
【展覧会】善悪は表裏一体 / 「富野由悠季の世界」から学ぶ
機動戦士ガンダムで有名な「富野由悠季」さんの展覧会が、兵庫美術館で開かれています。
この記事では、富野作品から読み解いた「人生の黄金律」と、
今年から来年にかけて全国6都市で開催される展覧会の魅力と、富野作品が伝える 現代社会を生き抜く知恵 をお伝えします!
*
【圧倒的なボリュームは、父子の交流にも最適】
国内外のアニメシーンに多大な影響を与えてきた富野由悠季さんのこれまでの仕事を回顧、検証し、作品を解説しているこの展覧会の魅力はボリュームです。
すみずみと内容を見るならば、4,5時間は必要かもしれません。
ぼくは、だいたい2時間半くらいかけて会場を回りました。
このようなボードもあり、記念撮影。
失敗ばかりのへなちょこ人生を歩んでいるぼくとしては、
シャアアズナブルの「認めたくないものだな。自分自身の若さ故の過ちというものを」という台詞が特に好きです。(笑)
*
ぼくはこの展覧会に、父と訪れています。
父と遠出をしたのは大学在学時の「呉の戦艦大和ミュージアム」以来です。
兄弟がいないため、ミリタリー好きの父の趣味もぼくの趣味になりました。
実家に出戻りするまでは、父と外出するのは恥ずかしいと思っていたのですが、最近年老いていく父の姿を見て、切なくなるとともに、共に過ごす時間を大切したいな、と思うようになりまして。
話が脱線しましたが、富野作品の魅力に戻りましょう。
*
【☆善と悪は見方を変えれば逆転する】
富野作品の特徴として、「勧善懲悪の王道」ではないということがあげられます。
敵を倒してハッピーエンド!ではなく、敵は本当に敵だったのか?という疑問を投げかけるのです。
原作・手塚治虫の「海のトリトン」は、富野さんが初監督となった作品です。
この作品のエンディングは衝撃的なものです。
主人公も、視聴者も、敵だと思っていたポセイドン族が、自分たちのトリトン族を殺戮してきたのは、あくまでも自らの身を護るためだった、というものでした。
善悪の相対化、善と悪は見方を変えれば入れ替わる。
圧倒的なリアリズム、それらが富野作品の魅力なのです。
*
【巻き込まれて戦う 哀戦士たち】
富野作品の代表作は、機動戦士ガンダムです。
ぼくはかれこれ、10数年のガンダムファンでしたが、ガンダムの原案が、「十五少年漂流記」だということは知りませんでした。
十五少年漂流記はかつて読んだことがあります。
無人島に漂流した少年たちが、抗えない現実に立ち向かい、そこで生活をしていく物語です。
ガンダムの主人公・アムロも、第1話で、自分では望まないままガンダムに乗って戦うことになったのは、十五少年漂流記がベースにあったのですね。
ガンダムのテーマには、自由・義務・愛、など様々なものがありますが、
ガンダムの愛は、哀、だということを伝えさせていただきます。
哀戦士 井上大輔
死にゆく男たちは 守るべき女たちに
死にゆく女たちは 愛する男たちへ
何を賭けるのか 何を残すのか
I pray, pray to bring near the new day
ガンダムの作中での恋愛は、殆ど成就することがありません。
多くの人々が戦争の中で命を落とします。
アムロが思いを寄せたマチルダ中尉
マチルダ中尉の婚約者・ウッディ
=マチルダにあこがれた少年の数と、彼の存在にがっかりした少年の数は限りなくひとしいとのことです。たしかに。 .
ランバ・ラルとハモンの不思議な愛と絆。
ダンディなガイ、スレッガー・ロウ。
惹かれ合ったアムロとララア
(アムロは自ら放った銃弾で、ララアを殺めています)
「取り返しのつかないことをしてしまった...」という言葉も...
*
注意点として、富野さん以外のガンダム作品は展示されておりません。
たとえば、女性人気の高いガンダムSEEDや、ラプラスの箱を巡る紛争を描いたユニコーンガンダム。GガンダムやSDガンダム…
さらに、個人的に大好きな以下の作品は展示されておりません。
「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」
これは体が震えてしまうほど、感動する作品です。
本当に切なくて、哀しくて、戦争がいかに無慈悲かを痛感します。
「ポケ戦」と呼ばれるOVAですが、この作品が好きな方はぜひツイッターでDMをください(笑)
それと、名言の宝庫でありアイナが美人すぎる
「機動戦士ガンダムMS08小隊」
「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」
ニナ・パープルトンというヒロインが悪女として有名です…(笑)
そのかわり、あまりメジャーではない富野監督作品は展示されています。
それぞれの取り扱うテーマは深く、また視聴してみたくなりましたね!
*ザブングル:テーマは支配について
*オーバーマンキングゲイナー
*しあわせの王子
*ラ・セーヌの星:舞台はベルサイユの薔薇の時代
*
【富野由悠季さんが伝えたい事】
富野監督はまだ第一線で活動しています。
彼は以下のようなことを、作品を通じてぼくらに伝えてくれました。
・異星人側にも文明があり生活がある
⇒4月の法律改正により、多くの外国人労働者が日本にやってきました。
同じ地球人とは言え、国が違えば文化も違います。
それらを認めて共に生活していく寛容さが大切なのではないでしょうか。
・善と悪は表裏一体
⇒最近、明確な敵を掲げてメディアや国民でバッシングする風潮があります。しかし、誰が悪で誰が正義と決めつけず、ひとりひとりの心に寄り添う姿勢が必要なのではないでしょうか。
・製品や兵器の仕組みを知るべき
⇒便利な道具や機械がブラックボックス化している現代への警鐘です。
便利なハイテク機器の構造自体はあまり知られていません。
それが開発された経緯も、思いも。
*
おもしろグッズ紹介
富野監督 応援うちわ 価格:800円(税抜)
富野監督ご登壇のイベントには必携ですね笑
*
公式HPはこちらです!
気になった方はぜひみてみてください!
展覧会に行って驚いたのは若い女性の方が多いということですね。
ぼくは小学校の頃からガンダムが好きでしたが、オタクと言われるのを恐れてなるべく隠したものです(笑) しかし今は、ガンダムをはじめとしたアニメが市民権を獲得しているような気がします。
たかがアニメですが、人生や社会の本質に気付く学びもあるので、色々な名作に触れていきたいですね!
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
他にも多彩なジャンルの記事を書いておりますので、よければ読んでみてください!
この記事は、エンタメライター 喜多 が執筆しております!自己紹介記事はこちら↓
映画、ドラマ、アニメ!ネットで動画を観るならU-NEXT!
充実のラインアップで、いつでもどこでも視聴可能!
配信本数17万本以上・TV放送中ドラマ見逃し配信も^^
31日間無料トライアル登録特典のポイントでお気に入り作品を無料視聴!
興味がある方は、URLから登録お願いします!私のツイッターのDMから連絡してくだされば、些細ですが、お礼をさせていただきます。
#イモトアヤコ と石崎Dの結婚
その裏には、ジブリの超人気作品
#耳をすませば との共通点があった
天沢聖司の心理術、信じるか信じないかは...
動画や記事を見るだけで、無料でポイントが溜まって豊かに!
ジブリのあのキャラが漫談のように解説^^
「生まれてこなかったらなんて言うな!!」
不思議なプロローグと、高齢の母、結末に向かう展開は感動…
いいなと思ったら応援しよう!
