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忘れ難い異国での「乾杯」について

Summer has come!

みなさん、こんにちは。

夏本番。溶けそうな温度の毎日が続いている。

キンキンに冷えたビールを昼間から飲みたい... そんな今日この頃である。

みなさんは、今でもありありと思い起こすことのできる「乾杯」の経験をどれだけお持ちだろうか? 

打ち上げでの乾杯、サークルの飲み会での乾杯、職場の歓送迎会での乾杯、家飲みでの乾杯、そしてzoom飲みでの乾杯... 「乾杯」の機会は、わたしたちの日常に何気なく存在している。しかし、鮮明に思い出せる「乾杯」の瞬間というものは、実は少ないのかもしれない。

今回は、わたしに取って忘れ難い、異国の地での「乾杯」の経験をつらつらと書いてみようと思う。

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1. メコン河のほとりで「乾杯」

最初に取り上げるのは、インドシナ半島を流れる大河であるメコン河のほとりでの「乾杯」の思い出である。

わたしは大学時代、ラオス南部の小学校にて教育支援を行う団体に所属していた。

活動していた場所はメコン河のほとりであり、宿泊していた場所・小学校も全て裏手にはメコン河が流れている場所であった。

メコン河は、非常に大きい。

滞在初日、「対岸が霞んで見えるなー」と思っていたら、ガイドの方から、「あれは対岸ではなく中洲だ」と言われた時、衝撃を受けたのを今でも覚えている。日本で、対岸が見えない様な川に出会うことはめったにないのではないだろうか?

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(メコン河)

そのゆったりとした雄大な川の流れとリンクする様に、そこに住む人々の時間もゆっくり流れていた。

ラオスで飲まれているお酒(厳密に言えばわたしが行ったラオス南部でのお酒)は大別すると二種類に分かれる。

一つは、ビアラオと呼ばれる、ラオス特産のビールである。ラガータイプのビールであり、冷蔵庫が普及していなかった頃の名残として、なんと氷を入れて飲む。

これがキンキンに冷えていて、超絶美味しい。

ラオスは雨季と乾季が存在している。ビアラオは、乾季には喉の渇きを癒すものとして、雨季にはさっぱりとした喉越しで楽しめるような、とてもドライな味わいに仕上がっている。

二つめは、ラオラオと呼ばれる、自家製の焼酎である。非常にアルコール度数が高く、喉に熱さを感じるくらい、とても強いお酒である。

村長にラオラオの一気飲みを勧められた時は死を覚悟した。味は最高であったが、翌日頭が死んでしまった。

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(ビアラオ)

授業が終わると、子供達と校庭や原っぱで走り回って遊んだ。

彼らの無尽蔵な体力に合わせて遊んでいると、いつの間にかへとへとにつかれきってしまう... そんな毎日だった。

ある日、小学校で目一杯遊んだ後の帰り道、河のほとりの芝生に腰をおろしてビアラオを楽しんでいる地元の人々にでくわした。

こっちへ来い、と手招きされ、勧められるがままに「乾杯」した。

氷水に浸かっていたビアラオの瓶は非常に冷えており、その日のわたしにとっての最高にフィットする酒であった。

言語はわからなかったものの、ジェスチャーと簡単なラオス語で、楽しく会話?をした。双方ビールが入っていた為、会話の内容ははちゃめちゃだったと記憶している。

メコン河を眺めながら、ラオスの人々と和気藹々とビールを「乾杯」しながら風に当たる... 最高の「乾杯」の記憶である。

2. 高雄で「乾杯」

大学2年生の夏休み、わたしは台湾にいた。

自分の中国語をブラッシュアップする為に、台湾のローカルな企業でインターンしていたのである。

インターン先は、ソーラーパネルを販売・設置する企業であり、自社で電気売買も行っている企業であった。

本社は台北にあったのだが、取引先の工場(ソーラーパネルはモジュールという部品から構成されているのだが、このモジュールを作っている工場)が、南部にある為、買い付けの為に南部へ同行する機会があった。

台北→新竹→台中→台南→高雄と移動し、高雄でついに最後の用事を終えた。その後、工場の社長に誘われ、飲みに行くことになった。

台湾で有名なお酒といえば、台湾ビールである。

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(台湾ビール)

このお酒も、台湾の気候に非常にフィットしている。台湾の非常に厳しい夏を乗り切るにはこのビールが欠かせない。

社長は席に着くと、早速ビールを勧めてきた。

実は、中華圏での「乾杯」は、ほんとに「乾杯」しなくてはならない。(中国語での発音は「ガンベイ」である)

つまり、礼儀として飲み干さねばならないのだ。そして、何度も「乾杯」を行い、縁を深めていく。

話では聞いていたのだが体験するのは初めてだったので衝撃的な「乾杯」だった。社長の身の上話に泣き笑いしながら、杯を重ねる... 忘れ難い「乾杯」の経験となった。

3. 香港で「乾杯」

最後に取り上げるのは、このアカウントの共同執筆者であるkoboくんと香港を旅した時の「乾杯」の経験である。

わたしとkoboくんが通っていた大学は沢山の留学生を受け入れていた。

ある時、Tくんという男子学生と知り合い、彼と仲良くなった。

彼が留学期間を終え、香港に帰った後、わたしとkoboくんは香港に旅行することにした。

彼と彼の友達の女性と共に、わたしとkoboくんは夕飯を食べることになった。

香港そして深圳の感想を述べつつ、お互いの進路について語り合いながら、「乾杯」したあの夜のことは忘れない。ちなみに、飲んだのは青島ビールである。

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(青島ビール)

酒のつまみに食べた、練り物が最高に美味かった。ちなみに、宿泊していたホテルのすぐ側にもこの練り物が入った麺専門店があり、三泊四日のうち、二回も食べに行った。

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(筆者撮影)

その頃の香港は自由で、なんだか個性の強い街だった。騒々しい雰囲気で、旅程はあっという間に過ぎ去っていった。

デモ隊は存在せず、武装した警官が街中にいることもなかった。

実は、koboくんと共に、香港終審法院の前にも行った。非常に穏やかな雰囲気であった。まさかその2年後、デモ隊がこの周囲を覆い尽くすとは思ってもみなかった。

香港に自由が戻ることを、心から祈るばかりである。

おわりに

いかがだっただろうか?

上記の「乾杯」の経験は、どれも"密"な状態で杯を交わしたものである。世間の状況も、わたしの状況も大きく変化した。

状況は変われど、「乾杯」の楽しさは変わらない。

例え、オンラインで「乾杯」したとしても、本質は変わらないのである。

オンラインだとしても、その「乾杯」をする機会は、一期一会であり、一回一回が貴重なものである。

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これまでも、これからも「乾杯」の機会を大事に、そして楽しもうと思う。

ちなみに、今わたしがハマっているお酒は、「キリン クラシックラガー」である。

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(クラシックラガー)

とにかくコクがすごい。読者のみなさまも是非「乾杯」のお共にどうだろうか?

では、また。

(taro)

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