株:11月25日 マーケットアナライズマンデーの岡崎さんのお話

このnoteは素人の妄想の垂れ流しであり、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、特定銘柄および株式市場全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものでもなく、将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものでもない。
最終的な投資決定は読者ご自身で判断するっス。

日本の企業の決算からもアメリカの実情が見えてくる。
東京海上HDの決算でアメリカの商業用不動産が良くないのがハッキリした。

アメリカの株価はマネーサプライに支えられていて景気を反映していない。
NVIDIAはシンガポール向け(中国向けの迂回先)が伸びているのでアメリカ政府の制裁の対象になる可能性もある。


今週のストラテジー

先週と同じであまり環境とか構造は変わっていなくて、今日も寄り付きから踏み上げ相場。
38500~39000までのコールオプションが軽ーく踏まれた。
しかし、この上昇が継続するかと言えば、長続きはしないと思います。

4万円に近づいてくると売ってくるし、38000を割るところでは逆に買いが入るという仕組みでマーケットが動いている。

今週は金融政策の変更もないし、経済統計の重要なモノもないのでエアポケット。
業績の方も大体出たので、ちょっとしたエアポケットに入っている。
あまり大きなレンジもなく、半日経つと半日分、一日経つと一日分の売り物が出てくる。
週間のトレーディングとしては売りから入る。

アメリカに関しても、閣僚に面白い人たちがいて、前回は重鎮が多かったが、今回は縁故採用が多い。
それで失望したり、喜んだり。
アメリカの方は一服感が強くなってダウは売りモノになるんじゃないか。
気になるのはNVIDIA

経済統計は政府機関などが出しているモノを見て判断しているが、各企業が出す情報も日米なら信頼できる。

今回は東京海上HDが面白い情報をだした。

東京海上HDが業績を下方修正してきた。
下方修正の理由が、アメリカの商業不動産向けのローンで減損処理を行った。
これが先週の水曜に報じられて岡崎さんは『これは面白い獲物がかかった!』と色めきだった。

東京海上HDは国内も海外もどんどん買収して大きなマリンインシュランスカンパニーになった。

アメリカのデルファイファイナンシャルグループ(DFG)を買収した。
このDFGがこの一年くらいマーケットの話題になっていたCRE(商業用不動産)向けのローンをビジネス展開していた。
このCREは金利上昇で去年から破綻しているとか下落しているとか大騒ぎになっていた。
ただ、それがどこまで悪くなっていたのか本当のところはわからなかった。

FEBも半年遅れや4か月遅れで指数を出してくれるが、あくまで全体像。
具体的にどこの企業がどーしたこーしたというのは見えなかった。

全米の金融業はこの事業に関してはオフバランスで決算でも出てこない。

東京海上HDは典型的な日本の企業なので保守的に正直にちょっとでも悪い話があればすぐに株主に届ける。
東京海上HD自体は今回の報道で株価は少し下げたが、体勢に影響はなく、下げたところを買っておけばいい。

何がポイントかと言うと、『やっと日本語媒体でアメリカのCREの実態が垣間見えた』こと
小さな窓からですが、やっとその景色が見えた。

https://www.tokiomarinehd.com/ir/event/presentation/2024/a16lmp000000d2td-att/Overview_of_2Q_FY2024_Results_j.pdf

DFGと言う会社がアメリカでの事業で減損処理を行っている。
2023年の第二四半期をピークとしてそこから落ち始めている。

アメリカはCECLで評価する。
これで、もう無理だなと判断すると減損処理を行う。
このCECLが去年の秋ごろから落ち始めて、5%位の下落で今年の第一四半期まで保っていたが、7-9月でガクッと落ちて評価損が10%を超えた。
おそらくビル・ダドレ―はこれを見て0.50%の利下げを決めたのでしょう。

CECL(Current Expected Credit Loss)
米国財務会計基準審議会(FASB)が定めた金融資産の減損に関する会計基準で、企業の減損損失の認識方法やタイミングを変更するもの

これと一緒になっているのが、FRBが公開しているアメリカのCRE指数。
これの最高値からのドローダウンを見ると13%位落ちている。
このFRBの指数だと4-6月期までしかないが、東京海上HDは7-9月期の数字を教えてくれた。
そうすると、7-9は最高値から20%位以上下落している事になる。
アメリカの商業用不動産を担当している金融機関は損失が出ているはずなのだが覆い隠している。
オフバランスにしたり、他の儲かっている所とミックスしたりして。
特に銀行は利息が上がってので変動金利型のローンが上がったのでこことかけ合わせる形でデータを出している。

https://fred.stlouisfed.org/series/COMREPUSQ159N

やはりアメリカは利下げする必要があった。
不動産の問題は、まだ金利が十分に下がっていませんから10ー12も引き続き問題になると思います。

リーマンショックの時は日本では何の前触れもなかったが、今回は東京海上HDが決算で教えてくれる。
アメリカの住宅事情がどうなっているかも住友林業が教えてくれる。
素晴らしいですね。

岡崎さんの結論としてはやっぱりアメリカの景気は不安定なまま走っている。ここは安心できる展開ではない。

(素人:そうなんですよね。私も住友林業の買い時を探っている最中です。アメリカの金利が何時どうやって下がるか。下がらないのか?)

エミン・ユルマズ氏のお話

ゴールドやビットコインが上がっているが銅が下がっている。
そのせいでゴールド・カッパー・レシオがずーっと下がっている。
銅価格が下がっているのは目先の中国経済は厳しいだろう、世界経済も良くないだろうという見通し。
今の足元のリスク資産の動きはファンダメンタルを無視した動きをしている。
原因はトランプ政権でインフレ再燃を市場は折り込んでいる。

リスク資産が高騰しているが、インフレが再燃すれば調整はしない可能性もある。
ただ、実体経済がこのまま良くならずに悪化し続ければ景気は後退局面に入り、一時的にはデフレになるかもしれないが、ここのところを市場はいい方に解釈してソフトランディングやノーランディング期待でインフレは再燃するだろうと。

岡崎氏:日本のアメリカ向けの数量ベースの輸出を見るとこの6か月は確実に落ちている。
アメリカの実態いは弱くなっているのではないか。

おっしゃる通りで、株の動きもマネーサプライと連動していて、アメリカのマネーサプライが上昇して、それに釣られて株も上昇している。
日本の方も夏以降はちょっと下がって日経平均は頭打ち。

株式市場は実態経済とあまり連動していない。

景気自体は良くない。

アメリカマネーサプライM2

トランプ期待がどこまで持ちこたえるのかはわからないので引き続き年内はこういううごきが続く。

為替に関してはアメリカの10年金利の上昇が止まったのでいったんは落ち着いているが、ドル指数はまだ上昇基調なのでこの先は読めない。
160円に行く可能性はまだある。
日本もそう簡単には介入できない。

金利を上げるのがメインシナリオで市場は折り込んでいる。
金利を上げなければ円安は止められない。

ユーロが下がって欧州が軒並み良くない。
製造業のパワーハウス(日、中、独)が良くない。
アメリカの株式市場は現実とは関係ないところで動いている。

アメリカは企業が潰れるのだったら暴落するのですが、この程度のスローダウンだとむしろ逆にはしゃいじゃうところがあるので難しい。

そんなにアップサイドは残っていないのでどこかで…

岡崎氏:日本のほうが円安で追い詰められているので危ないと思うのですが、エミーさんはどちらが先に崩れると思いますか?

トランプさんの勝利以降の動きを見ると欧州株が崩れて、インド株が崩れて、中国株が崩れて、日本株が横ばいで、アメリカ株だけが上がっている。

順番的には日本株が崩れていくと言うのが多いにある。

ただ、トランプ1.0では日本をイジメていないので日本株にネガティブにはならないかも。

(素人:前回は強い自民党の強いリーダー安倍首相。今回は弱い自民党の弱いリーダーなので話がちがってくるかもしれないよ)

アメリカはインフレを懸念して利下げを止めない限りは下がらなさそうにも見える。

NVIDIAはシンガポール向けが増えている。
これは中国向けの経由地でその内アメリカ政府から制裁の対象にならないか気になる。

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