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保育士実技試験【造形】45分練習の進め方!下書き、輪郭線、色塗りのやり方とオススメ練習方法
こんにちは。しろうずです。
保育士実技試験の造形試験では、45分で色塗りまで終わらせなくてはなりません。そのためには効率よく作業を進める必要があります。
この記事では、実際の試験の流れに沿って練習する方法を説明していきます。動画での解説はこちら。
本記事はプロモーションを含みます。
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大まかな流れ
・構図決め・下書き:構図をざっくり決め、その後下書きへ移行する。下書き時はいきなり細部から書くのではなく、○や□などで形を取ってから細部を描くようにする。背景はパターン化し、簡単な形だけ描いておく。
・輪郭線を描く:茶色などの色鉛筆を用いて輪郭線をとる。顔は特に丁寧に。
・色塗り:人物を先に、背景を後に塗る(時間切れ予防のため)。薄い色から濃い色に塗っていく。
ここからは具体的な練習の進め方、やり方を説明していきます。
構図決め、下書き
●構図決め
構図は、テーマに沿って、どの構図が良いか考えていきます。
近年の造形試験では、子ども3名、保育士1名での出題がほぼ固定化されています。この人数で配置を考えるわけですが、初心者でも人物が重なりにくく、使い勝手の良い構図は、
・横一列に全員並べる
・横に子ども3名、後ろに保育士1名配置
・前に子ども2名と保育士1名、後ろに子ども1名配置
・前に2名、後ろに2名ずつ配置
のように画面に対して横に並行に配置を考えると楽です。ある程度パターン化して、構図を考える時間を減らしましょう。
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足の位置で画面の奥側にいることを表現できる
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手前側の子どもの配置で奥側の子どもの位置を変える
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奥の2名の足の位置を合わせる
なお、配置を決めるときは、人物は大きめにしましょう。人物が小さくなってくると、テーマに関わる物品も小さくなり、何をしているかが分かりづらい絵になりがちです。サイズは、立っている場合で、子どもたちは画面の1/2くらいの大きさに描くとよいです。対して、立っている保育士は画面の8割くらいのサイズにすると良いです(遠近感がない場合)。
構図についてはこちらの動画も参考になると思います。
構図決めの方法ですが、次のやり方が考えられます。
A)練習する用紙の空いたところに、小さなミニ下書きを書いてから、実際の枠に大きく描く方法
B)直接19センチの枠に描く方法
Aのメリット:下書きの線を少なくすることができる。デメリットは拡大して実寸に落とし込む手間がかかる。
Bのメリット:Aの逆で、拡大せずそのまま描ける、デメリットは下書きの線が増え、画面が汚くなる/使用する線が見えづらくなる。
私はAでやることが多いですが、たまに忘れて直接描き始めてしまうこともあります。どちらが良いかは、ご自身でやってみてお好みで決めてください。
ミニ下書きはざっくりした形で大丈夫です。5分程度で終わらせます。
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●下書き
先ほど述べたAの方法の場合は、実寸の19センチ枠に拡大して人物を配置しましょう。いきなり顔や手足の細部を描くのではなく、ざっくり○や□など形に手足をつけた簡略化された人物を配置し、人物同士の構図をきちんと決定してから、各人物の細部に入っていく方が失敗が少ないのではないかと思います。
*なお今回下書きで使用したのは、シャープペンシル0.7mm、三菱ユニのカラー芯(オレンジ)(リンク先はamazon)です。下書き時のおすすめアイテムはこちらの記事からご覧ください。
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最初に大まかに構図を決めたと言っても、だいたいこの段階で狂いが生じることが多いです。ですので、まず、最初の構図をみながら、保育士の場所を決めて、そこを起点に描き進めるようにしましょう。このほうが間違いが少ないです。なにせ保育士が一番場所とるんですよ…。サイズがデカ過ぎて画面から大きくはみ出たり、保育士を配置した瞬間に子どもが宙に浮いたり、などなど、練習でも試験でも頭を悩ます奴になってしまいがちな保育士。
ですが、保育士が決まれば子どものサイズも自動でほぼ決まります。子ども達を先に描いてから保育士を空いているところに配置する、というやり方でやると、失敗することもしょっちゅうなので、このやり方が一番いいような気がします。
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または保育士の斜め後ろ側にいることになり、
どっちにしてもおかしな絵になる。
なお保育士がメインにならないよう、極力端っこや奥などに配置しましょう。足や腰などが多少画面から切れても大丈夫です。
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また、当初、構図決めでは腕や脚が重ならないように配置していたつもりでも、この段階で重なってしまう場合もあるでしょう(初心者の方は重ねるのが難しいと感じるようです)。その場合は、人物同士の線を重ねて描いてみましょう。特に初心者の方はこの方法をお勧めします。ぶつからないよう不自然に描くよりも自然な勢いのある線でぶつけて描いてしまったほうがいいことが多いはずです。
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下書き後、もし線が複雑で輪郭線を描きづらい場合や色が濃くなりすぎてしまった場合には、不必要な線を消しゴムで消すか、練り消しゴムで軽く叩いて消すようにします。慣れないうちは、線は重ねて描く、を守るようにしてみてください。
(練り消しゴムは大きめの文房具店や画材店で売っています。線を薄くする便利グッズ。試験では持ち込み可能。Amazonでの購入はこちら)
顔に関してはこのように十字線でアタリをつけて顔の方向をわかりやすくしておきます。各パーツ位置は大雑把でいいので決めておきましょう。
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また背景については、保育室内・園庭・ホール・など、すでにパターン化された背景を作っておき、それを配置するだけにするようにしておきましょう。自分で思いつかない人は、こちらの動画を参考にしてみてください。
パターン化して描き慣れていれば、下書き段階で背景を細かく描く必要はありません。動画のパターンの保育室内の例で行けば、壁と床の境界線のラインはこの辺、窓はこの辺、園児の作品はこの辺、と配置がわかる程度の形を描くだけで良いでしょう。
なお、下書きについては、あまりぐりぐりと力を入れないようにしましょう。力を入れると、紙が凹んでしまい、色を上から塗った際に、失敗した線の部分だけ色が乗らないという悲劇が起こりますので注意です。
輪郭線を描く
下書きを薄い色鉛筆等でしている場合は、輪郭線を描く前に、消しゴムをかける必要は必ずしもありません。試験では時間がないので、できれば極力使いたくないところではあります。ただ下書きの線が複数あってどれを選んだらいいかわからない方は、不要な線を消しゴム・練り消しゴムなど使って手早く消してから輪郭線にとりかかりましょう。また鉛筆で下書きした方は不要な線の消しゴムかけは極力行うようにしましょう。消しゴムは、消しカスが出にくいこちらの商品がしろうずのオススメです。ささっと消したら次に進みましょう。
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消しゴムで不要な線を消し、練り消しゴムで線を薄くした(右)。
(時間がない場合は省略してよい)
準備が整ったら、いよいよ色鉛筆を使って輪郭線を描いていきます。ここからは引き返しにくいところですので、慎重に、かつスピード感を持って線を引いていきます。
顔(ほお〜あごのライン含む)のについては、可愛らしさが訴えられる最大のポイントであり、ここで絵の良し悪しが決まると言っても過言ではないです。なのでここだけは細心の注意を払って描きましょう。顔は命。他は多少雑でもここだけは丁寧さを死守してください(間違えたら丁寧に消しゴムで消してください)。
体については、ただ線をトレースするのではなく、服の下の人体の形、関節など意識しながら線を描いていきましょう(ここ重要です!)。
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今回はレインウェアを半透明状にしてみる。
なお、輪郭線を描くときに、顔のパーツ(目・鼻・口)を一緒に先に描いてしまうか、後で肌の色を塗ってから描くかについては、お使いの色鉛筆と、ご自身の筆圧によりけりです。ユニであれば後でもいいですが、トンボは重ね塗りしづらいため、先に描いておくと良いです。顔のパーツを先に描いた場合は、色塗り時に顔を塗るとき、パーツ部分を塗る力を少し弱くして調節しましょう。
色塗り
輪郭線が描けたらいよいよ色塗りです。人物から色を塗っていきます。人物の色は濃く、しっかりつけます。また、色は薄い色から濃い色の順で塗っていきましょう。濃い色から塗ると、画面が汚れるためです。*その理屈で行くと本来は背景から塗ったほうがいいのですが、先に背景を塗ると背景を丁寧にやってしまい、時間切れのリスクがあるのでオススメはしません。
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人物の服の色は、あらかじめ決めておくと迷いが減ります。毎回同じ色にしておけば、同じ色鉛筆で塗る部分を気付くのが早くなり、一度に塗れて作業効率が上がるはず。
人物を塗り終えたら、背景を塗っていきます。背景は、人物に比べると薄く、多少雑に塗っても良いところ。ささっと塗り切ります。3〜4分くらいで塗り切りたいですね。
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時間があれば陰影をつけましょう。特に地面の影については、極力塗りたいところです。人物の陰影、洋服で影になっているところを同系色で濃く塗ったり、小物類も光と影を考えながら影部分を濃く塗ります。
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向かって左下の子どもは傘の影を濃く表現。
特にジャンプしている場合、地面に影は必須です。理由は影がないとジャンプしていることが分かりにくいからです。
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背景をクーピーで塗る方は、影の部分はグリグリ塗らないと濃くつきません。可能であれば、クーピーで塗る前に、影の部分だけ似た色の普通の色鉛筆で塗っておきましょう。
忘れないで欲しいのは、室内の場合は、板目や床のラインなどを描くということ。ほとんどの方が床を黄土色で塗ると思いますが、板目・床のラインがないと外の地面と見分けがつきにくくなります。保育室内やホールなど表現する際は、板目・床のラインは描いておいたほうが無難です。
なお、事前準備として、色鉛筆の使う本数は45分でトライする前に減らしておきましょう。迷いが減ります。だいたい20本前後くらいになるようにしておくと良いです。深緑や青に近い群青色などは、使わなくても困りません。使う色を決めておいて、ほかはしまっておいて良いと思います。とにかく自分の使う色もパターン化しておく、これが迷いなく色塗りを進める方法です。
時間が余ったら
当然ですが試験問題の見直しにつかいます。ただ練習段階の場合は、色塗りを行いましょう。色塗りはしっかりつけるほど加点が期待できます。人物の描き方に自信がない方はとくに色塗りは丁寧にしましょう。陰影をしっかりつけたり、隙間などないように時間いっぱい使って塗りましょう。
時間配分について
練習の際は、内訳も含めてかかった時間を測って練習しましょう。
構図決めおよび下書き、輪郭線、色塗りをそれぞれ測っておきます。
練習しおえたら、45分のうちの時間配分を見直してみましょう
なお、時間配分はこの辺りが妥当ではないでしょうか。
試験問題の読み込み:3~5分
構図決め、下書き:15~20分
輪郭線を描く:5分
色塗り:15分~20分(うち、背景は3〜5分程度)
色塗りは最低でも15分はとりましょう。これ以上短いと流石に雑な印象になります。45分練習で時間オーバーになった際は、慎重になり過ぎているか、人物の形がマスターできてないかのいずれかです。いずれが理由なのかご自身で考えて、前者であれば、多少失敗してもいいや、の気持ちで描き進める練習をしてください。後者であれば、直前練習としては、お手本を上からトレース練習するといいでしょう。トレーシングペーパーは100均でも売っています。もし大量に練習するならこちら。
記事は以上です。ここまでお読みくださりありがとうございました。
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