神戸の野鳥 10月~11月の見どころ
10月にはいりました。この時期にぜひ見ておきたいものを中心に紹介します。
■ヒタキの仲間
10月はヒタキの仲間を楽しむのに最高の時期です。
コサメビタキ、エゾビタキ、サメビタキのサメビタキ属3種、キビタキ(♀タイプが多いですが)、オオルリ。10月半ばからはムギマキシーズン突入。数は減っていきますが、11月上旬まで観察することができます。
ヒタキに出会うポイントは彼らの採餌行動、特に「実のなる木」と「枝先からのフライングキャッチ」です。
「実のなる木」はタラノキ、カラスザンショウに注目。公園にあるモッコクにもやってきます。どの木にも来るわけではないので、集まる木を見つけることが大事です。集まりやすい木の条件としては、木の立地、鳥たちからの見つけやすさ、周りの環境、実の状態など様々な要素が絡んでいると考えられます。同じように見えても、一方の木には集まり、もう一方の木には来ないということが珍しくありません。鳥たちは一定間隔で実を食べに木にはいってきますが、多くの鳥が集まっていると常に何かしらの鳥が入っている状態になります。自分のフィールドにある木をチェックしていくときに、何か鳥が来ていればその木をしばらく観察する、というようにすれば効率よくいい状態の木を見つけることができます。
枝先や木のてっぺんなど、見晴らしのいい所から飛び上がって虫をとる「フライングキャッチ」をする姿もよく見かけます。また、林内に空間が広がる森の中で同じように虫を狙っていることもあります。
10月下旬からは大型ツグミ類(ツグミ、アカハラ、シロハラ、マミチャジナイなど)にも注意。「シー」とのばす特有の地鳴きが聞こえたら要注意です。
田園地域では何といってもノビタキ。9月下旬頃から、西区や北区の田んぼが広がるところへ行けば、出会える鳥です。10月上旬が最盛期、下旬頃までチャンスがあります。
山間のちょっとした平地にもしばしば姿を見せるので注意しましょう。
■アシ原にも様々な渡り鳥たち
西区の野池や河原には規模は大きくありませんがアシ原があり、様々な鳥たちが潜んでいます。姿を見るのは難しいのですが、数多く観察すると出会うチャンスも訪れます。昨年は10月上旬に西区の野池にある小さなアシ原でコヨシキリやヨシゴイを観察するチャンスに恵まれました。
■10月後半には冬鳥たちが渡ってきます
ジョウビタキやルリビタキ、六甲山地の高いところではカヤクグリのチャンスも大。
少し難易度は上がりますが、下旬はコマドリやノゴマの通過がピーク
やぶの中などに注意を払うことが大切です。
11月は渡ってくる冬鳥たちとの思わぬ出会いがある時期。イスカは神戸で多数越冬する年はめったにありませんが、意外と出会えるのがこの時期です。
■タカの渡り
今年の神戸でのサシバの渡りのピークは9/25でした。また来年に期待ですね。
10月中旬にかけてはノスリの数が増えてきます。ピークの日には3桁の渡りがあり、当たりの日には楽しめそうです。
10月下旬に向けてハイタカ、ツミが増えてきます。
■ツバメの仲間
ツバメの数は減りましたが、コシアカツバメはガンガン渡っています。
10月上旬は田園地域でコシアカツバメ、ショウドウツバメの大きな渡りを観察できるチャンスです。
■カモの仲間たちもやってきています
10月に入るとボチボチと渡ってきたカモたちの姿が目立ち始めます。まだエクリプス(非繁殖羽)の状態なので、オスも地味な色をしています。それを見分けるのもまたおもしろいもの。カモ図鑑を見ながら挑戦しましょう。11月に入ると数も多くなっていきます。
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