縦隔腫瘍、ロボット手術を受けてみた
というわけで7/4に縦隔腫瘍の摘出手術を受けてきました。
後に検索される誰かのためになるよう流れや感想をまとめておきますね。
経緯を書いている前回の記事はこちら
※縦隔腫瘍はいろんな腫瘍を含みます、
僕の場合は奇形腫と呼ばれるもので良性の腫瘍であるとされています。
検索されてたどり着く方には様々なタイプの腫瘍と
戦われている方がいらっしゃると思いますので予め記載しておきます。
医療用語を用いておりますが、僕は医療関係者ではありません。
ですので体験談として読んでください。
縦隔腫瘍のために病院を受診する
6/14 紹介先の大病院を受診
さて2箇所目です、もはや病院はかなり大変ですね。
朝1行って昼間でコース。半日つぶれます。
相談させていただいたお医者さんはその道の凄い方のようで、国内だと珍しいユニポート。
1箇所だけの穴で手術をすることができるという方でした。
非ロボットの胸腔鏡手術で行う場合3箇所手術のために穴を開けるんですが
お世話になったお医者さんは1箇所、場合によっては2箇所の穴あけで手術できる。
手術には支援ロボットのダヴィンチを使う
という感じでした。
傷が少ないのは純粋にメリットと感じました。
お医者さん側からすると手術して切るほうが安心、リスクヘッジになる。
心臓の上なので上の血管と癒着すると嫌。
今のサイズならロボットでいける。
という感じで手術の益があるという見立てでしたが
その場で自分一人で手術まで決断できず1週間待っていただくことに。
経過観察のルートの場合もずっと観察しなきゃいけないから大変だよとのことでした。
たぶんお医者さん側からするとリスクが高くない手術なんでしょうけど
個人側からするとやらなくていい可能性があるものをその場で決めるのって難しい…。
6/21 手術前の意志決定及び検査
両親を連れて受診。手術をする意向を伝えました。
開胸になると体への負担、入院日数、傷跡等デメリットが大きいかなと判断しました。
ロボット手術だと入院手術入院退院で3泊4日だからほとんどロスなさそうだったんですよね。
そして大病院はとにかく待つ。
翌々週の手術日はすでに決まっていて
麻酔や血液系の検査も行ったので
朝から17時近くまでの受診に…!
血液は12本も取られました。
お値段も15000円とお高めでした
6/25 MRI検査
造影剤を注入しての検査。
閉所で確認が入るのですが凄い音がする機械でした。
理解としては血液中に血管を造影できる金属的な成分が多い点滴をするのかな?
尿で排出されるらしいです。
自分の場合は造影なしのMRI→最後の最後で注射をしてからのMRIと
この時間で体に造影成分回るのかな?と疑問を感じるぐらいの短時間でした。
翌日喉が痛くなり風邪なのか造影剤のアレルギーなのかわからない状態に。
6/27 PET検査
こちらはさらに別の病院へ。
財布の中に病院の診察券が増える増える。
がん細胞は糖の吸収がいいらしくそうした栄養の点滴をして全身の細胞の中で吸収率を見る感じの検査。
休憩時間長めでした、糖の成分が吸収するまでスマホもいじらず目を瞑っててねと。余計な消費を避けたいのでしょう。
僕が受けた執刀医の話ではPETはしたりしなかったりらしいです。
しないんですか?と質問したらじゃあやろうかみたいな感じのノリでした。
こちらはかなり高くて保険適用でも3万円ぐらいかかりました。
7/3 入院
7/3入院です。逃げ出そうかと思うぐらい嫌でしたが
もう腹くくっていて早く終われーっという気持ちでした。
手術前のプレッシャーがしんどいですね!
朝1入院でした。
風邪がいまいち治りきってない旨をお伝えしてたら4人部屋に一人にしていただいてかなりゆるく過ごさせていただけました。
(そしてこの風邪っぽいのは未だに治りません…)
入院前に軽い採血(血液型検査)
その日はこれぐらいでもう院外にはでれないので午後はひたすら暇な感じ。
病院食はお肉とか少ないなと感じましたが僕は美味しいと思いました。
シャワー時に
手術の際に体毛があると不味いかも?ということで看護師さんにそられる。
体はノータッチで脇の毛取られました。
0時から絶食でした。
7/4 手術
朝は6時スタート。血圧等はかられます。
食事も絶食、7時から飲水禁止なのでやることはあまりない感じ。
8時には手術着に着替える。
血栓防止用のストッキングを履きます。
9時から手術開始。看護師さんの付き添いでオペ室に向かいます。
両親もきてくれました。
一応事前説明だと
麻酔が効くまでに1時間ぐらい?
実際のオペで切っている時間は30分ぐらい
麻酔で覚めるまでに2-3時間
合計4時間ぐらい。
全身麻酔は怖いのですがなんとかなれー!の心です。
3cmってピンポン玉が直径4cmなのでその程度なんです、
出す場所が違うだけで女性が子供を生むよりずっと簡単だみたいにマインドを振ってました。
全身麻酔は点滴で入れられる。
しびれてくる実感がありしびれてきたと会話していたら意識を失いました。
手術について
手術はロボット支援下での良性腫瘍の摘出手術。
ダヴィンチを用いて行っていただいています。
左脇に4cm程度の傷1箇所で行っていただきました。
肋骨に沿った傷があります。
手術中も痛みはないし、術後も傷口は痛くない。
術後はHCU
同日午後目を覚ますと両親と面談。
手術室から出る際は意識を取り戻してからでるというルールのようで
若干の会話はしていたようなのですがそこは全く記憶にないです
ぽやーっと視野が開けてきて両親いるなという感じでした。
この時点では痛みはなし。
HCUはHigh Care Unitの略でICUほどではない手術後すぐの方が入る場所となるそうでした。
今はそんなのもあるんですね。
スマホ持ち込み禁止、テレビ禁止、動きもできないので純粋に暇。
30分か1時間おきの血圧検査。常時酸素濃度の測定がされていました。
13時14時頃に痛みがやばい気配がして痛み止めをお願いする。
痛みの種類としては筋肉痛のやばいバージョン。
傷口の痛みや縦隔、体の中心ではなく胸の筋肉が痛い。
ジワーっと痛みが広がってくる気配がして日和ってすぐ痛み止めの点滴をしてもらいました。
傷口は痛くない。
18時ぐらいに再度痛み止めを貰う。
意外と耐えれてる感じの痛みです。
ここで尿道カテーテル抜きますか?の質問
こちらも事前学習で尿道カテーテルを抜く瞬間はいたいと学習していたので痛み止めが聞いている間にやってもらいました。
そんなに痛くなかったです。
深呼吸のはくタイミングで抜くなどと指示があったので痛み止めが点滴じゃない場合なんかはもっと痛いんじゃないかな…。
膀胱までカテーテルは入っているそうでした。
だから勝手におしっこでちゃうのね。
この頃からようやく自分につながっている管の種類を把握したり腕を軽く動かしたりできるようになりました。
執刀医の先生はこのぐらいに来たのかな。
19時ころ食事
アイスなど出ると聞いてたけど実際の食事は飲料系でした。
食べなきゃ復活できないと思い頑張って食事。
21時過ぎにお手洗いに行きたい旨を伝えて手伝ってもらう
点滴をひっぱりながらの移動と久しぶりの起床なので看護師さんの親切に助けていただきました。
トイレにいって自分がオムツアーになっていたことを初めて知る
そのぐらい自分の状態把握ができてないです。
オムツの脱ぎ方がわからずどうしていいかわからないところオムツを破り崩壊させました。
どうやら座ってするのが正しかったみたいです。
点滴で水分が余計に入っているのか大量におしっこをしたところ再度痛みが。
震えるような感じになってしまいサポートいただきながらよろよろでベットに戻り、痛み止めをもらう。寝る時間帯に抗生物質も投与があったはず。
22時頃消灯
お向かいのベッドのおばあちゃんが騒ぐ
「んしょっ!んしょっ!」「死にたいんや!」
ちいかわみたいな声出しながらおっかないことを言い看護師さんに最後連れ去られていました。大変そう。
おそらく24時ころ就寝
ぼーっとやることのない時間です。
6時ころ起床、看護師さん達はすでに動いていました。
7時半頃食事、ここは平常食
頑張って体を起こして食べる。
10時ころ点滴が終了していたので点滴をひきずらないでトイレに離床
立ち上がるとまた痛みに襲われてしまい痛み止めを貰う。
膀胱の縮小がなんかしらの影響与えてるんだと思うんだあ…。
12時頃車椅子で通常の病棟へ移動
7/5 通常病棟編
同じ病室に帰還。HCUの看護師さんから病棟の看護師さんへ引き渡される。
明日退院なのでとにかく歩けと言われる。
術後は歩くのが回復をはやめるそうです。
とりあえず術後1日組はある程度自分のことはこなせないとならなそうな感じなので頑張る。
食事は基本全部ちゃんと食べる。
トイレも1回慣れればなんとかなることがわかる。
ただおしっこのときに空気がでるブパッ!という音がしてびっくり。
カテーテルを入れた人はこうしたことがあるそうです。
人生で初めて聞きました。空気がでるわけですね。
痛み止めは飲み薬に移行。ロキソニンです。
頼りないけど仕方ない。
術後直後とおしっこの直後は痛みを抱えてたのですが
それ以外はほとんどいたくなかった。
体制を同じにして座ってりゃ全然平気。
傷口が小さいことの強みや!
病棟内を最初は20m往復ぐらいでへばってたんですが徐々に1周、2周と歩けるように。
ただとにかく息があがるのが早い。
後日判明するんですが
肺がしぼんでいるという話のせいだと思います。
夜ご飯も食べて概ね安静に過ごしました。
点滴針を抜いてもらえると動きやすい。
7/6 退院
朝は6時スタート、データを取られます。
採血はなかったかな。
7時半に食事。病院食は質素ではあるものの400円と安いですし健康面に配慮してくれてるのがありがたい。
10時にレントゲン。
術後も前日もレントゲン(座りながら取れる機械がある)をとってくれてて
水が溜まってないかの確認をしてくださってたんですが
今回は立ちでのレントゲン。通常のやつですね。
そこで言われるのが肺が膨らんでない。
自身としては深呼吸できないです
歩くとすぐ息が切れるしでした。
酸素濃度は問題なさそうな感じ。
お医者さんからは原因はわからないけど膨らんでない、膨らまないはありえないので膨らむはずとうかがってます。
11時頃シャワー浴びていいよと看護師さんがいってくださりシャワー
手術箇所の洗い方を教えていただきました。
泡で洗っていい
入浴は禁止
拭く際は上からぽんぽんと
後は毎回傷口が膿んでないか、痛くなってないか、なにかでてないかとかをよく見てほしいと行ったお話でした。
昼頃、レンタルの着衣を返して退院
気になる費用は
高額医療費制度のおかげで9万円程度でした。
自分はいきなり100万とかくると困るなーとびびっていたので
3泊お世話になって手術してもらってこれは安い。
日本の医療費制度崩壊するわけだよ!と思いました
高額医療費制度は前年度の収入によって上下します。
すごい制度ですが同一病院、同一月という制約と契約が課されているので
6月分のPET検査等もろもろは自費です。
7月分はこれ以上はかからないはずかな…
人間ドックで5.5万ぐらい
6月の診察交通費が6万ぐらい
7月が9万ちょいか
それなりにお金はかかっちゃいましたね!
ロボット手術ってたぶん国によっては滅茶苦茶高額だと思うのでこの価格で受けれるのは日本のバグだと感じました。ありがてえよ!
縦隔腫瘍の手術のまとめ
ロボット手術は楽だと思います。
対面を楽しみにしてたんですが、全身麻酔が入ってからロボットは登場したのか会えませんでした。
体感としては手術後の筋肉痛っぽい痛みが症状でした。
38度を超えるような熱はでておらず体への負担は小さいです。
術後からずっと傷口が痛いという感覚はない。
縦隔も痛くない、胸の筋肉痛みたいな感じ。
手術をしていない背中側の筋肉も痛くて、これは術中のポーズのせい?と伺いました。
7/9時点で困っているのは
咳が出る
肺が広がらない多分まだ広がっておらず息がすぐあがります
寝そべるとしんどい
(心臓の音がめちゃくちゃ体に響きます)
心臓の音に合わせてポコポコと胸から音がするんですね。
呼吸の音に合わせてだと気胸(肺が膨らまないと合致する)っぽいんですが
心臓の音に合わせてだから違う気がするんですよねぇ
なんだろねえ。
お医者さんたちも胸の音は何度も聞いてたので気胸じゃないと思うんだよなあ…。
仮定だけど切ってスペースが出来た都合でその空間が接合したり離れたりすることで音がしてるのかなあとか不思議な感じです。
この辺はお医者さんたちも回答出来なそうな感じでした。
僕には聞こえるんだよ…。
肺が広がってない都合で走ったりはまだできないんですが
術後5日でパソコン仕事はできてます。
次回抜糸!とりあえず咳おさまれー。
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