザーノヴァ
デイリー杯では先行して1分33秒3。
朝日杯では追い込んで1分33秒0。
なんという自在性!
朝日杯の前まではスピードに欠けるが持続性に優れた馬だと思っていましたが、後方待機したとはいえ33.5秒の脚が使えたとはビックリです。
モーリス産駒はけっこう奥が深い。
レッドベルオーブとの差も縮まったし貯めた方がいいのでしょうか。
少しづつ成長しているモーリスなのでここももう一歩前進を期待。

タイソウ
京成杯6着
「上手にスタートしてくれましたが、少しコーナリングが上手ではありませんでした。前の馬にはいい流れになったと思いましたが、4コーナーでは手応えで見劣ってしまいました。頑張って走っていますし、これから良くなると思います」石橋騎手談
脚が長くて前に大きく伸ばしていく走法で器用さに欠けるのは確かでコーナリングは良くないだろう。
新馬戦の阪神2000mも2ターンで同じなので違いはほんの少しのペースアップと荒れた馬場。
脚の使い方がまだ持て余し気味なのでキレイな軽い馬場でないと体力を消耗してしまうのだろう。
新馬戦の直線での脚は素晴らしいので東京では期待したい。
しかも今回は1ターンだ。
ただ、京成杯よりもメンバーレベルが上、特に上位2頭(ステラ、ディオス)とは完成度が違いすぎるのでここは掲示板を目標に頑張ってほしい。

プラチナトレジャー
京成杯はもったいなかった。
インに入れたはいいが超スローペースで前が詰まり、インで逃げ場がなく騎手が懸命に減速していた。
外のままだったら自然と前の位置が取れたのにもったいない。
上りは勝った馬とほとんど変らないので内にさえ入れなければと悔やまれるレース。
東京は合っているし、東スポ2歳の時よりも馬場はいいのでこの馬の良さが出せる。
上位3頭相手にどこまでできるか楽しみな一頭。

キングストンボーイ
ドゥラメンテxフォーティナイナーxミルリーフ系
母は早熟短距離馬
ドゥラメンテはキンカメ、サンデー、トニービン、ノーザンテーストと日本競馬界の『良血』を多く持っている。
日本の繁殖牝馬も高い確率でそれらの血のどれかを持っているので結果としてなんらかのクロスが生まれる。
勝ち馬率が高いのはそのクロスがうまくいっているためだ。
しかしながら、どの血もまんべんなく活かす代わりに『強く主張する血』がないかもしれない。
それが、オープン、重賞で苦戦している原因ではないか?
これまでオープンを勝ったのはアスコルターレ一頭。
それも2歳10月という比較的層が薄い段階でそれ以降はタイトルホルダーとジュンブルースカイが重賞で2,3着に入ったぐらい。
姉も異次元の活躍をしているタイトルホルダーは距離伸びて見どころがありそうだが、他の馬達は…
キングストンボーイのサウジRCは出遅れたが、ルメールが3ハロン目の12.0の区間で上がって行ってしまった。
4ハロン目の13.2で上がって行けばよかったのに、わざわざ速い3ハロン目に11秒台を使ってしまった。
これで体力消耗し後半は伸びず。
続くベゴニア賞は普通にスタートして、それでも全体のペースが少し遅く少し前進するのは持ち前のスピードの差か。
スムーズなレースで上り3ハロン11.6-11.3-11.2という加速ラップはいいのだが、この日はJC以外は軒並み上りが速かった。
このレースが試金石。

ハートオブアシティ
ハツクラxダンチヒ系xモンスン
母トレラピッドはアイルランド馬でエリ女を走って10着。
体重404キロという軽量馬。
差し、追い込みタイプで速い時計の決着が苦手で重馬場が得意。
兄のケヴィンは若駒Sを勝ってこれから!という時に骨折。非常にもったいなかった。
ハートオブアシティは430キロ台で牡馬としては小柄。
レースぶりも母に似ている。
後ろで貯めた方がいいのだが最高速で劣るのでエリカ賞のような結果になってしまう。
前走はポジションを取りに行って失敗。
中山2000mは最初に坂があるのにそこで最後方から6番手まで上げてしまい、体力消耗。
しかも1000m通過が59.5びょうという速いペース。
エリカ賞の結果から位置取りを良くしようと考えたのだろうが、ハイペースの時にしかも坂でやってはいけない。
先行勢総崩れで参考外。
この結果から次はおとなしく後方待機だと思われる。
やるならロングスパートの方がこの馬には向いている。
東京で巻き返し期待。


ヴィクティファルス
ハツクラxガリレオxロベルト系
この子も悪くない走りをしている。
直線入り口から半ばまではしっかり走っていたが、
ストライドが伸びてからスピードが上がっていないのは気掛かり。
または、坂が走りに影響を与えていたのかも。
もしもそうなら東京の方が向いているはず。
この馬も要注意。

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