但馬地域の食料品売り場には、都市部では見かけない不思議な食材が並んでいることがあります。日本海に面した地域ならではの海の恵みですが、素人目には「これ、本当に食べられるの?」と思うものもよくあります。但馬に赴任した記者たちが、初めて食材を目にしてギョッとし、正体を調べ、食べてみた記事を集めました。
まずは、怪獣の手のような見た目が強烈なカメノテです。但馬地域では、そのまま湯がいたり、みそ仕立ての「ガゾウ汁」にしたりして食べられるそうです。旬の6月上旬から8月末ごろには、食料品売り場でも見つけられるようになります。
豊岡 海の幸「カメノテ」たっぷり!?
見た目強烈 ガゾウ汁
竹野に伝わる初夏の〝漁師めし〟
口に広がる優しく豊かな風味
カメノテは、エビやカニと同じ甲殻類なので、よいだしが出るとのこと。この記事には、カメノテのほかにも、ミニサイズのアワビのような「ズメ」も出てきます。地元食材尽くしの御膳、おいしそうですね。
次は、春先に食料品売り場に並ぶホンダワラです。瀬戸内の春の味覚と言えばイカナゴですが、但馬地域では「ジンバ」と呼ばれる海藻がパック詰めで店頭に並ぶようになります。旬は1~4月で、みそ汁の具にしたり、つくだ煮にしたりして食べられます。
珍味「ジンバ」って何?
適度な歯ごたえ、ご飯止まらず
旬は1~4月、ヒジキの仲間
豊岡・竹野 つくだ煮や白あえに最適
▼万葉集にも登場
珍食材ではありませんが、トビウオを使ったちくわも珍しいのではないでしょうか。ちくわの身が白ではなく、灰色っぽいのが特徴です。山陰地域ではトビウオは「あご」と呼ばれています。記事では、新温泉町の老舗が廃業するのに伴い、豊岡市の企業が、「あご竹輪」をはじめとする商品の製造を引き継いだ話題を紹介しています。
新温泉 森甚商店→二方蒲鉾
機械やレシピ引き継ぎ
「浜坂ちくわ」継承
「伝統の味を守りたい」
同じ兵庫県でも、日本海側と瀬戸内海側では、身近に食べられている海産物が違うことがうかがえます。知らない食べ物が、まだまだたくさんあるのでしょうね。
<アナグマ>
2008年入社。スーパーマーケットや商店街では、鮮魚と牛乳、お菓子、日本酒コーナーをチェックするのが楽しみです。不思議な食材を見つけると、思わず買ってしまいます。おいしく料理できたかどうかは、今のところ五分五分です。
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