ステイヤーズS 気になる馬達
中山競馬場 3600m
中山の内回りを2周+266mする日本で最も高低差の大きなレース。
ゴール前から1ー2コーナーにかけての5.3mの上り坂を2回と最後にゴール前の上り坂約2.6m。
コース全体で約13.2mの上り坂。
更に気温も低くなって洋芝が強くなる時期。
欧州の競馬場に近い条件で行われるレース。
それでも開幕週なので馬場状態は良好でスピードもある程度求められる。
冬中山開幕週
野芝に洋芝をオーバーシードしている。
野芝オンリーの9月の中山とは違う。
開幕週はばばの状態が良いので速い時計も出る。
2019年の葉牡丹賞でグランデマーレが1分58秒9の2歳レコード
2勝クラスの1200mでも1分7秒8と開幕週は結構速い。
ただ、野芝が休眠期に入るので馬場が痛みやすくなっていて9月よりもすぐに時計のかかる馬場になる。
晴天続きならば乾いて硬くなり時計も速くもなるが、雨が降ればアっという間に馬場が痛んで時計がかかるようになる。
改修後は以前よりも痛みにくくはなったが、それでも痛む、洋芝だもの。
リピーターレース
特殊なコースなので同じ馬が何度も3着以内に来るリピーターレース。
冬中山の特徴でもあるけど、札幌や函館で好走経験のある馬が活躍する。
ただ、北海道の2600mと中山の3600mでは1000m違うのでよりスタミナが重要になる。
ここ2年でオルフェ―ヴル産駒が4頭も馬券になっている。
ノーザンダンサー系のなかでもニジンスキーやForliの影響の強いサドラーズウェルズ、ヌレイエフ、フェアリーキング。
日本の洋芝と相性の良いトニービンも良い。
ロベルト系やミルリーフ系もしぶとさに〇
というか、このレースで好走したら夏は欧州の長距離重賞に挑戦しろ。
日本は長距離重賞の数が少ないのだから。
評価
今年は上位人気で堅そうな予感。
リピーターレースで去年の1~3着が出走予定。
それに加えて3000m以上で実績のあるディアスティマ、ユーキャンスマイルがいる。
この5頭の内3頭は前走の京都大賞典でも接戦していてどれがきてもおかしくない。
人気上位5頭だろうがこの5頭で決まりそうなのだが優先順位をつけるのが難しい。
過去のレース結果では荒れる要素もあるが、今年のようにリピーターや長距離実績馬達が近走も悪くない走りで出走してきたら彼らはほぼ好走するだろう。
まずはこの5頭での甲乙をどうつけるかがポイントだろう。
そして穴となる馬はそれら強い馬達に負けない能力があるかどうか。
勝ち負け
ディアスティマ
2着候補
アイアンバローズ
ディヴァインフォース
3着候補
シルヴァーソニック
ユーキャンスマイル
穴候補
べスビアナイト
マンオブスピリット
馬達
ディアスティマ
ディープインパクトxストリートセンス
2021年の松籟Sの勝ちっぷりが良く、春天でも逃げて見せ場たっぷりの6着。
1~5着がGⅠ2着の実績のある馬で7着を3馬身離していた。
長距離ならGⅡを勝つ力はある。
前走の京都大賞典も1着はJC勝ちで2着から0.4秒差は十分。
冬の中山でも函館でも勝利していて洋芝もOK。
ここは勝ち負け
ディヴァインフォース
ワークフォースxゼンノロブロイ
去年の1着で斤量は今年は1キロ重い
3000m実績は菊花賞0.3秒差4着、冬中山開幕週の2500mでタイム差なしの2着もあり。
ここ2走も上り1,2位を記録しており、この馬の得意な条件になれば好走は必至。
後方待機なので枠はどこでも。
去年はペースは遅かったのに残り600mから外を周って上がって行ってゴール前で差し切った。
普通なら前残り決着であるはずの展開での差し切り。
この中山3600mでの強さを見せた。
スタミナ豊富で他がバテる3000m以上で強いはずなのだが春天は大敗続き。
今年の春天は
「流れが向きませんでした。落鉄もしていて、途中から脚がバラバラになってしまいました。今日は能力を出し切っていません」(田辺騎手)
一昨年の春天は
「途中からついて行けませんでした」(武騎手)
春天はGⅠなだけあってレースペースが速い。
一昨年の1600m通過が1分35秒6。
今年でも1分37秒4。
去年のステイヤーズSは1分43秒0だし、過去10年では大逃げした2013年以外は1分40秒以上かかっている。
今年はディアスティマがペースを握るので例年のステイヤーズSのペースよりも少し速いかもしれない。
今年は少し届かずの2,3着ではないか。
アイアンバローズ
オルフェーヴルxロイヤルアンセム
去年2着。
その後も阪神大賞典2着、春天5着と長距離実績◎
前走の京都大賞典もディアスティマにクビ差の6着。
去年はペースが遅く逃げる形になったが今年はディアスティマの後ろの2~4番手だろう。
今年も普通に粘りこむだろう。
3着以内の確率高い
シルヴァーソニック
オルフェーヴルxトニービン
去年3着。
その後も3000m路線で3連続3着。
去年のレースでは外の先頭で上位3頭では最も不利だった。
逃げたアイアンバローズは自分のペースで逃げれたし、内の経済コース。
ディヴァインフォースは外を走ったが道中は馬の後ろで溜めれた。
シルヴァーソニックは外枠で前に馬を置けずに外の先頭。
ペースはアイアンバローズに握られたし、走行距離も多かったし、風よけもなし。
阪神大賞典でアイアンバローズに負けたが直線に入って前にアイアン、左にディープボンドで少し閉じ込められる形になってしまった。
今年はアイアンバローズが斤量で1キロ重いので2頭の差は去年よりも小さい。
内枠を引ければ3着以内の確率が上がる。
ユーキャンスマイル
キンカメxダンスインザダーク
長距離のGⅡGⅢ勝ちの実績はある。
中山は有馬記念の2回しか走っていないが良くない。
東京もアル共では上位だが良馬場のJCでは惨敗しているのでレースの格の差があるのかもしれないが。
前走のアル共は内から外に大きくカニ歩きしてのもので、それで0.4秒差は良く走っている。
力は出せる状態にある。
石橋騎手なのでなにも考えずに外を走れる外枠が欲しい。
今回は長距離なので普通の騎手なら10番手以内でレースできると思う。
プリュムドール
ゴールドシップxフレンチデピュティ
カーリアンとグレイソヴリン系もあって冬中山〇
ゴールドシップ産駒は中山3600m初めて。
ゴールドシップ産駒は中山2000mは勝率1.6%と苦手。
しかし、2200m5.4%、2500m11.8%と距離が伸びて成績が上がって行くので3600mはいいんじゃないか?
ヴェラアズールやロバートソンキーとの着差を考えればここでも上位に食い込める力はありそう。
しかし、
「今週に入って、左前を少し気にする素振りを見せたため獣医師に診てもらったところ、軽い挫跖が判明しました。ですので、来週がレースですが念のため今週の追い切りは控えたところ。調教は毎日おこなっていますし、育成場でもしっかり乗ってもらっていたので、今のところ予定は変えずにいけると見ています。週末も様子を見るつもりですが、もともと強い負荷の要らない馬ですし、症状は治まってきているので、来週しっかり追い切ってレースに臨む予定です」(奥村豊調教師)
最終追切でわかるほど悪ければおそらく出走しないだろうし。
とりあえずしっかりと追って時計も前走前と大差なければ穴候補。
マンオブスピリット
ルーラーシップxサンデー
この馬は直線で前に馬がいると気にするタイプ。
早めに外に出して前に馬がいない状態で追い出したい馬。
力を発揮させるのが難しい馬。
長距離は得意なはずなのだがちぐはぐなレースが続いている。
ホリー騎手は長距離は得意だし、東京よりも中山の方が合う騎手だと思うからここは穴でおさえたい一頭。
べスビアナイト
ルーラーシップxアグネスデジタル
地味だけど着実に良くなっている馬。
今年の松籟Sの勝ち馬だが去年のディアスティマと比べると劣る。
それでも札幌日経ではディヴァインフォースと同じ上がりで0.3秒差。
3着に絡んでもおかしくない馬。
マーカンド強化。
メロディーレーン
神経質な子で輸送はあまりよくない。
1週前に輸送すればいいのにと思う。