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ベイシティタワーズ神戸WEST/EAST【神戸市中央区の新築マンション】

2024年10月現在、神戸市中央区で販売中の新築マンション。
ベイシティタワーズ神戸WEST/EASTについて分析していきます。公開情報や検討者の口コミを集めました。
タワマン規制の敷かれた神戸市都心では最後のタワマンになります。
検討している人の参考になれば幸いです。

ベイシティタワーズ神戸WEST/EASTの概要

メリケンパークからベイシティタワーズ神戸

大手デベロッパーである「住友不動産」/「関電不動産」による神戸市都心の最後のタワーマンションです。
場所は三宮から徒歩圏内のウォーターフロント地区で、神戸らしい眺望が最大のウリとなっています。

ベイシティタワーズ神戸WEST
・所在地:兵庫県神戸市中央区 新港町71番3(地番) 
・総戸数:346戸
・敷地面積:5,300.07㎡
・建物竣工:2023年1月
・引渡し:2025年4月下旬
・階数:地上27階地下1階
・売主:住友不動産、関電不動産開発
・施工会社:前田建設工業
・設計:前田建設工業
・管理会社:住友不動産建物サービス
・駐車場:88台(タワーパーキング)
・駐輪場:647台
・HP https://www.sumitomo-rd-mansion.jp/kansai/bct_kobe/

ベイシティタワーズ神戸EAST
・所在地:兵庫県神戸市中央区 新港町71番1(地番) 
・総戸数:344戸
・敷地面積:5,300.01㎡
・建物竣工:2025年2月
・引渡し:2025年7月下旬
・階数:地上27階地下1階
・売主:住友不動産、関電不動産開発
・施工会社:前田建設工業
・設計:前田建設工業
・管理会社:住友不動産建物サービス
・駐車場:136台(平置9、機械式63、タワーパーキング64)
・駐輪場:690台
・HP https://www.sumitomo-rd-mansion.jp/kansai/bct_kobe_e/

現地周辺地図 公式HPより

ツインタワーマンションであり、WEST棟は2023年1月に完成、EAST棟は2025年2月に完成予定です。
WESTはすでに分譲されており入居者もいますが、新築マンションとして今も販売中です。決して売れ残りではありません。これは住友不動産の販売スタイルで、完成したマンションの外観や室内を実際に観て購入を決めてほしいという意向があるそうです。イメージパースやモデルルームでは、どうしても実物と違うことがあるため、そういったリスクを排除したい方にオススメです。

ベイシティタワーズ神戸の魅力

このマンションは強みと弱みが明確にあります。
強みは
神戸都心で最後のタワーマンション」
「神戸らしい圧倒的な眺望」
「大規模ゆえの充実した共用施設」
です。

神戸都心で最後のタワーマンション

神戸市は三宮近辺にタワマン規制を課しています。
ベイシティタワーズ神戸はその規制の直前に建設が決定しているため、規制の対象外だそうです。
つまり、これ以降は神戸都心にはタワーマンションは立ちません(厳密には垂水でプラウドタワー神戸垂水が建設予定ですが神戸都心では最後です)。

神戸市がマンション建設を規制するエリア
https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202311/0017050071.shtml

今後、築年数を経たとしても相対的築浅のタワーマンションとしての地位が確立しているため、需要はなくならず、資産価値が高いと見込まれます。(仮にタワマン規制がなくなったとして、そこから実際に建設されるには数年かかります)

神戸市のタワマン規制について詳しく知りたい方はこちらのnote記事もどうぞ。

神戸らしい圧倒的な眺望

20階スカイラウンジ(南西向き)より撮影した神戸の夜景

神戸らしい眺望はこのマンションの最大の特徴です。神戸といえば、ポートタワーやメリケンパーク、モザイク観覧車といった海辺の風景ですよね。このマンションの南西側はその景色を独占できるのです。20階のスカイラウンジから住民はいつでも絶景を堪能できます。

神戸を感じられる眺望を満喫できる「南西」向きの部屋はとても人気です。この眺望の良さは価格にも反映されています。自分が見学に行った時ですら、南西向きは低層階でも約1億円(坪単価400〜450万円)でした。北東向きであれば、それより安い価格で高層階が購入できるため、部屋の向きによる眺望が価格差に織り込まれていることがわかります。南西側角部屋高層階(1番人気の部屋)は2億5000万円(坪単価850over)でした!
しかし、住んでからの満足度やリセールバリューを考慮するなら、やはり「南西向き」が1番おすすめです。

大規模ゆえの充実した共用施設

https://www.sumitomo-rd-mansion.jp/kansai/bct_kobe/design3.html

各棟約350戸のタワーマンションであり、便利な共有施設を複数有するというスケールメリットを享受できています。
豪華なエントランス、絶景のスカイラウンジ、ゲストルーム、テレワークラウンジ、トレーニングルーム(ラン•バイク)などの共有施設を有します。WESTとEASTでの相互利用はできない点は注意が必要です。
東京や大阪の大規模タワーマンションのようなド派手な共有施設ではありませんが、利用頻度の高いあると便利なラインナップであり、維持コストが高すぎる設備はないのも嬉しいです。すぐ近くの第一突堤にあるみなと温泉蓮では、プールやマシンジム、温泉が利用できるため、それらが必要な人は蓮も利用できます。

立地の評価

神戸都心の街並み Google earthより

花火も見える眺望は神戸史上最高クラス

先ほど述べたように、このマンションの眺望は神戸史上最高クラスです。
神戸らしい景色」を堪能できる唯一のマンションと言えます。
メリケンパークやハーバーランドに近い他マンションとも異なります。
例えば、ザ・パークハウス神戸ハーバーランドタワーはモザイク至近ですが、モザイクを裏から眺める格好になっています。神戸ハーバータワーやザ・パークハウス神戸タワーもやや距離があり、裏から眺める立地です。
ポートタワー・海洋博物館・ホテルオークラ・メリケンパークオリエンタルホテル・モザイク観覧車を一望できるこの景色は唯一無二の価値があります。
メリケンパークの沖合で上がる花火も部屋から眺めることができます。

神戸都心(三宮)に徒歩圏内

神戸の中心地である「三宮」が徒歩圏内であり立地は良好です。神戸の繁華街や大丸百貨店には7分程度でアクセスできます。さらに元町、メリケンパーク、ハーバーランドへも徒歩で行くことができます。
三宮は複数の路線が乗り入れるターミナル駅であり、どこに行くにも便利です。また、新幹線の「新神戸駅」や空港である「神戸空港」へのアクセスも便利です。さらに、阪神高速3号神戸線「京橋入口」が目の前で、車を利用する人にとっても嬉しい立地です。

周辺地図 公式HPより

神戸都心に位置するが駅徒歩アクセスは難あり

眺望や都心立地と引き換えに、駅徒歩距離は難ありです。
各線三宮駅には徒歩15分はかかります。もう少し近い元町駅でも10分はかかります。真夏や真冬に電車通勤は大変だと思います。
神戸の繁華街や大丸百貨店には7分程度でアクセスできるので、三宮勤務やリモートワークの人にとっては気にならないのかもしれません。

JR東海道本線「三ノ宮」駅まで徒歩16分
阪急神戸線「神戸三宮」駅まで徒歩17分
神戸地下鉄西神山手線「三宮」駅まで徒歩17分
阪神本線「神戸三宮」駅まで徒歩16分
神戸新交通・ポートアイランド線「貿易センター」駅まで徒歩12分
神戸高速鉄道東西線「元町」駅まで徒歩14分
神戸地下鉄海岸線「旧居留地・大丸前」駅まで徒歩12分

バス乗り場やレンタサイクル乗り場は近い

駅まではやや遠いですが、目の前にバス停「新港町」があり、ポートループなどのバスが止まります。バスを使えば三宮駅まで10分もかかりません。また、レンタサイクル「コベリン」の乗り場も目の前です。隣のアトアには「LOOP」も置いてあります。これらを利用すれば駅まで5分くらいで行くことができます。

周辺施設(スーパー・コンビニ・飲食店)は微妙

神戸都心に立地していますが、マンション周辺の施設は微妙です。三宮は駅の周辺と、元町のある西側に繁華街が集中しています。センター街より南側は、旧居留地エリアとなります。ここは主にオフィス街、ブランド通りとなるため庶民が普段使いできるお店は少なくなります。もちろんスーパーもなく、このマンションでいちばん近いスーパーは、大丸百貨店地下になるそうです!スーパーを利用するには、三宮駅周辺の「阪急オアシス神戸三宮店」「ダイエー神戸三宮店」「KOHYO三宮店」「いかり神戸三宮店」といったところか、「イオンスタイルumie」になります。どこも徒歩15分程度かかるため、車で買い出しするか、ネットスーパーを利用するのが現実的です。
コンビニは、京町筋のファミリーマート(徒歩6分)かポートオアシスのデイリーヤマザキ(徒歩7分)とやや遠い印象です。
マンションの隣に水族館アトアの入る「KOBE PORT MUSEUM」があり、そこのフードホールはおしゃれなお店が複数入っており賑わっています。ただし観光地価格です。他は旧居留地にいくつかオシャレな飲食店がありますが、チェーン店などリーズナブルなお店はありません。
2025年4月に「GLION ARENA KOBE」というアリーナが開業します。そこに飲食店ができますし、アリーナ来訪者向けのお店ができるとマシになるでしょう。

GLION ARENA KOBE 完成予想図

小中学校はかなり遠い・・子育て向けではない?

マンションの周辺には「東遊園地」「磯上公園」「みなとのもり公園」「メリケンパーク」と公園がたくさんあり、都心でありながら子育て環境としては悪くありません。ただし、この環境の良さが活かせるのは小学校にあがるまでです。
神戸市の小学校区では、このマンションは「こうべ小学校」になります。こうべ小は人気の小学校のひとつですが、このマンションからは徒歩30分もかかります。しかも登り坂なので小学生が自力で通学することは難しいと思います。中学校は「生田中学校」で少し近くなりますがそれでも徒歩20分はかかります。小学校から私立に通わせるとか、車で送迎するとかの場合を除いては、小中学生をもつファミリーにはオススメしにくい印象です。

マンションの詳細

以下、特に断りがない限りはWEST棟の情報になります。

ベイシティタワーズ神戸WEST

建物全体について

●外観:シンボル性あり
●廊下:内廊下
●各階ゴミ捨て場:○
●24時間有人管理:○
●コンシェルジェ:10~19時、木日は除く
●エレベーター:低層2、高層2、非常用
●構造:制振

タワーマンションとしての基本スペックは良好です。高さは100mで、横幅がしっかりしているので存在感があります。ツインタワーで、海辺に立地するためかなり目立ちます。阪神高速を通るとその存在感が際立ちます。
廊下は内廊下で、カーペットや天カセエアコン付きです。内見したときの印象としては、程よく雰囲気のある照明に、落ち着いたBGMが流れており、匂いも気になりませんでした。
各階ゴミ捨て場も完備されていて、ゴミ捨ての煩わしさはありません。
24時間有人管理で、日中はコンシェルジュもいます。クリーニングや宅配の依頼もできるそうです。
エレベーターは3-12階の低層階用(45m/分)が2基、13-27階の高層階用(105m/分)が2基あります。
構造は制振構造で、地中深くの地盤に杭を打設しています。

共有施設の評価

●グランドエントランスホール

グランドエントランスホール 公式HPより

住友不動産らしい豪華なエントランスです。 豊かな植栽を抜けた入り口には開放感溢れるグランドエントランスが!2層吹抜で高さ9mと広々とした空間です。エスカレーターを上がると目の前には港町神戸の風景が広がります。グランドエントランスホールは高さ7m、広さ190㎡とインパクト抜群で、家族や友人を呼んだ時にびっくりされること間違いなしです。

●スカイラウンジ・パーティールーム

パーティールーム/スカイラウンジからは神戸の風景を一望できる 公式HPより

20階の南西側には、住民全員が利用できる「スカイラウンジ」「パーティールーム」があります。このマンションの特権である最高の眺望をいつでも楽しむことができます。

●ゲストルーム
家族や友人が宿泊できるゲストルームも20階の南西側にあります。部屋自体は簡素ですが、眺望が格別です。1泊5,000円なので、周辺ホテルより安いのも嬉しいです。

●テレワークラウンジ
3階には住民全員が利用できる「テレワークラウンジ」があります。オープンスペースだけでなく、個室もあるため集中して作業することができます。下手なカフェより居心地良さそうでした。

●フィットネスルーム
2階には神戸の風景を楽しみながら、汗を流すことのできるフィットネスルームがあります。ランニングやバイクのマシーンのみですが、普段使いには十分そうです。エレベーターを降りるだけでジムが利用できるのは便利ですよね。
このマンションの隣には「みなと温泉 蓮」というホテルがあり、そこでマシンジムやプール、温泉が利用できます。これらがマンションの共有施設にあると便利ですが、維持費がとんでもないことになってしまいます。ここは維持費のかかる設備をすぐ隣のホテルで利用できるため、とても良いと思います。ちなみに蓮は数多のランキングで1位を獲得している大人気ホテルです。

専有部について

神戸のタワマンとしては、ハイクラスのスペックです。ただしWEST棟とEAST棟では若干スペックに差があることに注意が必要です。後発のEAST棟は眺望でWESTに劣る立地なのですが、その分スペックを高めることでプレミアムとして差別化されています。
天井高が高いことやワイドスパン設計であることなど、後から変えられない構造の部分が良い作りなのはさすがスミフです。その分オプションも多く、それなりの課金をした方が使い勝手は良くなります。

眺望重視のタワマンらしく、ワイドスパン設計です。広い間口で開放感のある住空間となっています。間取りはさすがスミフでよく練り上げられています。(周辺中古を見るとすみふの間取りの良さに気がつきます)

ワイドスパン設計(公式HPより)

●天井高:2,650mm
●サッシ高:2,100mm
●床暖房:○
●換気システム:第1種換気
●バルコニー隔て板:トール
●キッチン天板:天然石
●ディスポーザー:○
●食洗機:○
●カップボード:×

部屋の向きと眺望について

このマンションは方角によって大きく眺望が変わり、それを反映して価格も上下します。南西は神戸を代表する景色であるメリケンパーク・ハーバーランドを一望できます。北東は逆に三宮の都心部や大阪方面を眺められます。

WEST棟なら南西向きが間違いないです。最高の眺望を独占できます。目の前のラスイートルパンビルも4階建てと背は低いので低層階でも眺望を遮られることはないようです。低層階は海が近くダイナミックな景色を味わうことができます。
高層階は見晴らしが良いため人気です。20階以上になるとポートタワーやモザイクが視線よりだいぶ下になるため、見下ろす感覚は味わえますが、室内からは見えにくくなります。
内見した印象としては、南西低層階の眺望が気に入りました。高層階の眺望はスカイラウンジからも眺められます。

ただし、このマンションはツインタワーとなっており、WESTの北東側、EASTの南西側は注意が必要です。距離をとって向きをずらしてあるので完全にお見合いにはなりませんが、低層階は圧迫感がある印象です。特に間にある駐車場棟より低層階はより閉塞感があるため内見時によく確認してください。

眺望は生活時の満足度だけでなく、賃料や売却価格などの資産価値にも直結しています。
眺望の期待しにくい向きの低層階は坪単価300万円程度ですが、眺望が最高の南西角部屋の高層階は坪単価850万円超えとなっています(角部屋ではない中住戸でも南西高層階は坪500万を軽く超えてきます)。
新築時価格も北東向き高層階より南西向き低層階が高値になっているため、デベロッパーも眺望が資産価値に直結することを認めています。
SUUMOを眺めていても南西向きはある程度の高値でもすぐに掲載終了します。一方、北東向きは高層階でお買い得!な価格でもけっこうな期間掲載されていることが多いです。

売却や賃貸など資産価値を考えるなら眺望は重視しましょう!
逆に、自室からの眺望はどうでも良いけどタワマンに住みたい人・共有施設を利用したい人は、眺望微妙な部屋であればお値打ちで購入できるかもしれません。

マンション周辺の再開発について

このマンションを語るには、周辺の再開発についても触れなくてはいけません。周辺には大小様々な再開発が進行しています。

ベイシティタワーズ神戸が位置するこの周辺は元々神戸港として栄え、新港町は財閥系企業の倉庫が立ち並ぶ倉庫街でした。ですが、神戸港の機能がポートアイランドや六甲アイランドに移転していることもあり、都心に近い新港町は神戸の玄関口「ウォーターフロント」として再開発で生まれ変わろうとしています。

https://www.city.kobe.lg.jp/documents/58618/kobewfvision.pdf

神戸ウォーターフロントビジョンを参照
https://www.city.kobe.lg.jp/documents/58618/kobewfvision.pdf

マンション周辺の再開発 Google earthより

さらに目を広げると、都心三宮には更なる再開発が控えています。
市役所2号館、西日本最大級のバスターミナル、JR三ノ宮新駅ビル、三宮クロススクエアなどの大規模開発は大きな影響が期待されます。
神戸空港の国際化も控えており、エリアの持つポテンシャルは高いです。

都心三宮とウォーターフロントの再開発 Google earth より

新港第一突堤基部はほぼ完成

https://www.sumitomo-rd.co.jp/uploads/20240617_release_kobeeast_2024.pdf

このマンションを含めた第一突堤基部の再開発はほぼ完成しています。文化施設や業務商業、住宅を含んだ複合開発で、約35,000㎡とかなりの面積になっています。

神戸ポートミュージアム「atoa」

都市型アトアリウム「atoa」はアート×水族館で、神戸の新たな観光スポットとなっています。光や音を組み合わせて幻想的な雰囲気を演出しており、チームラボのような施設になっています。その集客力は凄まじく、コロナ禍を挟みながらも2年と249日で200万人の来場者数を記録しています。この新港突堤付近には、このatoaとみなと温泉蓮くらいしか人が訪れるスポットはなかったのですが、それでも連日人通りが絶えないのはatoaのおかげです。

atoa名物「PLANETS」公式HPより

atoaの入る神戸ポートミュージアムの一階はフードホールとなっています。このフードホール「TOOTH MART」は地元企業であるポドマックが運営しており、「TOOTH TOOTH」がセレクションした神戸の人気店が多数入居しているオシャレなスポットです。
長年地元で愛される「洋食屋 神戸デュシャン」や自然薯とろろが有名な和食店「黒十(こくとう)」、神戸牛ハンバーガーの「MOJO MOJO BURGER」、六甲ビールを味わえる「PUBGAB」など9つのお店が集います。
フードホールの天井には巨大水槽があり、魚を眺めながら食事を楽しむことができます。また、テラス席からは神戸の景色を一望することができます。

ラスイートルパンビル

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000333.000024670.html

このマンションの南西側に建設されている旧居留地風の4階建てビルです。
運営元の株式会社ラスイートは、「ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド」や「みなと温泉 蓮」を運営する会社になります。大阪の「グラングリーン」にて「うめきた温泉 蓮 Wellbeing Park」も手掛けています。
このビルには、パンやスイーツを楽しめる「ル・パン総本店」、自家源泉の天然温泉を使用した足湯を愉しめるカフェ、神戸港の景色を一望する多目的ホール、開放的なルーフトップレストラン&バーなどが2024年12月に開業予定です。

GLION ARENA KOBE

建設途中のGLION ARENA KOBE

このマンションを含む「新港町(ニューシーポート)」エリアで1番の再開発はこのアリーナです!マンションの目の前の第二突堤に、1万人規模の大型アリーナが建設されています。周囲270度を海に囲まれており、神戸ウォーターフロントの新たなランドマークになること間違いなしです!
バスケットボールの「神戸ストークス」の本拠地として、音楽ライブ・コンサートやMICEイベントなどに活用されます。アリーナ周辺の第二突堤を「TOTTEI」と名付けて、緑の丘のようなTOTTEI PARKやBBQ施設、レストラン・カフェなどもできる予定です。
このアリーナは周辺の「TOTTEI」を含めて年間300万人の来場者数を見込んでいます。先述の水族館atoaが年間100万人いかないくらいだったので、その規模の凄まじさがわかると思います。このアリーナができることで、ベイシティタワーズ神戸の資産価値は間違いなく上がるでしょう。
NTT都市開発により2025年4月に完成予定です。

マリーナ(第1・第2突堤間)

https://www.city.kobe.lg.jp/documents/58618/kobewfvision.pdf

アリーナのできる第二突堤と、みなと温泉 蓮のある第一突堤の間の海域には、マリーナができる予定です。世界では富裕層によるクルーズが流行っています。神戸も海に面した立地を活かして、ラグジュアリーなマリーナを作り、世界の富裕層を呼び込むようです。
プレジャーボートやスーパーヨット(全長24m以上の大型クルーザー)などを停泊するマリーナは、マンション周辺の雰囲気を格上げしてくれることが期待されます。富裕層の別荘(セカンドハウス)としての需要もありそうです。(スーパーヨットは年間の停泊料だけで1,000万円を超えることもあるそうです!)

住友倉庫跡地

https://www.city.kobe.lg.jp/documents/58618/kobewfvision.pdf

第二突堤の基部には「住友倉庫」(大正時代に建設された歴史ある倉庫!)がありましたが、現在解体が進んでいます。敷地面積は8,200㎡とかなりの面積であり、アリーナの入り口にあたるためその再開発が期待されます。商業機能を持った高級ホテルが望ましいと考えますが、いったいどうなるのか楽しみです。
また東側には「三菱倉庫」「三井倉庫」といった巨大な倉庫が現在も稼働しています。これらも老朽化が目立つ印象で、将来的には解体され再開発の種になることでしょう。(第二突堤基部だけでも約37,000㎡、住友倉庫と合わせて約47,000㎡が再開発可能そうです)

京橋地区の埋め立て

https://www.city.kobe.lg.jp/documents/58618/kobewfvision.pdf

新港町とメリケンパークを結ぶ京橋地区は三宮で最も海に近い場所ですが、阪神高速3号神戸線、浜手バイパスが海上の高架線として聳え立っているため、眺望が開けていません。また、ここを結ぶ橋がないため新港町とメリケンパーク・ハーバーランドは見えているのに距離が遠く、回遊性が悪い点が指摘されていました。橋をかける案やロープウェーで結ぶ案もあるようですが、神戸市は京橋地区の船だまりを埋め立てる方針を選びました。

マンション周辺の空中写真 Google earthより

賛否はありますが、良い再開発だと思います。埋め立てることで迂回しなくてよくなり、現在徒歩15分の距離が徒歩8分程度と半減することが予想されます。また、埋め立てた箇所(約32,000㎡)に商業施設なども配置できるようになるとのことです。長期的には京橋ランプを含めた再開発が望まれます。

税関前歩道橋リニューアル

https://www.city.kobe.lg.jp/a55197/kobe_vision_zeikanmaebridge.html

三宮とウォーターフロントの間には、国道2号線や高架道路などがあり、物理的・心理的に距離を感じることが指摘されています。そこで、三宮駅からフラワーロードを南下して、市役所や東遊園地を通り、神戸税関に至るエントランスアプローチの改良として、税関前歩道橋のリニューアルが予定されています。コンペで選ばれたデザインは非常に秀逸ですが、工事の難易度が高すぎたため工事業者の変更・再発注が行われています。アリーナの開業には間に合わなそうですが、歩道橋が完成する日が楽しみです。

神戸三宮の再開発

都心三宮とウォーターフロントの再開発 Google earth より

市役所2号館、西日本最大級のバスターミナル、JR三ノ宮新駅ビル、三宮クロススクエアなどの大規模開発が予定されています。

神戸市役所本庁舎2号館

https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202401/0017184873.shtml

市役所×商業施設×オフィス×5つ星ホテルで、神戸の新たなスポットへ。
神戸三宮駅周辺とウォーターフロントの中間地点に、地上28階建、高さ140mの巨大な市役所が建造されます。最上階には5つ星ホテルを誘致する予定です。
神戸市役所は神戸都心の中心に位置しています。この立地を活かして市役所を神戸のハブとして、回遊性を高めることを狙っています。
JR・阪急・阪神・市営地下鉄(山手線・海岸線)・ポートライナーの6路線が乗り入れるえき〜まち空間から、ウォーターフロントエリアや磯上エリア、元町エリアに人の流れを作ることを目的としています。

https://www.city.kobe.lg.jp/documents/29404/kihonkeikaku_kaiteiban_zenntai.pdf

西日本最大級のバスターミナル

https://news.kobekeizai.jp/blog-entry-2501.html

西日本最大級のバスターミナルを含むツインタワー計画が進行中です!
このツインタワーにはバスターミナルだけでなく、オフィス、商業施設、図書館、ホール、ホテルが入る予定です。最上階にはインフィニティプールを備えたラグジュアリーホテルが誕生!
現在は1日1400便ものバスが、三宮周辺に分散された6ヶ所のバス乗り場から発着しています。これを一ヶ所にまとめ、神戸を西日本の交通ハブにする予定です。
この再開発により広域から人を集め、三宮東側にも活気が出てくることが期待されています。

JR三ノ宮 新駅ビル

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220330_05_sannomiya.pdf

JR三ノ宮駅前に新駅ビルが完成します。高さ155m、延床面積91500平米。
前駅ビルが解体されて約10年の時を経て、神戸三宮にランドマークとなる駅ビルが完成する予定です!三宮の周辺に複数ある路線の乗り換えも便利になることが期待されています。

三宮クロススクエア

https://www.soumu.go.jp/main_content/000671868.pdf

三宮の駅周辺を人が歩ける空間にする計画が進行中です。三宮の中央は幹線道路が横切っており、三宮を通過する車両が多く走行しているため、人が滞在できる空間が少ないことが問題となっています。車両のための空間を徐々に減らし、人が集まり歩けるような居心地の良い空間にしていくとのことです。

神戸都心の街並み Google earthより

ベイシティタワーズ神戸のまとめ

メリケンパークから見たベイシティタワーズ神戸

神戸三宮にできる最後のタワーマンション「ベイシティタワーズ神戸WEST/EAST」についてまとめました。最後はマンション周辺や神戸の再開発情報が多くなりましたが、このマンションに対する評価は、その位置するエリアや神戸に対する評価ともつながります。
神戸は阪神・淡路大震災で壊滅的な被害を受け、自力で復興するために多くの負債を抱えました。その影響で他都市と比べ開発が遅れており人口減少となっている神戸ですが、震災から30年の時を経てようやく再開発の種が芽吹いてきました。
ベイシティタワーズ神戸は、そんな神戸の最後のタワマンです。次々と変わっていく街並みを最前線で味わうことができます。周辺も再開発でどんどん綺麗になっています。すぐ近くには旧居留地や大丸神戸店があり、三宮徒歩圏内です。
最高の眺望を楽しみたい人、新しく綺麗な街並みで生活したい人、神戸都心を満喫したい人、リモートワーカー、引退後の夫婦、DINKSなどにとっては最高のマンションだと思います。
(逆に、小中学生を通学させる子育て世帯にはあまりオススメしません)

自分も購入を検討しているため、詳細に分析させてもらいました。あとはこの記事を見せて家族を説得していこうと思います・・・。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
よければ他の記事も読んでください。


おまけ(本文に書けなかった雑感)

・正直な話をするとここは住宅地ではありません。都会のリゾート地を目指しています。なのでそれを理解せずに住むと不便な点が目立つと思います。
・都心徒歩圏内なのに海沿いのリゾート気分が味わえるという点では、全国で見ても唯一無二に近い希少さだと思います。

・ターゲットは40歳台以降のある程度資産のある方のようです。
・阪神間の山手に住んでいた富裕層が高齢者になって平地に住むときにここを買う人もいるみたいです。
・外国人もこの立地・眺望で指名買いが入るとのことです。
・ターゲットの話はMRの営業さんに聞きました。

・車があれば非常に便利な立地です。駐車場の台数は足りない印象ですが、タイムズの駐車場棟を利用できます。タイムズは自走式ですし車のサイズ制限がないため高級車でも対応可能です。
・隣にはBMW・MINI・フェラーリのディーラーがあります。
・京町筋にはポルシェ・ランボルギーニ、他にもジャガーやアストンマーチン・ベントレーなど高級車が販売される場所に近いです。

・価格は高すぎです!坪500出せば梅田や東京近郊のマンションが買えます。
・住友不動産がタワマンを建設すると高値で販売するためエリアの相場が大きく上がることが知られています。神戸の高級住宅街は、阪神間の山手(東灘・芦屋)であり、三宮は意外とそこまで高くなかったのですが、このマンションはその常識を打ち砕きました。
・住友不動産は新築マンションでも、ゆっくり売りながら段階的に値上げしていく販売手法で有名です。そのため、一期一次より条件の悪い部屋がより高い価格で販売されることも多いです。ですがこのマンションは周辺再開発によって価値が上がっていくタイプなので、そこは割り切った方が良さそうです。

・周辺中古はあまりパッとしない印象です。
・オススメできるマンションはどれも価格が高くなっています。

・ワコーレ神戸旧居留地ザ・タワーが築浅であります。元町駅に近いため純粋な立地では上回ります。ワコーレ(和田興産)ブランドとしては非常にハイクオリティで、旧居留地に馴染む立派な見た目は素晴らしいです。一方、外廊下60mとタワマンとしては微妙と言わざるをえないもので、国道2号や阪神高速が目の前のため眺望は遮られます。騒音なども気になりました。価格もベイシティタワーズ神戸とあまり変わりません!
・BELISTA神戸旧居留地やライオンズタワー神戸旧居留地は、落ち着いた良いマンションですが、存在感が薄く指名買いが入りにくい印象を感じました。小学校が遠い問題は共通です。
・アーバンライフ神戸三宮ザ・タワーは、リニューアルされた東遊園地に面しておりかなり良さげですが間取りの癖が強く微妙です。下駄の商業施設に空きが目立つため管理状況も気になります。

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