この瞬間
【4回生ブログリレー vol.4】
こんにちは.
最近ちょっと高めのボディーソープを購入した松本康平です.
今回は大学サッカーへの思いを綴りたいと思います.
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ゴールを決める.鼓動が早くなる.心が高鳴る.胸が熱くなる.アドレナリンが放出され,感情が爆発する.チームメイトが満面の笑みで駆け寄ってくる.熱狂する.
この瞬間だ.
試合終了のホイッスルが鳴り響く.90分の戦いに勝つ.勝利を噛み締める.歓喜の輪ができる.心が満たされる.熱くならずにはいられない.
この瞬間だ.
それだけじゃない.
初めてリスペクトリーグのメンバーに入る.初めて公式戦に出場する.自分の思い描いたプレーができる.昨日1対1で負けたあいつに今日は勝つ.
この瞬間だ.
サッカーがもたらす歓喜の瞬間が私の心をこれでもかと言うほど満たしてくれる.不安や不満,苦しさ,悔しさ何もかも揉み消してくれる興奮を与えてくれる.この歓喜の瞬間を追い求めて,私は大学サッカーに足掻いていた.
本気の勝負ができる最後の舞台,そして自分のサッカー人生の集大成として大学サッカーに挑んだ.振り返れば負けてばかり,劣等感を抱く日々ばかりが思い起こされる.リスペクトリーグのメンバー外が続く日々.3回生の一年間を棒に振った怪我.共にBチームでプレーしていた同期の学生リーグでの活躍.毎日の練習1つを切り取ってもそうだ.1対1では全く勝てない.プレー強度についていけない.シュートは全く入らない.挙げ出したらキリがない.小中高と弱小チームで王様気分となっていた私のプライドは瞬く間に崩れ落ちた.こんなにも明白に『負け』を突きつけられるのは初めてだった.苦しかった.悔しかった.こんなはずじゃなかった.
ただ,『負け』から逃げることだけはしたくなかった.
勝負の世界である以上,勝ち負けが伴うのは必然である.では『負け』を突きつけられた時,『負け』に対してどのように向き合うのか.
『負け』を受け入れて,自分の弱さ,無力さと向き合う.そして,『負け』を恐れずに,とことん挑み続ける.時に,『負け』を正当化して,『負け』から逃げてしまいたくなる.『負け』を恐れて,勝負の舞台から降りてしまいたくなる.そんな時,歓喜の瞬間を想像する.あの心震える瞬間.あの心満たされる瞬間.その瞬間を想像しただけで,何度でも『負け』に正面から向き合おうとする自分がいる.このままでは終われない.自分の力はこんなもんじゃない.自分の可能性を信じたい.心震えるあの瞬間を何度も味わいたい.
独立自尊の精神.
妥協するのも自分自身,努力するのも自分自身.全ての行いは結局全て自分自身に返ってくる.良くも悪くも自分次第.大学サッカーはそんな独立自尊の精神が試される舞台だ.『負け』を突きつけられた時,どのように振る舞うのか.『負け』をどれだけ価値あるものにできるのか,重要なのはきっとそこだ.『負け』から逃げてしまっては,歓喜の瞬間など訪れない.人生の夏休みとも言われる大学生活.時間は有り余るほど存在している,サッカーを挑戦できる舞台は整っている.『負け』を価値あるものにするための手段,要素は,そこら中に転がっている.自分次第であの心震わす歓喜の瞬間を掴むことができる.そんな大学サッカーが最高に楽しかった.最高に面白かった.
一度きりの人生.感情の起伏のない人生なんてつまらない.サッカーはエモーショナルなもの,自分の感情を曝け出せる,ぶつけることができるもの.ゴールを決めた時のあの心の高鳴り,負けた時に溢れ出てくるあの悔しさ,努力が報われないあの苦しさ,試合前円陣のあの高揚感.そして,そんな感情に応えてくれる,喜びを分かち合える,共に悔しがれる仲間たち.サッカーがなかったらきっと知らなかった.
神戸大サッカー部での4年間,そして私のサッカー人生を通して出会った人,味わった経験,感情全てが私の人生を濃密なものにしてくれた.
さあ,大好きなサッカーができるのもあと1ヶ月.最後までサッカーに足掻きたい.チームメイト全員で熱狂したい,心震わす歓喜の瞬間を味わいたい.
そのために今日も私は走り出す.
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最後まで読んでいただきありがとうございました.
次回は,神大のweather newsこと島田竜彰です.お楽しみに.