起業したいけど、何で起業したいかわからない方へ
コンサルタントとして、
「起業したいんだけど、何で起業したらいいかわからないんです」
というご相談を受けることが増えました。
「起業する」ということが魅力的なのでしょうか?
自由そうだから?
稼げそうだから?
確かに2006~8年頃、女性が起業するのが流行った時にもそんな風潮があったなあ。
私としては、なにかやりたいことがあって、それが今の状況(会社員だったり主婦だったり)では叶わないので、起業という手段を選ぶのかな、と思っていたのですが、思いの外多いのです。
「起業したい、でも何で起業したらいいかわからない」
起業したい、に隠れる思い
起業したいのはなんで?
起業したいけど、何で起業したらいいかわからない、という方は、大概、「現状に不満」があるようです。
先日もAさんという方が、個別相談に来られたのですが、
「なんとなく自分でお店をやりたい、という気持ちはある。けど、何を売りたいのかよくわからない」
とおっしゃっていました。ご自身でも、そんな状態でお店を始めても、やっていけるわけがないと思い、私のところに相談に来たそう。
彼女は、医療事務をされている方なのですが、
「仕事自体はそんなに苦じゃないんですけど、人間関係がギスギスしていて嫌なんですよね。感染症関連で忙しさも増してますし、休みの日は以前なら買い物などに行けてたのに、疲れすぎて動けなくて寝てばっかりなんです」
うん、もう答えは出てますね。
起業する、ということは、それで収入を得て生活していくこと
Aさんの場合、
人間関係&仕事で疲れている
↓
起業したら逃れられるかも
という思考です。
しかし、起業するということは、平坦な道のりではありません。が・・・・
月100万出してくれるクライアントを見つけるか、1万円のものを買ってくれる人を、100人、定年する年齢くらいまでずっと集め続けること。
もちろんビジネスモデル次第でいかようにもなる、といえばなりますが。
例えば雑貨屋だんだと、仕入れで60%くらいかかりますし、家賃や人件費(自分の給料)を考えると、月100万円の売上では足りないかもしれません。
物販をされたことがない方が、いきなりお店を持って物販を始めるのはリスキー。
起業じゃなくて、もっと別で「不満」を解消できる手段があるかも
今は起業・副業ブームなので、そういう情報が乱立していますが、そもそもAさんの不満は起業でしか解消できないのか、というとそうではありませんよね。
院内で人間関係を改善できないか試みたり、転職すれば、収入UP、より良い職場環境になるかもしれません。
起業はポジティブな理由がきっかけのほうが、成功しやすい
私は商工会さんや生活金融公庫さんで女性起業家向けのセミナーをやっているので、いろんなサービスの方の起業当初から現在までを知っています。
正直、会社員をやめたいからといって、セミナーに来ている人と、何か売りたいものがあって来ている方。
比率として8:2くらいなんですが、「2」の人はしっかり起業して、長く続いています。
8の人は、未だに会社員、もしくは起業しても1~2年でやめてますね・・・
「この商品をみんなに知ってほしい」
という方が、細く長く続いています。
多少、売上が立たない時期があっても、「これをみんなに広めてあげたいんだ!」という気持ちがあれば乗り越えられます。
本当に起業したいなら、何か売りたいサービスや、自分が得意なことで起業されるのがいいと思います。
その話はまた次の機会に。
おまけ:小林の起業きっかけ
と、ここまで偉そうに書いてきましたが、じゃあ、小林はどうやったん?というと。めちゃくちゃネガティブな動機で起業しています。
アメブロやHPでは書いてますが・・・
きっかけは26歳のときに当時勤めていた会社から、リストラされたからです。
就職氷河期世代の私は、短大の新卒で就職できず、その後、22歳までに契約社員(不動産)→正社員(デザイン会社、ブラックで半年で退社)→正社員(になったと思ったら4ヶ月で会社が倒産)と3社を経験。
日雇いバイト、契約社員、派遣社員(金融)などで4年食いつなぐも、最後の会社でもともと産休の人の代わりで入り、上司の不祥事で部署がなくなり、上司がリストラされるはずが、上司はうまく他部署に引き抜かれ、私がリストラ(というか経理ならポジションある言われたけど、やりたいことじゃなかったので断った)。
もう!!これ以上、仕事探したくない!!
という理由で起業しました!おいおい言ってることと違うじゃねーか、と思われてますよね、すみません。
それでも18年続いてます(笑)
なぜそんなに続いたか、などもまたの機会に書きますね。
【お店をやりたい、成功させたい、でもどうしたらいいの?】
の方へ、オススメ