インターナショナルS 予想

Juddmonte International Stakes
インターナショナル S

ヨーク競馬場 GⅠ 約2063m

国際競馬統括機関連盟による2020年のトップ100GⅠレースで1位に輝いたのがインターナショナルS。
2位が愛チャンピオンSなので、ガイヤースとマジカルの2頭が去年の主役でもあったと言えるでしょう。

ヨーク競馬場

平坦でコーナーもきつくなくて直線が約860mと長く幅も広いので有利不利の少ない公平な競馬場です。
ここでのレースぶりからアメリカやオーストラリア、ドバイ、香港での適性を見極める競馬場でもあります。
2063mのコースは、スタートから150mで緩い左カーブ。
東京競馬場の2000mコースの最初のコーナーみたいな感じです。
向こう正面が約530mの直線。
3-4コーナーが約410mの緩いカーブでコーナーの出口も加速しやすい。
直線が長いので新潟同様に仕掛けのタイミングが早くなってラスト1ハロンが大きく失速する。

過去2年のレース

2020年のガイヤースの勝ち時計は2分7秒38(良)
レースラップは、6.8(63m)-11.9-12.0-12.3-12.4-12.1-11.7-11.5-12.0-12.6

2019年のジャパンの勝ち時計は2分7秒76(良)
レースラップは、19.14(183m)-12.76-12.25-12.48-13.39-11.86-10.91-11.01-11.52-12.56

2020年のガイヤースの方が速いペースで脚を溜めることなく持続力勝負。
2019年がサーカスマキシマスでドナカ先生が3-4コーナー中間まで溜め逃げしてコーナー出口の加速しやすさを利用して一気にペースアップ。
直線に入っての最初の400mで10.91-11.01と最高速に達して最後はスタミナ勝負。
シュヴァルグランはこの最高速についていけずに後退し、しかしスタミナはあったので最後の1ハロンは2番目に速かった。

直線に入っての最初の400mで最高速に達して最後はスタミナ勝負というのがこのコースの特徴ともいえる。

過去の連対馬のほとんどが2400mのGⅠウイナー。
ロアリングライオンでも英ダービー3着、ユリシーズもキングジョージ2着と格の高い2400mGⅠでの実績がある。

マイル路線を歩いてきた馬もフランケル、宣戦布告、2017年2着の3歳チャーチル(英愛2000ギニー馬)といる。

衝撃的な例外として2015年にあのゴールデンホーン相手に逃げ切った3歳牝馬アラビアンクイーン(前走ナッソーS3着)。
アラビアンクイーンはドゥバウィ産駒で平坦に向いていたともいえる。

今回はこれといった逃げ馬がいない。
⑤Mac Swineyと①Juan Elcanoが前に出ると思う。
③Loveがその後ろ。
⑦Alcohol Freeは前走同様に行きたがるのを抑えて隣の枠のLoveの後ろに納まるようにするだろう。
⑥Mohaafeth、④Alenquerがその後ろで②Mishriffが団子状態の最後尾。
前から後ろまでの差は3馬身程度だろう。
ラスト800mの勝負で誰が強いか。

◎ ④Alenquer
〇 ⑦Alcohol Free
▲ ②Mishriff
△ ③Love
△ ⑥Mohaafeth

馬券

単勝④500 ⑦800
複勝④500
馬単
1着④⑦ 2着④⑦②③ 6x300
3連単
1着④⑦ 2着④⑦ 3着②③⑥ 6x800
1着②③ 2着②③④⑦ 3着③④⑦⑥ 16x100


出走予定馬

⑦1枠 Alcohol Free 3歳牝馬 55.3 RPR121 差し
ノーネイネヴァーxハードスパン
いかにも短距離血統な配合。
父は滅茶苦茶筋肉質でトモの半腱半膜様筋がまるでボディビルダーのようにくっきりと盛り上がっている。

画像1

母父ハードスパンは日本ではダノンスマッシュの母父として有名ですよね。
血統からは2000mのGⅠ向きではないです。
アルコールフリーは小柄で筋肉質ではあるが牝馬らしい体つき。

しかしながらファルマス Sとその次のサセックスSが素晴らしい。
アルコールフリーはスピードがありスタートもいいので最初から行きたがる。
なので他に逃げる馬がいなかったファルマスSでは自然と先頭を走った。
アルコールフリーのラップは15.70-11.57-11.41-11.17-11.11-11.11-11.13-11.17-12.76
1着から0.12秒差の3着だった。
ラスト1400mで言えば1分20秒35は素晴らしい。
しかも上りのニューマーケットで11.1秒台を5ハロン持続している。
そして次のサセックスSではスタートして行きたがるアルコールフリーを抑えてポエティックフレアとティルシットの後ろに納めて折り合った。
他の馬が残り800-600mで最高速に達したのに対し、アルコールフリーは仕掛けを遅らせて600-400m区間で最高速に達し、最後の失速も抑えた。
今回もマーフィー騎手は前走のような前半は他馬の後ろに置いて溜めるレースを考えているようです。
ここ2走のまいるとはいえレベルの高いレースでの走りから、2000mでもうまく溜めれればこの馬のキレが活かせるのではないか。
ただ、スタートが良すぎるので思い通りにいかない可能性も否定できない。


③2枠 Love 58.5 RPR124 先行/好位
今年のこれまでの2走からは去年のセンセーショナルな走りはない。
RPR124のヨークシャーオークスはムチを入れずに完勝。
ヨークシャーオークスの勝ちタイムは2分31秒31で上り3ハロンは35.89。
前日のパイルドライバーの勝ちタイムは2分30秒57で上り3ハロンは35.12。
両方とも良馬場で斤量で言えばパイルドライバーの方が1キロ重いのにRPR119。
良発表だけどヨークシャーオークスの日の方が少し時計がかかる馬場だったのもある。
あのムチなしでの余裕のある走りを見ればこの馬の強さがわかる。
それが今年の2走では見えないのは凱旋門賞にピークを合わせるためだろうか?
アスコットの特に前走は直線でほんの少しだけ進路がなかった時もあった。
負けたとはいえ2頭から大きく離されたわけではなく十分に挽回可能だ。
この馬のストライドの大きな走りはエプソムやヨークのような長い直線でこそ活きるともいえる。
ヨーク競馬場はプラスだ。
今回はバジリカが調教中にケガした後ろ脚にバイ菌が入ったため抗生物質投与でインターナショナル回避を受けて、予定していた今週末のジャンロマネ賞から変更しての参戦になった。
不安はあるが、押さえるべき。

⑤3枠 Mac Swiney 56.7 RPR118 先行/好位
愛2000ギニー勝ち馬だが、良馬場での2000~2400mのレースぶりを見ると重馬場でこその馬。
今回は厳しい。

⑥4枠 Mohaafeth 56.7 RPR117 差し
フランケルxシーザスターズ
アーバンシー3x3
4連勝から前走はヨークで古馬より4キロ軽かったのに僅差とはいえ負けた。
超のつくスローペースで先行した1着のラスト4ハロンが11.10-10.99-11.58-12.50。
そこをMohaafethは11.27-10.81-10.92-12.57で届かず。
10秒台を2ハロン続けて追いつけないのは位置取りが悪いとしか言えない。
その前のアスコットでは好タイムでローマンエンパイアとのたたき合いを制している。
ローマンエンパイアがその前のダンテSでハリケーンレーンから4馬身差。
3歳のトップレベルには及ばないが、それに次ぐ存在。

①5枠 Juan Elcano 59.9 RPR115 先行
前走でMohaafethに0.04秒先着した。
斤量差は今回の方が少ないがおそらく逆転される。

②6枠 Mishriff 59.9 RPR125 
平坦は去年のドーヴィル、今年のサウジ、ドバイと3勝。
2走前のエクリプスは行きたがって先行して失敗。
前走は後ろで溜める競馬ができてLoveに先着。
Loveも調子を上げてくるだろうがそれはMishriffも同じ
折り合い面での不安はある。

④7枠 Alenquer 56.7 RPR113
前走は騎手が『ロンシャンの2400mの大外は不利』を意識しすぎるあまりにスタートしてすぐに急角度でインへ移動し、馬群の中に突っ込み結局は外に出るとい意味不明な行動でポジションを下げた。
ハリケーンレーンが超スローで先行できたのに後ろからというハンデは大きく、残り800m地点での2頭の差は1.34秒。
ラスト800mでハリケーンレーンが46.81秒に対してAlenquerは46.63秒。
ラスト3ハロンもこの2頭が1,2位。
位置取りの差が大きく響いた。
2走前のレースでは先行しアダイヤーにも勝っている。
あのレースでは逆に位置取りが味方したのだが3歳トップクラスの一頭だと思っている。


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