「鬼は外、福は内」の節分が近づいています。この時期、紙面には鬼がたびたび登場します。「鬼追い」や「鬼踊り」「追儺式」などと呼ばれ、昔話に出てくるような、退治される悪者だけではなく、住民らに頼られる鬼など役回りもいろいろです。個性豊かな鬼たちの写真とともに、播州人3号が紹介します。
はやし声で鬼追い
鶴林寺 修正会
ぎょろ目とたれ目の顔つきが怖さを和らげます。
「どいやしょー」という住民の掛け声に追い払われる鬼ですが、ヒーローのような言い伝えの残る鬼もいます。
鬼にふんした 5人が舞披露
魚吹八幡神社で武神祭
人間を超越した力を持つ者を「オニ」と表現するのでしょうか。
あの人気アニメに出てくる、人間を襲い食らう鬼たちとはだいぶ異なります。「神々の代理」と位置づけられている鬼もいました。
散る火の粉 迫力の舞
神戸・長田神社で追儺式
節分に無病息災願い
伝統行事として国の重要無形民俗文化財に指定されたものもあります。
加西・東光寺で「田遊び・鬼会」
火の粉飛ぶ中 勇ましく
鬼役のまとう衣装や面も地域ごとに異なります。
紙面で同時に掲載する機会はなかなかありませんので、いくつかの写真を集めてみました。
どこかユーモラスで、親しみやすそうな鬼もいませんか。
炎を扱う鬼も多く、迫力満点ですね。
すべてを調べたわけではありませんが、兵庫県内の鬼の行事は播磨地域に多いようです。
やや古い記事ですが、関連のインタビューが見つかりました。
播磨は〝鬼どころ〟
流通科学大 藤原喜美子准教授
ところで並べた写真を見て何か気づかれませんでしたか。
参拝者や観客の多さ、にです。
ずいぶんと目にしていない光景ですね。
コロナの影響で密を避ける対応だけでなく、行事の開催そのものが見送られるところも出てきています。
ただ、コロナ対策をした結果、例年とは違う雰囲気の行事になったところもあります。
災厄払う鬼 神秘の舞
姫路・書写山円教寺
再び急拡大している新型コロナの災厄。鬼の力を借りてでも退散させたいものです。
<播州人3号>
1997年入社。鬼の行事は動きのある場面が多く、迫力ある写真がとれるチャンスです。ある行事を取材したときのことです。最前列でカメラを構えていると、燃えさかる松明を鬼が柱に打ち付け、こちらに放り投げるではありませんか。直後には、その燃えかす(のように見えたもの)を求める参拝者にもみくちゃにされました。「密」という言葉を見ると、思い出す光景です。
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