4年間のありがとう
ついにこれを書く日がやってきました。
先輩方の引退noteを読みながら泣いていたのが、ついこないだのことのようです。
神戸大学応援団総部第64代団長兼渉外兼総務を務めております、河村愛菜です。
団長になった時は、終わりなんてくるのかと半ば絶望のような気持ちを感じていたのに、こう名乗れるのもあと1日になりました。
練習前や応援前の全集でも話が長い私だったので、このnoteもきっとだらだら長くなってしまうと思いますが、最後だと思ってお付き合いいただけますと幸いです。
部活には入らずに、ゆるいサークルに入りバイトをして楽しく過ごそうと思っていた大学生活。
バイトに励んでいた夏に、昔から続けていたクラシックバレエの先輩に「応援団でチアを復活させようと思ってるんだけど、まなな一緒にやってくれない?」と誘われて、見学やバーベキューに連れて行っていただきました。コロナ禍で新歓を何も体験していなかった私は、バーベキューで一銭も払わなかったことに恐縮してしまい、お世話になっている先輩に言われたし…みんないい人そうだったし…と深く考えずに入団を決めました。
新歓ってそういうものですよね。
そこから怒涛の日々が始まりました。
といっても、応援団のチアはその頃は存在していませんでした。練習ではリーダーと一緒に坂道をランニング、チアのことは先輩方を含め誰も分からず練習方法も手探り。チアユニも無くて、応援にもスーツで参加、しかもコロナ禍で声すら出せない応援ばかり。
目標とするものや目先の憧れがない日々に、正直、何で入っちゃったんだろう、何してるんだろうって感じる日々でした。
それでも、先輩方や同期がとってもいい人で大好きになっちゃったこと、自分が選んだ選択を「間違っていた」と言いたくない負けず嫌い精神、その二つだけで続けていました。
春にはチアとして活動できるようになり、ユニフォームを着ての応援に少しずつ楽しさや向上心を感じることができるようになっていました。
そんな中迎えた2回生の三商演舞会で、目標が出来ました。チアリーダーってこんなにかっこよくて可愛くて元気をもらえるんだ、と雷に打たれたような衝撃を受けたことが昨日のことのようです。
それからは、辛い練習も笑顔で取り組むように心がけました。応援にも積極的に取り組むようになり、この頃から応援が大好きになりました。
3回生になると、そんな大好きな応援の中でも責任が増え、悩むことが増えました。
どうやったら応援は選手に届くのか、どんな応援が力になるのか。「勝たせられる応援」について毎日毎日考え、夢にも球場で応援している自分が出てくる日々。
それでも、みんなと一緒に声を出して、共に喜び共に涙できるあったかい神戸のスタンドが大好きなので、応援について悩むことは苦ではありませんでした。
この頃私を苦しめていたのは、幹部になる、先輩になることでした。
中学時代の部活でのトラウマで、もう人前で何かを仕切るなんて人生で絶対やらないと心に決めていました。今となっては生意気この上ないことですが、1-3の先輩に「幹部になる前に応援団辞めます」とお話したこともあります。
幸か不幸か、チアには2年間入団者がおらず、チアとしては危惧しないといけない状況なのに、自分が先輩として振る舞う機会は少なくて、それに安心している最低な自分がいました。幹部が近付いていると感じる度に、弱い自分が顔を出してきて、逃げたくてたまらなくなりました。
それでも、団長になったのは、プライドが高くて失敗を恐れる自分が、変われる最後のチャンスだと感じたからです。
ここで人のために、そして自分のために、1年間団に全てを捧げるつもりでした。
歴代の素晴らしい団長の皆さんのような、この背中に着いてこい!というタイプは向いていないことは自覚していたので、みんなを背中から包んであげられるような団長になりたい、と思っていました。
62代では渉外、63代では渉内との繋がりを強めていただいたので、今年は学内外での繋がりを!と思い、学内や地域のイベント依頼にも参加するように働きかけました。
しかし、そんなに上手くいくわけもなく。
新しく挑戦したいことどころか、今までやっていたことも十分にできなくて、理想と自分のキャパの違いに苦しんだ1年間だったように思います。
それでも、応援団を選んでくれた1回生、続けてくれた2、3回生には感謝しかありません。
本当に失敗だらけで、自分は団長に向いてないなとネガティブになることばかりでした。
辛くて流す涙は団のみんなには見せたくなかったから、家でご飯を食べながら1人で泣いていました。
それでも、一つ一つの行事や応援を終える度に少しずつ自分の出来ること・やりたいことがクリアになっていき、達成感も得ることができ、あれだけ嫌で嫌で仕方なかった幹部生活に喜びを感じられるようになっていきました。
三商合宿の最終日、1回生が「ここまで大変なことも沢山あったけれど、応援団に入ってよかったです」と涙ながらに言ってくれた時は、嬉しくてこっそり泣きました。
なんだか泣いてばかりですね。笑
ここまでの4年間、正直、辞めるための理由は沢山ありました。
辛いことの方が数で考えたら多かったかもしれません。
それでも、試合応援やステージで感じる喜びはそれを軽々と上回って忘れさせちゃうくらい大きくて、気付いたらまた懲りずに練習に行っていました。
体育会の同期に「応援団はいつでもスタンドに居てくれるって安心感があった」と言われた時は、いつでも絶対的な味方がいるよと思いながら応援してきたことが届いていたんだ、と嬉しくて号泣しました。
私の忘れっぽい性格もあると思いますが、今思い返しても、出てくるのは楽しかったことや嬉しかったことばかりです。
沢山沢山遠回りしたけれど、1回生の時に「自分の選択を間違っていたことにしたくない」と踏ん張った自分に感謝したいです。
私自身は特別秀でた才能は何も持っていませんが、出逢いの才能だけは天下一品だと誇りに思って22年間生きてきました。
この4年間は、その自分の才能をより実感する日々でした。
大好きな人達、沢山の感情、素晴らしい景色に出逢えた応援団生活、心の底から幸せです。
4年分の感謝を込めて、ありがとうございました。
翔鷹会の皆様
平素より現役に多大なるご支援をいただき、ありがとうございます。
いつでも現役の進む方向を後押ししてくださる皆様のお陰で、思う存分活動することができました。
これからは私も翔鷹会の一員として、よろしくお願いいたします。
大学関係者の皆様、地域の皆様
いつも私達が円滑に活動できるようご尽力していただきありがとうございます。
また、今年は例年以上の学内外の依頼活動に参加させていただき、その度に沢山の方から応援団へ嬉しいお言葉を頂きました。
私達の励みになっていました。ありがとうございました。
渉外のみんな
他大学にもかかわらず、卒業してからも色んなお話を聞いてくださる、尊敬する先輩方。
まななさん!河村さん!といつでも声を掛けてくれる可愛い可愛い後輩達。
そして大好きな同期達。朝7時に球場に集まって会議した後並んで朝ごはん食べたことも、夜中の4時まで終わらない準備に向き合った三商合宿も、みんなのスタンドで一緒に色んな応援歌を歌ったことも、悩んだ時に夜中まで相談し合ったことも、どれも大切な宝物です。
みんなが創りあげた、それぞれの想いが詰まった応援団が大好きです。
これからも仲良くしてね。
体育会のみんな
私が応援団を続けられたのは、間違いなくみんながいたからです。
どんなに辛いことがあっても、スタンドでみんなの応援をしている時だけは心の底から幸せでした。みんなの姿が見たくて、応援団辞めたいなって時も思いとどまれました。
みんなが勝って喜ぶ最高の笑顔が大好きです。どんなに劣勢な時も全力でプレーするみんなの姿が大好きです。グラウンドの隅で夜遅くまで練習してる頑張り屋なところが大好きです。試合前後に「応援ありがとう、今日も頑張るわ」って言ってくれるみんなが大好きです。一緒に全力で声出してスタンドから応援してくれるみんなが大好きです。
みんなのかっこいい姿を一番近くで見させてくれてありがとう。
吹奏のみんな
いつも色んな応援やステージで一緒に全力を出してくれるみんな。どんどん応援活動に対して積極的になってくれるのが本当に嬉しかったです。
65代のみんな、特に団担の2人には沢山我儘を言って迷惑かけたと思います、ごめんね。それでもいつもクオリティ高い演奏に仕上げてきてくれてありがとう。
みんながいる応援やステージは選手達も他大学応援団も嬉しそうだったし、何より私が一番嬉しくて、みんなのことを自慢して回ってました。
家族
いつもステージを観に来てくれたり、こっそりSNSをチェックしてくれている家族のみんな、ありがとう。
特に、どんなに朝早い日も起こしてくれて、夜遅い帰りも待っててくれたママ。愚痴や悩みを言いながらも、私が本当はどうしたいのか既に決めていることを分かってただ聞くだけでいてくれたこと、感謝しています。外で頑張る反動で、家ではボロボロの娘だったけど、いつも自慢してくれてありがとう。
毎日お風呂で寝てしまってすみませんでした。これからは気を付けます。
62代の先輩方
私の応援団員としての基礎を作ってくださったのは間違いなくお二人でした。
こんなにも応援が、応援団が好きになったのは、お二人に育てていただけたからだと思います。
生意気な所も多かったと思いますが、何も分からなかった1回生の頃から最後まで熱くご指導くださりありがとうございました。
またご飯連れて行ってください。
63代の先輩方
一番長い時間を一緒に過ごさせていただいて、先輩方のいない応援団が考えられなくて、去年の今頃は不安でいっぱいでした。
どんな時も一番近くで一番寄り添ってくださり、楽しいことも辛いことも全て共有してくださりありがとうございました。
引退されてからのこの1年も本当にお世話になりました。心配させることも多かったと思いますが笑、いつでも話を聞いてくださる先輩方に救われていました。
いつまでも大好きです!
64代の団員達
ここまで一緒に走り抜けてくれてありがとう。
頼りない団長だったと思いますが、ここまで着いてきてくれてありがとう。
特にチアの後輩達には、1年間で全て伝え切らなくてはという焦りでいっぱいで、一回生とは思えない程色々なことを伝え、時には厳しくしてきたと思います。どれだけ泣いても絶対に諦めず食らいついてきてくれてありがとう。
1年間で目を見張るほど成長してくれ、神大応援団にいつも笑顔をくれる1回生。沢山怒られもがきながらも、応援団への愛で乗り越えてきた2回生。同期よりも長い時間を過ごしてきて、私達幹部が気付かない所もカバーしてくれる頼り甲斐のある3回生。ぶつかりまくって迷惑かけてかけられて過ごしてきた同期。
みんなのお陰で最後まで団長でいられました。
明日はみんなの一番輝く姿を楽しみにしています。楽しもうね!
翔鷹祭では、応援団で出逢った全ての方、全ての出来事へ、4年分の感謝を込めて最高のステージをお届けします。
私の大好きな64代の姿を皆さんの目に焼き付けてください!
そして、私からの感謝の気持ちを受け取ってください。
神戸大学応援団総部 第64代
団長 河村愛菜