神戸の夜景の〝特等席〟と、帰ってきた〝主役〟
皆さま、どんな年の瀬をお過ごしでしょうか。しばらくぶりです、ぶらっくまです。今年最後の投稿は、神戸の夜景にまつわる話題をお届けします。
日没が早く、空気が澄んだ冬は、神戸の夜景が輝きを増す季節です。先日、夜景スポットの「ビーナスブリッジ」(※ヴィーナスブリッジとも表記します)に行ってきました。神戸の夜景を楽しむ〝特等席〟の一つと言っていいでしょう。
ご存じの方も多いかもしれませんが、神戸の都心部からアクセスしやすいのが魅力です。とはいえ、夜ともなると徒歩は厳しいので、観光客の方は元町駅の北側エリアなどからタクシーで行くことをオススメします。
訪れたのは夕刻。神戸の街が少しずつ夕日に染まり始める時間帯でした。
夜景でなくても、神戸の街並みのパノラマは、なかなかの絶景です。
ドラマや映画のロケ地としても人気で、今年8~10月にNHK総合の「夜ドラ」枠で放送された「わたしの一番最悪なともだち」ではタイトルバックをはじめ、数多くのシーンで使われました。また、この「うっとこ兵庫」の11月6日投稿回(放送中の連ドラでも存在感 神戸が誇る「廃虚の女王」)で触れた、10月~12月中旬放送のドラマ「たとえあなたを忘れても」(ABCテレビ系/テレビ朝日系)でも過去の回想シーンでちらりと登場しました。
このビーナスブリッジのそばに先日、新しいスポットができました。
六甲の絶景と地元食材堪能を/神戸・諏訪山公園に新レストラン
大切な人との特別な記念日などに、一度くらいは行ってみたいものです。お店のサイトを見ると、プロポーズ用のプランもあるとのことです。
ビーナスブリッジからの夜景もご紹介します。スマホの手持ち撮影で恐縮ですが、雰囲気だけでも伝われば。
下は、日没直後からのタイムラプス動画です。
夜景が眼前に迫ってくるような、街との距離の近さがビーナスブリッジの魅力です。
ベンチも置かれていて、眼下に広がるパノラマ夜景を楽しめます。冬は防寒対策が必須です。
ビーナスブリッジはデートスポットとしても人気です。もちろん夜景も理由の一つですが、こんな設備があるんです。
「愛の南京錠」ハート形プレートに/1年分4000個溶かし「2022」の文字刻み
上の記事に出てくるモニュメントが、こちらの「愛の鍵モニュメント」です。画面手前にあるのが、記事の写真で子どもたちが設置していた、四つ葉のクローバーをモチーフにしたプレートです。
上の案内板にあるように、「ビーナス」がローマ神話で美と愛の女神を意味することに由来し、ビーナスブリッジは地元では、恋人たちが南京錠を取り付けて愛を誓う場所として知られています。私はやったことがないのですが。
かつてはビーナスブリッジの欄干に、さびた南京錠がびっしりと取り付けられていて、ちょっとおどろおどろしい光景でした。。。景観を損なうとして2004年、こちらのモニュメントが完成しました。
南京錠の多くには、恋人たちがメッセージや日付を記しています。愛を誓い合いたい方は、南京錠とサインペンを持参して行ってみてはいかがでしょう。
ビーナスブリッジについて、もう少しだけ。「ビーナス」は美と愛の女神だと書きましたが、「金星」という意味もあります。ビーナスブリッジの名は、この金星に由来するとされます。
金星観測記念碑 日本天文遺産に/市が解説板リニューアル 周辺一帯も認定
記事にあるように1874(明治7)年、フランスの天体観測隊が諏訪山中腹で、太陽と金星、地球が一直線に並ぶ現象を観測。そのことに由来し、観測した場所が「金星台」、近くに1971(昭和46)年に完成した螺旋橋が「ビーナスブリッジ」と名付けられたとされます。
金星台もビーナスブリッジも、同じ諏訪山公園の中に位置します。
金星台の側からビーナスブリッジへは、山道をしばし登って行くことになります。ブリッジを下から眺めると、ごらんのようにループしています。
さて、長くなりましたが最後に、神戸の夜景に欠かせないニュースを。神戸の夜景の〝主役〟がようやく帰ってきたんです。
夜の港町 シンボル再び/神戸ポートタワー 2年3カ月ぶり点灯
「鉄塔の美女」とも呼ばれる神戸ポートタワー。紅一点の輝きが、神戸の夜景に戻ってきました。もちろんビーナスブリッジからも見渡せます。
神戸新聞NEXTに動画もあります。
〈ぶらっくま〉
1999年入社。神戸出身の私にとっても、ビーナスブリッジはお気に入りの場所です。大地に宝石をちりばめたような六甲山上からの夜景も美しいですが、より間近なビーナスブリッジからの夜景は、眺めていると不思議と元気になるんです。灯りの一つ一つに、誰かの人生、誰かの生活があることを感じられるというか。今年も何度か、「ちょっと元気が出ないなあ」と感じた時などに訪れました。皆さんにとって、2023年はどんな年でしたか。