重要なプレゼン!「この人に頼むとすごそう!」と思われたいのにあえてやめたアピールとは?
あれは、人生初めての大きなプレゼンに臨んだとき。40歳の今見ると、ダメダメな企画書を作ってしまった昔の私がいました。
(▼自己紹介で、noteを始めるきっかけとして登場した企画書なので、こちらもぜひ目を通していただけると嬉しいです)
反省をふまえた2回目の大きなプレゼンのときに、「これだけはやめよう」と社内に声をかけたことがあります。
それが、「現実的にやらないことは、書かない」ということ。
当たり前のように思えますが、「できる」と「やる」は違うと気付いた話。そんな忘れていた経験を思い出させてくれたのが、こちらのあいさんの記事でした。
記事では、「企画」というものに対して「編集者」視点でとらえた10個のポイントをまとめてくださっているのですが、この文言をみつけたとき、ハッとしました!
もしもを封印し、キャスティングや会場の裏どり、正確な見積もり、事前の予算交渉などを行い、実現の可能性を高めていくことがいい企画だと学んだ。といった内容が書かれています。この"If"がないという言葉を見た瞬間に自分の失敗が言語化された感覚になり、前のめりに「そうそう!」とうなずいてしまいました。
今日は、そんな過去の失敗談をまとめておきます。
1|かけだしの私が企画書作成で落ちた穴
当時、会社としてもターニングポイントとなる大きな店舗運営業者を選定するプレゼンがあったのですが、担当メンバーは私も含めてプレゼンに慣れていない人ばかり。今思うと、意気込みが空回っていました。
「こんなお店にします」の説明に加えて、「私たちはこんなこともできます!」「あんなこともできます!」と内容を詰め込んで詰め込んで、思いつく限りのアピールを入れまくっていました。
当時は、それがいいと思っていたのです。「ここに頼んだら、凄そうだ!」と思ってほしかったのです。
でも、実際に受注して、自分たちのやりたいこと、やるべきことをプロジェクトとして進めていく中で、ふと思ったのです。「あの企画書にモリモリと盛り込んだ内容、全然実現させてないじゃん」と。
2|企画したこと、実現した?
「企画書の書き方」は何となくわかっていたつもり。だから、裏はとりました。企画を実現できそうなところにコンタクトを取って商談をして、「できそうなプラン」を次々に考えていきました。絵空事を企画書に書いて、やるとなったら「できないじゃん!」とならないように。
でも、若かった自分はそこまでの思考でしかありませんでした。頑張って準備したつもりでいました。
だだ、ありがたいことに受注できて、実際に店舗の立ち上げ作業が動き始めると、実現可能なプランでも、そのプロジェクトに必要のないものは実行に移さない(実行に移す方向に流れていかない)のですよ。だって、必要ないし、本筋と合わないし、忙しいのに無駄なことやってる余裕はありませんから。
3|絵空事ではないと信じていたことが絵空事だった
それに気付いたとき、企画書を読んだ人には、変な期待を持たせてしまったかもしれない。大風呂敷を広げてしまったかもしれない、と反省しました。
救いだったのは、あれもこれもの、オプションのような企画まで実現しなくても特に何も言われなかったこと。おそらく相手にとっても重要なポイントではなかったのだろうと思います。本筋をきちんと実現できていれば十分だし、相手はむしろそれをメインに望んでいるのですから。
なので、契約更新の2回目のプレゼンのとき、他社にそのポジションを奪われまいと、また色々と盛り込もうとしていたメンバーたちにストップをかけました。
「やることだけ書こう」と。
そうしたら、初回に比べると余計な寄り道の無いスッキリとした企画書になりました。それでもまた、受注できたのです。最初のときの、「モリモリ」させてしまった部分は要らなかったということです。
4|「できる」と「やる」は違うということ
相手に「凄い」って思われたくて、話を盛りたくなる気持ちってありますよね。でも、頑張って大きく見せようとしなくても大丈夫です。等身大だけれども、あなたの良さを余すところなく伝える方法はありますし、あなたの本質の部分がお相手とマッチすれば、話しはうまくすすむと思います。
「何ができるか」ではなくて、「何をするのか、したいのか」。これが、自分のアイディアプランを伝える企画書で、大切にしてほしいことだな、と思っています。