播州人3号です。神戸の催しの名前にイタリア語が多いことについて先日紹介しました。国際都市・神戸と外国語との関係を探る第2弾として、今回はドイツ語の名前のついたカフェを取り上げます。
「神戸ルミナリエ」など、神戸に多いイタリア語の催しの投稿はこちら
まずは神戸観光の流れをつくったといっても過言ではない「フロインドリーブ(FREUNDLIEB)」です。
新神戸駅に近い教会を改装したカフェが観光客らでにぎわっています。
パン屋さん 新名所 神戸に誕生
教会 変身 礼拝堂はカフェに
記事にもありますが、NHK連続テレビ小説のモデルとなり、放映後は神戸・北野の異人館街に観光客がどっと押し寄せました。
神戸市は「風見鶏」の放映開始日の10月3日を「KOBE観光の日」と定めています。それほど神戸観光への貢献が大きかったということなのでしょう。
ドイツ語で豚の耳という意味の「ミミパイ」やクリスマスの季節に食べる伝統菓子「シトーレン(シュトーレン)」なども人気です。
学生時代、ドイツ語に苦労したせいか、街中でお店の看板や包装紙の文字を見て、もしかしてドイツ語?と気になることがあります。
フロインドリーブもその一つでした。ただドイツ語の教科書通りに読めば、フロイントリープになるはずなのですが、人名だからでしょうか、フロインドリーブが正式なお店の名前です。
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次に紹介する店のバウムクーヘンをご存知の方も多いでしょう。
日本で最初にバウムクーヘンを手掛けたとされる「ユーハイム(Juchheim)」です。
兵庫県内の企業の名前の由来などを紹介する「ひょうご社名辞典」で取り上げられていました。
フロインドリーブの創業者、ハインリッヒ・フロインドリーブさんもカール・ユーハイムさんと同様、中国で捕虜になって神戸にやって来ました。
ドイツのパン・洋菓子文化を神戸に根付かせた2人とも時代のうねりに大きく影響されていたんですね。
ユーハイムの本店は神戸・元町の商店街にあり、カフェが備わっています。
カフェの壁には古いドイツの写真が飾られていて、繁華街にあるとは思えないほと落ち着いた雰囲気でくつろげます。
最近はバウムクーヘン向けのオーブンを開発して注目されました。
AI(人工知能)を搭載し、熟練職人並みの焼き加減に調整できるそうです。
ユーハイムがAIーブン
バウムクーヘン専用、焼き色判断
最後は「ケーニヒスクローネ(KönigsーKrone)」です。
「王様の冠」の意味です。
同社のキャラクターのクマも王冠を頭に載せています。
幾層にも重なって筒状になったパイ生地にカスタードクリームとあずきあんが包まれるクローネが有名です。
こちらは当初、「コルネ」の名で売り出したようです。けれど、店名の響きから客が「クローネをください」と呼ぶようになり、そのまま定着した、と以前の紹介されていました。
2013年に神戸・三宮にホテルが開業します。
「ホテルケーニヒスクローネ」開業
カフェの名前は「くまポチ邸」です。
女性客が多い印象ですが、2階はゆったりと広く、さまざまな椅子やソファが並びます。
アイスコーヒーのグラスがかなり大きめで、ゆったりと過ごせるので取材の合間などによく利用しました。
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ドイツ語には英語で使わない「ä」や「ö」の文字があったり、発音方法が特徴的だったりしますが、神戸っこたちは違和感なく店名を口にしています。
神戸を訪れた際、お店のネーミングについても注目してみてください。
<播州人3号>
1997年入社。神戸ではドイツ語のベーカリーもよく見かけます。フロインドリーブもそうですが、ドイツの製法で焼かれたパンが味わえます。その影響もあるのでしょうか、神戸市民は全国有数のパン好きという調査結果もあり、「パンの博物館」開設の構想も進んでいます。
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