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株:8月28日 マーケットプレスの岡崎さんのお話

このnoteは素人の妄想の垂れ流しであり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものでもなく、将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものでもない。
最終的な投資決定は読者ご自身で判断するっス。

氷見野副総裁の発言を受けて、岡崎さんは『40000円になるまでは利上げはないでしょう。40000円になったら利上げしてまた下がるんじゃないでしょうか。オプションではそういうポジションを作っていくでしょう』

日経平均は当面は7月31日の39100円が目標。
今年中に40000円あるかどうか。
2番底の可能性もある。


NVIDIAの決算待ち

決算では上下10%動きそう。
現在128だから10%増で、新高値を取ってくるというグループと、115ドルに下がると言うグループに真っ二つに分かれた。

問題は決算のあと。
これまでじーっとしていた株式市場が決算と共に動き出す。
AIへの設備投資が鈍るのかスピードが衰えていないかという所。

(TSMCの月次売上が上がっているので今のところは大丈夫?)
それは、変わりはないのですが、同じスピードだと加速度は落ちている。
今の株式市場は同じスピードだと我慢できなくなっている。
毎年1000億ドル増えていると言っても1兆ドルに対しての1000億ドルと2兆ドルに対しての1000億ドルも違う。
これが人間の悲しいさがというか運命なんですよね。

悲しいですけどそういう世界に生きていますから。
期待値は高まっています。

日本の半導体株は戻り高値を取れていない。
7月31日の終値を超えているかどうかで今のマーケットは語っていくべき。

7月までは半導体が主導する形で高値を取っていく動きだったが、8月には変わった。
7月31日の終値を超えているグループとそうでないグループ。
それにはファンダメンタル的なバックグラウンドがあるわけで、これを一過性のものと見るかどうかで戦略が大きく変わってくる。

今までの戦略でいいかどうかのリトマス試験紙がNVIDIAの決算。

NVIDIAの決算が爆発的であれば7月までのストーリーが9,10,11月も続くという事になる。

SP500も7月の高値を抜けていないので、中だるみになった1か月。
その一方でダウが最高値を更新したが、昔と比べて指標性がない。
ITバブルの時もダウはずーっと横ばっていた。
ダウという指数が世界の株式市場をリードしていたのは1990年代前半まで。
マイクロソフトなどが出て来てからかわった。

ジャクソンホールで利下げが示唆されてから最もパフォーマンスがいいのはリート。
日本のリートも利上げしているのに上がっている。

ジャクソンホールで材料出尽くしになり、『はて?我々はどうすればいいのか?』という状態になっていると思いますよ。

2023年7月から『利下げがいつ始まるのか?』という相場が始まった。
1年2か月待って、さぁ利下げが始まるとなったら、今後がわからなくなった。

利下げするんだから株を買えばいいと言う人。
本当に景気後退は来ないの?いやいや来るよ!という議論をやっている人たち。
景気後退が来なければ、来ると言っていた人たちは何が間違っていたかを考えないといけない。
景気後退が遅ければ遅いで、なんでこんなに遅くなったのかを考えないといけない。

景気後退が来る来ないの一番の原動力は企業活動。
企業の売り上げが下がって、リストラされて、消費が落ちて、景気後退になるという悪循環に陥る。

日本の場合だと一時的に在庫が増えて、一時的に生産活動が止まると日本のような外需依存型の製造業型の景気は悪くなる。

アメリカの場合は売り上げが落ちて利益が落ちると言う極めてシンプルな形。
何でアメリカの利益が落ちていないかを分析している人は答えを公表していないと思います。
ヘッジファンドはわかっていても言わないですね。
本当に価値のあるモノだったら言わないでしょ皆。

アメリカの企業が利益を上げているのは今のインフレ構造のおかげ。
売上も利益も名目値ですから、インフレが続いた分だけ数字はつくれる。

アメリカの景気後退はインフレが収まった時に来ると思う。
インフレが収まる事が今のアメリカの企業にとって良くない事だと私(岡崎氏)は思います。
インフレ目標の2%を下回ってきたところがアメリカのリスクだと思う。

ここ2~3年間は名目と実質の闘い。
そこにはもう一つの軸があって変動と固定の闘い。
変動金利がどんどん上がって固定金利を上回っていくという世界だったのが、ようやく固定金利下がっていく。
名目と実質の時間差、固定と変動の価格差。
この二つの波動が一緒になって下がっていく時に、株価も名目値ですから、株価も収縮する。
そのタイミングを見ているところです。

これまで高金利政策を長く続けてきた歪がどこかにある。
目標インフレ率2%のコントロールは難しい。

オプションのコーナー

(日経平均の値動きを取りに行く時に先物よりオプションの方が有利な点は?)

特にないですよ。
やり方のちがいだけ。
先物をタイミング良くやる方が効率がいいと言えば効率がいい。
オプションの場合にはボラティリティを読むという作業が入るので、戦略の要素が入る。
設計図を描いてそれを目指してやっていくという感じ。

オプションや先物をやっている人とそうでない人ではマーケットの見方の感覚が全然違う。

例えばこの2週間は38000が均衡点という話をしています。

40000のコールを売って36000のコールを買ってというポジションがあったとしましょう。
これは形の上ではブル・バーティカルというヤツ。

これの9月とか10月限を見ても意味はない。

たとえば、これを、1年先のポジションがあったとしましょう。
そんなモノは板を見てもないですから、そこから考えちゃだめで、自分で計算する。

そこにボラティリティ25位を入れて、かくかくしかじかという数字を入れて、簡単に言うと、1年先の36000コールの買いのデルタはいくらですか?

1年先の40000コールの売りのデルタはいくらですか?

1年先の36000コールの買いのデルタはおそらく0.6とかで正の数字をとるはず。
40000コールの売りは負の数字を取るはず。
これを足してみるとこの二つのポジションを同時に取ったデルタが出てくる。
簡単に言うと、コレを見ている。

1年先だと、例えば今のスポットプライス38200ですけども、あんまり変わらない。
37000まで落ちても39000まで上がっても相殺されるデルタはあんまり変わらない。
しかし、これが残り半年、3か月、1か月、3日で変わる。
残り3日だとデルタは1になる。

デルタはグラフにするとお餅が上に膨らんだような形。
最終的には36000までは0,36000~40000が1,40000を超えると0という箱みたいな形になる。
緩やかな丘陵がだんだんと箱になっていく。
これがオプションの世界。

この途中で膨らんだお餅みたいなポジションの膨らんだセンターが38000。
38000から40000に行くとだんだんと下ってくる。
中心を離れるとデルタが減っていくのでオプションハウスの人はだんだんと売っていく。
38000から下に行ってもデルタが下がるので売り。
買うのはポジションがセンターにある時、まさに今。
期限が近づいてくると40000でもデルタが1なので買っていくようになるがまだ3か月と時間があれば38000以上は売り。

オプションハウスの人が何時も何を考えているかと言うと、『デルタはいくらか?』
色んなお客さんからポジションを受ける。
大数の法則というのがあって、何万件とオプションの注文を受けた方が儲かる。
一杯受けると、だいたいがデルタ0.1か0.2。
人間の思惑はどれだけたくさん集めてもだいたいフラットになる。
デルタが正の数字を取ることが普通だが、均衡点というのがあって、それはデルタがピークになるところ。
そのピークを越えると、例えば38500になるとデルタを減らせと先物を5000枚売ろうとか。
今の38000から上が重い。
逆に言うと38000切ってきても売りになる。
あれあれっと下がって37000まで落ちて、そこから上がりだすと今度は買いになる。

お餅の頂点から右は逆張りで左は順張り。

今回の暴落も8月1日の最初の下げは小さくどんどん大きくなって最後に10%下げた。
あれは限界値を超えての売り。
お餅の左側にいるので順張りの売り。
想定していたフロアよりも下になると物凄い売りになる。

世界中のオプション投資家の下限が36000か35000、百歩譲って33000だった。
そのフロアを切った瞬間に売り物が出る。
今度は超えたところで買いに入って買い切ったのが38000。

去年の5,6月とか今年の1月はベアのバーティカルでお持ちの膨らみが逆になっている。
中心が下がっていて右に行くと上がったら買いになる。
去年の5月は30000で買い、31000で買い、32000で買い、33000で買い切ったという形。
今年の1月は40000で買い切った。

ブルなバーティカルかベアなバーティカルかを知る。

今の日本はデフレから脱却したので、一応は正の回転が効いていますから、インフレの状態なら株式は上がり続けるはずなんです。
日本もアメリカも今はブルなバーティカルを取っている。

デフレだとベアなバーティカルの形になる。
上がっても35000までとかで、それを超えると跳ねるように上がってしまう。

デルタヘッジの買いの形を二つ超えて40000まで行って、今のマーケットができている。


アメリカ経済

2%づつ物価が上昇して行って、人口が1%づつ増えて行けば名目成長3%位。
人口増えないと成り立たないと言うのがもともとの考え。
それに技術進歩が0.5あればトータル3.5%。
アメリカの潜在成長率1.8%で名目でインフレ率2%。
二つ合わせて名目成長率3.8%。
10年物の国債利回りが3.8%。
めでたしめでたし。
これを下回ってくるとマズいのでインフレ率の下がりすぎに注意。

8月5日からの強烈な戻り

株が強烈に下落した。
これだけ下がる事はある。
注目しているのはなんで8月5日からこんなに戻っているのかという事。
尚且つボラティリティも下がった。
2012年から始まった日経VIの歴史でこんなに上がった所から一気に下がった事はない。
普通は簡単に下落恐怖症から変える事はない。
つまり、今回の下落は安倍黒田時代のモノとは違う新しい時代。
この12年間見た事のない景色を見た。

ブラックマンデーの時も日本は戻りが遅かった。
日本の上層部は世界恐慌だ!なんだと大騒ぎ。
若手は命令されて3か月間アメリカの動向を見て、出されるデータを報告するも景気が悪くなる兆しはなし。
3か月後に安心してようやく上がりだした。

今回も大きく下落はしたが景気後退のサインなんてなく、すぐに株価は戻った。

似たようなケースは過去に2回ある。

2009年の3月。
金融危機の後、3か月待ったが大手金融機関は何処も潰れなかった。

1990年10月。
初めて日経平均がザラ場ベースで2万円を割る瞬間。
そこで日銀がもう利上げをしないと言って、株価は戻った。

今回も内田副総裁の函館の挨拶で当面は利上げしないと市場に受け止められた。
その後は植田総裁の話は投資家は聞いていない。
先週の国会でも利上げすると言っていたが市場は無視。
この間、1,2,3年金利は現状維持。

1年金利は0.25で動いていない。
つまり1年間は利上げが無いと見ている。

1年金利は8月5日には0.15%に落ちている。
つまりマーケットは利下げもあるんじゃないかと見ていた。
株価が31000になると言うのはデフレに戻ると言う事。

リートと金利

リートは不動産で長い投資になる。
100億のお金を集めて資本金にして、100億のお金を借りて200億円にして、そのお金でビルを買う。
だいたい半分を元本で半分は借りる。
その借りるのにだいたい5~7年の債券を発行する。
無担保コールレートの0年と10年金利の真ん中くらい。
0年の金利は日銀が決める。
10年の金利は世界が決める。
日本の10年金利が0.8%でアメリカの10年金利が3.8%で3%も違う。
そして、この3%の差は直近で変わっていない。
なので、その中間のリートの債権の金利も変わらないのだから大丈夫じゃないかと。

この3%の差がいつまでも続くとは限らない。
成長率の差、人口成長率の差

全ての金利の中心はアメリカの30年の物価連動国債

50年前の変動相場制が始まる頃には物価連動国債はなかった。
学者たちは実質金利が存在すると言っていたが『これが実質金利です』というモノは当時はなかった。
以前は実質金利は空想の世界だったが、21世紀になって実質金利が生まれた。
この実質金利で世界を制したのがピムコ。

最初は30年の実質金利が生まれたのだが人々は抽象的過ぎて良くわからない。
これにプライシングしたのがピムコで年金とかが買っていった。
人々が買うようになれば利回りは存在して、形づくられて現在に至る。

金融危機で問題が起きた。
QEで実質金利をマイナスにした。
実質金利がマイナスになって物価連動国債利回りもマイナスになった。
こうなると世界の金利が壊れた。
日本の場合は10年金利もマイナスになってしまい、イールドカーブコントロール政策をした。

QEの期間を除けば日本の30年金利はアメリカ30年物価連動国債と同じ。
(8月28日は日本2.091%、アメリカ30年物価連動国債2.13%)
これが世界金利。

日本銀行がやっているのは日本の水の管理のようなモノ。
河口まで流れていくと世界金利の影響を受ける。
10年金利は真水の影響を受けるので日本要素が入る。

海の満潮時は緩和時ですからどんどん金利が下がる。
そうするとリートの金利も下がってリートも買われる。

































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