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運転免許証が失効した人間の記録【教習所編①】

あらすじ

運転免許の有効期限が過ぎていたことに気づいた私は、免許センターにて更新手続きをするも、仮免許に降格する。免許奪還のため、やむなく教習所から通いなおすことをケツイした。

Pルートでたのむ。

教習所1日目

年の瀬、クリスマスやら年末年始やらで賑わうなか、私はネットで教習所の口コミを調べまくり、パワハラ教官がいなさそうな教習所を探した。口コミを見るあたり、どの教習所にも未だにヤバイ教官がいるようだ。

私が初めて免許を取得しに行った時は、1人だけ、チクチク言葉を使うジジイ教官がいた。無言でブレーキを思いっきり踏まれ、「ハァ・・・こんな運転じゃ免許取っても事故るよ?」などと言われ、その教官に当たると必ず1回ではハンコを押してもらえなかった。

下手だったとてパワハラはどうかと思う

そんな記憶がよみがえり、「こんな歳にもなってパワハラなんてされたくない、せめて楽しい教習所ライフを送りたい・・・」と、教習所選びにはかなり慎重になっていた。最終的に、すこし遠かったがgoogleの口コミで「教官がみんな優しい」と書いてあった教習所に決め、翌日申込みをしに行った。

その教習所は昔からあるようで外観は若干古かったが、車や室内はとてもきれいに整備されていて、教員数も若い人が多かった。
受付にてプランの説明をしてもらい、即日申し込み、支払いを済ませた。

こぼれは20万Gをうしなった。(涙)

その日の夜、カード会社から「不審な高額支払いアラート」が来た。ご心配おかけしてすみません。まぎれもなく私です。

申し込みが終わると、教科書と問題集などが渡される。申し込みをした日にちょうど入学式があるらしく、入学式に参加してから学科講習と実技講習が受けられるようだ。

教習原簿を受け取ると、「仮免途中入学」というハンコが押されていた。「入学」という2文字で学生になった気分になり、少し心が弾んだ。受付のお姉さんに「今後は番号で受付します」と言われるまでは。

2787、さながら囚人である。

教習所2日目

入学式に参加した次の日から、学科をどんどん受けてくださいと言われた。
この時期(12月)は特に高校や大学を卒業予定の生徒が多く、実技の予約を取るのが難しくなるようだ。学科のスケジュール表を渡され、自分でスケジュールを組む。

早速、行けそうな日からガンガン学科講習を受ける。講習の部屋は学校の教室といった感じで、年季の入った机と椅子があった。受講が完了した項目は原簿にハンコが押される。このへんはどの教習所も変わらないようで、とても懐かしさを感じた。

わくわく教習スタンプラリー

ある程度学科を進めないと受けられない実技もあるようなので、学科から先にハンコを集めていく。練習問題と言われて解いたが、あの独特な言い回しに振り回され、理不尽な不正解にイラつく。

格ゲーで例えるなら、

「この技の連携は下段があるから、しゃがんでガードして」

と教わってしゃがんだら

「中段がないとは言ってない」

と言われて浮かされた時の感覚と似ている。

学科教員さんの「ここで間違えても大丈夫だからね、免許試験で間違えなければいいんだから」という温かい言葉に救われた。

教習所3日目

学科は教員のキャラクターが濃く、授業中にちょっとした小話や、仕込んできたギャグやジョークを飛ばすので、とても楽しく受けることができた。

そんな愉快な学科教員を紹介しよう。

バカリズムにそっくりな教官(以下バカリズム)
仕込んできたネタを披露するも、周りの温度は氷点下。しかし謎に私のツボに入ってしまい、吹き出した音が教室に響き渡った。

もう一人は、落語のような口調で繰り広げる教習亭車平(きょうしゅうていくるべえ)

昔の教習所の話だったり、奥さんとの痴話げんかを交通安全と混ぜながら話すがだいたい熱が入ってチャイムが鳴る。

なんだかんだ奥さんのこと好きなんだろうなって思いました()

教習所4日目・5日目

教習所にも慣れてきて、淡々と授業をこなしていく。少しでも気分を上げようと、ちいかわのスケジュール帳を買う。予定を記入するところが吹き出しになっていて、自然とちいかわになる。

1月からは路上運転が始まるので、それまでに必要なスタンプを集めることに集中した。仮免の有効期限は交付されてから6ヶ月。私の仮免期限は6月上旬だったが、3月から引越しすることになっていたので、それまでに卒業するスケジュールを組んだ。果たして一発で卒業できるのか。後半へつづく。

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