香港スプリント 気になる馬達
シャティン競馬場 1200m GⅠ
スタートから3コーナーまでは平坦。
3コーナーの始めから4コーナーの終わりにかけて下り坂で約3m下る。
最後の直線は約430mでほぼ平坦だがゴール前100mで1m上る坂がある。
今年の馬場は速い?
矢作師「例年より水をまいていないのかな」
木村師「先週の中山とそれほど変わらない気がします」
池江師「いつもよりタイムが1秒くらい速くなるのでは。うちとしては時計が少し掛かるくらいの方がいいんだけど。日本で速い時計を経験してはいるけどね」
去年は時計のかかる馬場で直線は内側の伸びが良くありませんでした。
欧州向けに馬場を仕上げたのかとも勘ぐったのですが、今年はどうやら速い馬場のようですね。
11月の1200mGⅡの勝ち時計が1分7秒55(日本式で約1分6秒3)と非常に速い。
日本馬の傾向
1200mは香港が一番強いカテゴリーです。
オーストラリアから馬を購入することが多いのですから当然とも言えます。
そして日本馬が他の距離に比べて劣る距離でもあります。
過去に香港スプリントを勝ったのは2頭。
2着に入ったのも2021年のレシステンシアだけで3着も2014年のストレイトガールだけ。
香港スプリントを連覇したロードカナロアがいかに奇跡的な例外かわかる。
競走馬として香港スプリントを2勝し、産駒もダノンスマッシュが香港スプリントを勝った。
ロードカナロアはまさに日本にとって革命的な馬。
レシステンシアとストレイトガールは京都の重賞勝ちと東京のマイルGⅠでの連対実績がある。
外の距離同様『後半が下り→平坦』の京都実績は重要。
2頭ともデインヒルとサンデーサイレンスを持っている。
去年の事故が無ければピクシーナイトも上位3頭だったと思う。
下り坂のコースにサクラバクシンオーの血は有利だ。
香港馬の傾向
スプリントは香港馬が優勢なので、香港での人気は重要視したい。
スプリントはレース展開によって順位が簡単に入れ替わる。
距離が短いので枠の影響を大きく受けるし、レース中の不利の影響も他の距離よりも大きく力通りの結果にならないことが多い。
展開予想
今年は前哨戦のペースが速かった。
去年の香港スプリントの最初の400mが23.89秒。
今年10月のGⅡが23.52秒、11月のGⅡが23.33秒。
去年はやや時計のかかる馬場で内前がやや不利だったが、今年が硬い高速馬場になれば内前有利になるのでペースが速くても前でレースできる馬が残りそう。
差し追い込み勢にとっても悪い展開ではないが、進路を不利なく取れるかどうかが大きなカギとなる。
予想隊列
(⑧⑫)④(⑭⑧①)⑬(⑤⑪)(⑦⑨)(⑥②⑩)
逃げ馬候補 400mを23.5秒位
リムズコジオスコ
サイトサクセス
先行馬
ラッキースワイニーズ
ウェリントン
レシステンシア
ジャンダルム
クーリエワンダー
メイケイエール
差し
デュークワイ
ストロンガー
スーパーウェルシー
追い込み
コーディセプスシックス
スカイフィールド
ナランフレグ
10月のレースだと、ラッキースワイニーズが23.52秒で先頭、ウェリントンが23.72秒で2番手、サイトサクセスが23.84秒で4番手、クーリエワンダーが23.96秒で5番手。
デュークワイ、ストロンガー、スカイフィールド、は24秒以上で後方待機。
11月のレースだと、サイトサクセスが3番手23.53秒、ウェリントン5番手23.73秒ラッキースワイニーズ7番手23.93秒。
スーパーウェルシー、デュークワイ、コーディーセプスシックス、ストロンガー、スカイフィールド、クーリエワンダーは24秒以上で後方待機。
シンガポールのリムズコジオスコが前走で400mを23.63秒で先頭に立っていた。
日本の馬だとジャンダルムがスプリンターズで23秒台後半
レシステンシアが去年の香港で24.33秒(今年はもう少し速いと思う)
ナランフレグは後方待機でメイケイエールは24秒台だろう。
評価
混戦模様で3着候補が多くなりましたが多くの馬にチャンスがありそうです。
勝ち負け
ラッキースワイニーズ
ウェリントン
2着候補
メイケイエール
コーディセプスシックス
3着候補
ナランフレグ
リムズコジオスコ
レシステンシア
デュークワイ
スカイフィールド
馬達
①10枠 Wellington ウェリントン先行
去年7着は事故の影響で参考外。
今年の2月から10月まで1200~1400mのGⅠ、GⅡを4連勝した。
スタートダッシュのいい馬で流れに乗ったらそのまま押し切る。
前走は他の馬が無理やり前を取りに行く超ハイペースで流れに乗れずに6着に敗れた。
前5頭の斤量が2キロ軽かったとはいえ、その前はもっと重い斤量を背負って快勝しているのでちょっとしたペースの違いが結果に影響する。
人気するがそれだけの実績と力はある。
調教師さんによるとこの馬は痛がる素振りをするんだって。
サッカー選手だったら少しのファールでグランドを転がりまわって痛がる演技をするような馬らしい。
④3枠 Lucky Sweynesse ラッキースワイニーズ好位差し
香港のライジングスター
2走前は初重賞挑戦で逃げてWellingtonの2着。
前走はペースが速かったため中団後方から差し切り勝ち。
Wellingtonら香港のトップスプリンターたちに勝った。
まだフレッシュで良化の余地を残していて今後が大いに期待される馬。
香港の1番手
②11枠 Sky Field 差し/追い込み
去年の1着
前走のように最初の400mをゆっくりしすぎるとラスト800m43秒の速い流れについていけなくなる。
これは後方待機を選択する時の難しさで特にスプリントだと遅いからと言っても巻き返しは不可能。
上手くかみ合えば2走前のように3着に入れるが、展開次第。
⑩13枠 Cordtceps Six コーディセプスシックス
速い時計の決着になるとすれば1000m戦で活躍していたこの馬が良さそう。
4歳と若いのもポイントだ。
ここ2戦の1200mGⅡでも後方から外を周って大きくは負けていない。
進路次第で上位に食い込める
⑨12枠 Duke Wai デュークワイ
前走は後方から内をうまく抜けてきた。
内が開くかどうかは運しだいなので同じレースが次もできるとは限らない。
しかし、1分7秒台で走っているので速い時計の決着にも対応できる。
⑧4枠Lim's Kosciuszko リムズコジオスコ 先行
シンガポール調教馬
名前のコジオスコはオーストラリアで一番高い山コジオスコ山(2228m)からでしょう。
近くのスレドボースキー場のアルパインホテルで働いていた時に行ったなぁ。なつかすい。
この映像は11月19日の1200m戦。
逃げ切り勝ちです。
トップハンデの57キロを背負って、2着は51キロ、3着は53キロ。
レースラップは、
23.63(400m)-34.56-45.62-56.50-68.29
前後半は34.56-33.73
馬体重は前走より3キロ減の472キロでした。
これは8月のシンガポールの1200mローカルG1。
稍重でレースラップは
23.84-34.74-46.00-57.17-68.91
前後半34.74-34.17
好位の5番手から差し切り勝ち。
シンガポールの1200mは前半下りで後半はやや上り気味の平坦。
シャティン競馬場に近い造り。
勝ち時計も優秀で十分に上位を争える力はあると思う。
人気しづらいのも含めて馬券的においしそうな馬。
⑭1枠 レシステンシア
1枠は今年の硬い馬場ならプラス。
去年は最初の400mがこの馬にしては遅かった。
終盤で400m21秒台の脚はないのでなるべく前で粘りこみたい。
3着候補
⑬14枠 メイケイエール
14枠はなんというか安心した。
他の馬に迷惑をかけないと言う意味で。
過去に2勝している枠だし揉まれたくないこの馬には悪くない。
スプリンターズの敗因は中2週説がもっともらしいが実際はわからない。
忘れる。
硬い馬場で反発力を活かす走りはセントウルSで見せた。
日本で1分6秒で走れるようでないと今年の香港スプリントは苦しい。
1400mを走れるスタミナもあるので外枠から徐々に進出して4コーナーで前を捕らえられる位置にいればチャンス。
③8枠 ジャンダルム
先行勢の後ろを取れるいい枠
近くにウェリントンもいるし人気馬をマークしやすい。
京都の重賞を勝っているのもポイント高い。
サンデーとダンチヒを持つも〇
東京GⅠ実績はない。
スプリンターズSは枠の有利と中山巧者で有利な面が大きかった。
枠もいいし、5着前後に健闘しそう。
⑥2枠 ナランフレグ
下げて腹をくくって内に突っ込むしかない最高の枠。
余計なことを考えないで済む枠。
進路なければしょうがない。
それが勝負ってもんさ!
速い時計の決着になるので外をまわしていては届かない。
もう一か八かでいい。
ナランフレグは1000mで上がり31秒台の経験もあるので速い時計の決着にもついていける。
3着の可能性は十分にある。
ナランフレグはぜひとも欧州のスプリント路線で走らせてほしい。
絶対に欧州のスプリント合うから。