皐月賞 気になる馬達
前置き
今年は混戦模様です。
共同通信杯の予想で『戦国時代を告げるレース』と書きましたがまさに群雄割拠。
レースごとに順位が入れ替わり、2歳GⅠの力関係は絶対ではありません。それは今年の重賞戦線でも同じです。
強いから勝ったのではなく、展開や馬場が向いた結果勝った。
そういうレースが多かった。
そんな中でも個人的に強い印象を持っている馬が何頭かいます。
キタサンブラックの良さを受け継いだPOG馬のイクイノックス。
シアトルスルーそっくりなドウデュース。
好奇心旺盛で元気一杯アスクビクターモア。
アロマティコの子ジオグリフ。
これこそドレフォン産駒デシエルト。
東京競馬場を走るために生まれたダノンベルーガ。
他にも何頭か有力馬はいますが、どれが勝ってもおかしくない今年の皐月賞。
桜花賞でも過去10年の戦歴に該当しないスターズオンアースが勝った。
皐月賞は過去の戦歴にとらわれずに基本に忠実に行きたい。つまり、今年の皐月賞の馬場傾向と展開と枠がもっとも向いた馬を探す。
当たり前の作業をするのみ。
天気
今週の天気がぐづつき気味。木金に雨予想で月曜も雨。
この月曜の雨が日曜になるかもしれないので稍重から重も想定したい。
過去の稍重の時の血統
ノーザンダンサー系の多さが目立ちます。
サンデー系の中ではステゴ系。
ドイツ系が荒れ馬場で強いのは定石。
母は欧州血統が有利でアメリカ血統ならストームキャットとボールドルーラー系がほしい。
ダービーよりも距離は短いが高い心肺能力を要求される
過去11年で皐月賞3着以内馬の菊花賞は【6-1-1-8】だったはず。
去年も皐月賞2着のタイトルホルダーが菊花賞を勝ち皐月賞3着のステラヴェローチェがハナ差の4着。
皐月賞は多頭数でペースが速くなりやすい。
それまでの前哨戦で経験したことのないペースになり、スピードの持続力と心肺能力が要求される。
人気薄で皐月賞で3着以内に入った馬は前半600m35秒台のペースを経験している。
速いペースを経験したことのない馬は要注意だ。
逆に言えば速いペースを経験していない人気馬は危ない。
2018年3人気キタノコマンド―ルは5着
2017年2人気スワーブリチャードは6着
2017年1人気ファンディーナは7着
2017年3人気カデナは9着
これらはみんな前半35秒台の経験のない馬達だ。
残念ながらマイPOG馬イクイノックスは危険な人気馬だ。
去年のエフフォーリアも経験していないのだがw
なんだかんだ内が有利
去年は土曜に雨が降って日曜は重馬場スタート。
それが晴天で乾いて行って8レースから稍重。
傷んで内が荒れてはいたけど『乾いて行く馬場』で内が機能した。
予想では枠の関係でタイトルホルダーの内側を走らざるを得ないエフフォーリアに少し減点をしたが結局3着も内を走ったステラヴェローチェ。
外の差し馬達は4コーナーでポジション争いが激しく外々を周らざるを得ない不利を受けた馬も多かった。
2018年も3頭がハイペースでとばしたけど2番手のジェネラーレウーノが3着に粘っている。
2番手集団の先頭と2番手が1,2着で4~7着を差し馬。
後方待機は難しい
過去10年で4コーナー10番手以降は3頭。
内2頭は2016年で最初の600mが34.2秒とアホみたいなハイペースで⑫が飛ばして途中で後退するようなレースで先行勢が潰れた。
もう一頭はゴルシワープのあった内を大きく空けた年。
いずれも特殊な年だったので『普通』は4コーナー10番手でないと馬券にならない。
だからこそスタート後のポジション争いが激しくなり前半のペースが速くなるのだが。
枠順確定前に展開予想
逃げ馬 :デシエルト、ビーアストニッシド
先行 :ボーンディスウェイ、アスクビクターモア、キラーアビリティ
好位 :ジャスティンパレス、ジオグリフ、ドウデュース
差し :オニャンコポン、ラーグルフ、ダノンベルーガ、サトノヘリオス、イクイノックス、ジャスティンロック、ダンテスビュー
今年は逃げ馬がデシエルト、ビーアストニッシドと2頭いるが気性的に是が非でも行きたいのはデシエルト。
ビーアストニッシドは逃げた時は前半600mが36秒より遅く、35秒台だったシンザン記念では5番手からの競馬。
葉牡丹賞で前半600m36.1秒で逃げたボーンディスウェイもホープフルSでの反省から弥生賞はおさえたので無理はしない。
アスクビクターモアはいつもどおり行きたがるのを田辺騎手が抑えながら先行で3、4番手か。
キラーアビリティがその後ろ。
スタートが良ければジオグリフも前につけれる。
ドウデュースとジャスティンパレスも先行勢の後ろの好位置を確保するだろう。
ここまでで8頭。
評価
1,2着候補
ドウデュース 位置取り〇、馬体◎、前哨戦〇
アスクビクターモア まけないぞ!
注意:キラーアビリティ 位置取り〇、馬体?、追切次第
3着候補
デシエルト もしかしたらかなり強いかも
ジオグリフ スタート次第
ジャスティンロック 騎手が心配
ダノンベルーガ 中山の速いペースに乗れるかがカギ
注意:イクイノックス おそらく位置取りは後ろになって届かない。
穴馬
ラーグルフ
直線の長いコースの方が向いているが、ホープフルSの位置取りができれば面白い。速いペースの持続力勝負は望むところ。
グランドライン
前走は休み明けだと思う。
自重して先行できれば掲示板に残れるかも。
戦歴
共同通信杯3人気以内か3着以内
ジオグリフ 1人2着
ダノンベルーガ 3人1着
ビーアストニッシド 3着
弥生賞4着以内
アスクビクターモア 1着
ドウデュース 2着
ボーンディスウェイ 3着
ジャスティンロック 4着
スプリングS2着以内
ビーアストニッシド 1着
GⅠ勝ち
キラーアビリティ ホープフルS
重賞勝ち
イクイノックス 東スポ2歳
オニャンコポン 京成杯
若葉S 1人気2着以内
該当なし
以上11頭が該当。
しかし、桜花賞も戦歴で外れたスターズオンアースが1着。
混戦模様なのでもう少し広げる
デシエルト 若葉Sを2人気1着
2着以下を3馬身離しているし十分な内容
サトノヘリオス スプリングS3着。2着のアライバルが出走しない。
出走予定馬
ジオグリフ 血統△ 重馬場▲
ドレフォン産駒だけどドレフォンらしさがあまりない馬。
共同通信杯はそれまでと違いスタート良く先行。
斤量が1キロ重くて勝ったダノンベルーガと0.2秒差なら優秀。
ピッチ走法で細かく走るので重馬場でも大きくは割引きはしない。
しかし膝を高く上げないので得意とまではいかないでしょう。
皐月賞では中団で競馬するでしょう。
馬群の中でも大丈夫なので堅実な結果が期待できる。
堅実いいよね。
ダノンベルーガ 血統▲ 重馬場〇
ハーツクライxTizway
母方にシアトルスルー5x6
母母母にロミタス、レインボウクエストとドイツ系と欧州系。
アメリカ色が強い中、いい母母母がスパイスになっている。
ハーツクライ産駒で皐月賞好走はサリオスだけ。
サリオスの母父ロミタスをダノンベルーガも持っているのは〇
東京競馬場向きは間違いないが皐月賞も悪くない。
母コーステッドはBC2歳芝GⅠで2着。
3歳になって成績を落とした早熟タイプ。
母父Tizwayは6歳でダート1600、1800mGⅠを先行して連勝した遅咲き。
新馬戦はスローからの瞬発力勝負だが、上りだけで2位より0.8秒も速く力は抜けていた。
直線で胸を張って脚の回転の速い走りは好感が持てる。
こういう走り好き。
膝も高く上げているし重馬場も大丈夫だと思うんよね。
好きなのだが、まだ未完成。
右トモに不安があるから大事に仕上げている印象を受ける。
共同通信杯もまだ馬体に緩さがあった。
それであの走り。
今回は前走よりも乗り込んでいる。
「前走時は週中の右回りの追い切り1本で仕上げてきましたが、今回は週末の左回りで軽めの追い切りを取り入れて、調教量を増やしてしっかり乗り込んできました。回復に時間を要するので、当初は心肺機能が落ちていましたが、2週前あたりから戻ってきて、1週前でほぼ整ったと思います。7日の調教後で500キロ(前走のGⅢ共同通信杯=1着時は502キロ)。追い切りに乗った川田騎手は〝(右回りを)使わない理由はない〟と言ってくれたので、8日にオーナーサイドと相談して出走する方向を固めました。直前は微調整程度でいいと考えています」(調教師)
ビーアストニッシド 血統▲ 重馬場〇
米愛国者xネオユニxキンカメxブライアンズタイム
中山は重くなると『ロベルト馬場』になりやすいのでブライアンズタイムがあるのは〇
シンザン記念では位置取りで負けただけでマテンロウオリオンと同程度。
共同通信杯、スプリングSと逃げて力を発揮できた。
特にスプリングSは前有利の展開の助けが大きかった。
岩田騎手がデシエルトに乗るように上位陣と比べると少し劣る。
アスクビクターモア 血統〇 重馬場◎
DIxレインボウクエストx欧州系ノーザンダンサーxロベルト
母母母がロベルトxグロウスタークとブライアンズタイムと同じ。
半姉にアスコットとドーヴィルのマイルGⅠ勝ちのQemah(父デインヒルダンサー)がいる
欧州色強く中山得意そうっていうか3戦3勝
馬体写真を見てもまだ幼さの残る体つきだが確実に成長している。
スタートも反応いいし先行力ある。
ヒザを高く上げるので重馬場も問題ないだろう。
母も重馬場得意だったし。
スタートから80秒辺りで外からロジハービンに並びかけられたところでアスクビクターモアの闘争心に火がついて加速。
結果的に早めスパートになったがこの馬をマークしていたドウデュースに最後まで抜かせなかった。
こういうレースぶりは本番でも非常に有効だ。
フォームが大きいからやや外枠がいいかな。
先行力が合って闘争心もある。
可愛くて応援したいね。
ドウデュース 血統△ 重馬場〇
ハーツクライxシアトルスルー系xミスプロ系(母父セクレタリアート)xリファール
母内ボールドルーラークロス。
他のハーツクライ産駒と違ってこの時期でトモの筋肉もパンパンで腹袋に膨らみもある。
シアトルスルーにそっくりな馬体なので皐月賞で成績良くないハーツクライ産駒とは別だと考える。
米3冠馬のシアトルスルーはこの時期に成長したからドウデュースも前走より良くなっているだろう。
回転の速い掻き込む走りをするので重馬場も問題ないだろう。
弥生賞では直線でボーンディスウェイに接触するなどスムーズさに欠け、ムチを入れたのも遅かった。
アスクビクターモアとはほぼ同等。
朝日杯は展開が向いてのものだったが弥生賞では改めてこの馬の力を見せた。
上位争いできる。
ボーンディスウェイ 血統〇 重馬場〇
ハーツクライxドイツ系xブラッシングブルーム系xリボー系
冬中山が得意なのが良くわかる血統。
葉牡丹賞を勝ち馬の皐月賞というと2018年の3着ジェネラーレウーノ。
ホープフルSはグランドラインに引きずられて前半速かったのが最後にひびいた。
弥生賞は無理せずに3番手から粘りこんだ。
ドウデュースにはあっさり抜かれたが最後まで前との差を詰めているのはさすが。
前で競馬できるのは有利だが上位とは少し力の差がある。
ジャスティンロック 血統▲ 重馬場▲
リオンディーズxサンデー系xデインヒル
弥生賞では差し馬に不利な1番枠。
向こう正面で外に出せたが後ろから上がってきたロジハービンに前をカットされて少しブレーキ
4コーナーも外を周って、そこからはスムーズに走れた。
内を走れたボーンディスウェイよりかは上だろう。
前の2頭とも枠が違えばもっと差が小さいと思う。
4着だったが侮れない一頭。
重馬場も普通に走れそう。
ジャスティンパレス 血統▲ 重馬場〇
DIxヌレイエフ系xロベルト系xマッチェム系
ヌレイエフは地面をつかむ力が強くて前への推進力があり荒れ馬場や重馬場でも力を発揮できる。
ホープフルSは直線でブレーキありながら2着。
やや速かった展開からはジャスティンパレスが前のキラーアビリティを捕らえてもおかしくはなかった。
まっすぐ走れない所も馬の能力なので今回もスムーズさを欠くかもしれない。
ディープインパクト産駒だし、この時期に成長しているだろうから無視はできない。
可能性はあるので追切や馬体を要チェック。
キラーアビリティ 血統〇 重馬場▲
DIxブラッシングブルーム系xシアトルスルー系xマッチェム系
母内でボールドルーラー、マッチェム、リボーのクロス。
小倉の未勝利が圧巻だった。
2着は後に桜花賞6着のパーソナルハイ。
残り200mから2着に7馬身も差をつけた。
しかし、萩Sでは早めに仕掛けてL2で10.6最速の後に失速。
脚の使いどころに気を使わないといけないとわかった。
ホープフルは好位から抜け出し勝ち。
この馬も成長度がどれほどかが問題。
弥生賞上位とはほとんど差がないと思う。
イクイノックス POG馬 血統△ 重馬場〇
キタサンブラックxキングヘイローxトニービン
東スポ杯2歳Sを勝った時はクラシックはもらったと、そんな時もありました。
木村調教師のコメント
『体質が根本的に強くなったという印象は受けていないのですが、前走からだいぶ時間をいただいたので、馬が少し逞しくなったように多少見受けられますね』
「少し逞しくなったように多少見受けられます」って何よ><
(少しx多少)=ほとんど無きに等しいってことじゃん!
『本当はもっと太ってほしいのですが、普段からあばらが浮いていて、食事の量を食べてもなかなか体が逞しくならないというのがずっと続いています。疲れも溜まりやすいので、クラシックに向けて2月、3月からレースを使いだすと、ダービーまで持たないのではないかと…。東スポ杯で賞金も加算できましたし、この馬のこれまでの成長度合いや今後の見通しを考えると、春は皐月賞から始動するということになりました』
オーマイガー!
『はい。皐月賞、ダービーと2つのレースできっちり頑張れるよう責任を持ってやりたいと思っています』
やりたいと思っていますってORZ
自信の欠片もないコメントだなおい!
やっぱり父キタサンブラックと同じように3歳春はまだ成長できないんですね。
この時期に成長した馬達に追いつかれていることと思います。
残念ながら。
馬体重は490キロ後半になるらしい。
10キロ以上増えるので成長はしているんですね。
デシエルト 血統〇 重馬場〇
ドレフォンxキンカメxサンデーxトニービン
この馬の方がドレフォンらしい走りをしている。馬体は似ていないが。
若葉Sで逃げてラスト800mのロングスパートは距離は違えどドレフォンが逃げたレースみたいな走りだった。
この馬のペースに持ち込めて有利だったのはあるが後続がついてこれなかったのも確か。
かなり強いと思います。
ただ、今回の皐月賞は先行馬が多く、アスクビクターモアのようにロングスパートに対応できる馬もいて展開面でなかなか厳しいか。
サトノヘリオス
エピファネイアxサンデーxノーザンテーストxボールドルーラー系
スプリングSは直線で抜け出すのに手間取ってしまい前を捕まえれず3着。
4コーナーのコーナリングでも前が詰まって軽くブレーキを入れながら走っている。
1着のビーアストニッシドとの差はそれほど大きくない。
しかし、ホープフルSがいくら早仕掛けで外を周ったとはいえ失速しすぎ。
オニャンコポン
エイシンフラッシュxヴィクトワールピサ
いかにも重馬場を得意そうな血統だ。
荒れ馬場にも対応できる。
母母のサプレザがマイルGⅠのサンチャリオットSを3連覇した馬。
オニャンコポンも前半溜めて後半にそのスピードを爆発させるレースが合っているみたいだ。
オニャンコポンはホープフルSは前半35.9秒を3番手で先行して潰れた。
その反省を活かした京成杯(前半35.7秒)では1コーナー6番手から3コーナーでは10番手にまで下げて体力温存して差し切った。
つまり、前半の速いペースについて行く体力はなく、差すしかない。
グランドライン 血統〇 重馬場▲
ドゥラメンテxディラントーマスxモンズン
血統だけを見れば稍重の中山2000mは買い。
葉牡丹賞でボーンディスウェイとタイム差なし。
ホープフルSは速いペースで逃げて失敗。
スプリングSはいかにも休み明けな失速の仕方。
これは叩いての効果が出るはず。
芙蓉Sでも速いペースを経験していて穴馬の資格は十分。
ラーグルフ 血統〇 重馬場〇
モーリスxフェアリーキング系(母父ボールドルーラー系)xシンボリクリスエス
中山の2000mの速いペースを経験しているが先行ではないのが少し減点
弥生賞では3-4コーナーで前のドウデュースが下がってきたので真後ろにいたラーグルフも下げざるを得なかった。
7番手にいたのに一番後ろにまで下がってしまった><
長い直線で長くいい脚を使うのが得意。
前走みたいに勝負所でブレーキ入ると立て直せない。
ラスト800mのロングスパートとか大好き。
問題は位置取りで、ホープフルSのような競馬ができれば面白い。
中山の短い直線は向いていないがBコースでコーナーが少し緩くなっているのはチャンス。
4着は有るかもしれない。
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