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一問一答「あなたが、つい考えすぎてしまうことはどんなことですか?」【反芻思考対策】

あなたが、つい考えすぎてしまうことはどんなことですか? 

今回は、なんとなく気分がモヤモヤしてしまう時の対処法についての相談をもとに、ネガティブな感情に振り回されないための反芻思考対策について解説させてもらいます。

「Q. 最近なんとなく気分がモヤモヤしてしまう時が多いです。何か対策はあるでしょうか?」

とりあえず自然に触れるか、できれば山登りしてみてください。
現代人は無心になる時間が著しく減っています。
スマホの通知が気になったり、過去の後悔や未来の不安に悩まされたり、外から入ってくる情報や刺激に振り回されてしまい、ずっとネガティブなことが頭で繰り返される反芻思考が起きてしまったりします。

皆さんもずっと同じことに悩まされたり不安になった時には、とりあえず山登りをしてみるのがおすすめです。
山登りをしている間は、足元に気をつけないと転んでしまいますし、道に迷ってもいけないので、当然余計なことを考えている余裕はありません。
それによって反芻思考を止めることができるという効果があります。

反芻思考を止めるというのはうつ病の改善にも役に立つことですから、くよくよ悩んでしまう自分を改善するために、土日に山に登るというのはとても良いことだと思います。

以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

「反芻思考」になりやすい人

内向的で人とコミュニケーションをとるのが苦手ということと同時に、メンタルが弱く神経症的傾向が高い人ほど、ネガティブな経験を思い出しやすく反芻思考と呼ばれる状態になりやすいという研究があります。

これは逆に考えると、外向性のなさについて改善するか、メンタルが弱い状況をどうにかするかのどちらかの対策をとる、あるいは、両方に対しての対策をとることによって反芻思考を改善することができるということです。
人間の性格というのは半分は産まれた瞬間に遺伝子により決まってしまうので、それほど改善することができないのではないかという人もいますが、この2つの要素についてはかなり改善することができるということもわかっています。

反芻思考に陥った時に取りやすい行動

反芻思考でネガティブな状況になった時に取りやすい行動として、男女それぞれに特徴があります。
反芻思考になった時に男女それぞれで取りやすい行動の特徴があり、そこまで理解しておけば、それが大切な人であればケアをしてあげることもできるようになります。

反芻思考になった時に女性が取りやすい行動

女性の場合は反芻思考になった時に、それに立ち向かうための方法として思考の抑圧というものを使います。
つまり、そんなことを考えてはいけないと自分の思考を抑えようとします。
しかし、実際にはこれをしてしまうと余計にネガティブな思考が強まってしまう可能性が高いです。

反芻思考になった時の男性が取りやすい行動

一方男性の場合は少し違いがあり、男性の場合は思考の抑圧をしようとする人も中にはいますが、女性ほどではありません。
男性の多くが反芻思考に立ち向かうための戦略として使うのは、ポジティブな記憶を思い出すという方法が多いです。

このポジティブな記憶を思い出すというのは若干は反芻思考の改善に役に立ちます。
ですから、男性の場合は反芻思考が起きてしまった時にこのポジティブな記憶をうまく思い出すことができた場合には、それを止めることができてうまくいっているケースが結構あります。

男性と女性、それぞれの特徴も理解した上で、ケアしてあげたり寄り添う言葉をかけてあげるようにしてみてください。

繰り返すネガティブ思考を止める8つの方法

嫌なことがあったり、過去の嫌な経験が思い出され、ネガティブな考えがずっと頭の中で繰り返されてしまう反芻思考に悩む人も多いと思います。
反芻思考はメンタルにダメージを与えますし、それを放置しておくと最終的にはそれが原因でうつ病になりかねません。
うつ病の一番の原因は反芻思考なのではないかと言われるぐらい危険なものだとも言われます。

とはいえ、この反芻思考は誰にでも起こります。
その程度や頻度は違いますが、ずっと思い出しては「なんであんなことをしてしまったのだろう」と悩むことは誰にでもあります。
トラウマまではいかなくても、嫌なことを思い出してしまい、そのせいで仕事や勉強が手につかなくなってしまうこともあります。

この反芻思考を止める方法について紹介させてもらいます。
この対策について知っておいていただければ、嫌なことがあっても立ち直りやすくなりますし、ネガティブな感情を引きずることが少なくなります。

反芻思考の3つの手軽な対策

ハーバード大学のダニエル・ウェグナー博士が、反芻思考をやり過ごすための手軽な方法について教えてくれています。
ダニエル・ウェグナー博士は、シロクマ実験を行い、何かを考えないように努力すればするほど、かえってそのことが頭から離れなくなる皮肉過程理論(皮肉なリバウンド効果)を提唱した方です。

どれもとても簡単なテクニックですが、非常に効果が高く科学的にも実証されているものです。
ぜひ試してみてください。

方法その1 :気をそらせるものを探す

当たり前のことと考える人もいるでしょうが、考えてはいけないと思えば思うほど、そんなことを余計に考えてしまいます。
大事なのは何かを見ないようにするのではなく、他に注目できるものを探すことです。

頭の中から特定の思考を消すことはできません。
ですから、どうしても注目してしまうものがあるのであれば、別の注目するものを探せばいいということです。

好きな仕事をしたり映画を見たり、猫と遊んだりしていると嫌なことを忘れられます。
この時嫌なことは頭の中にありますが、そこに自分の注意が向いていない状態です。
違うところに自分の注意を向けてあげれば、反芻思考のネガティブな影響を軽減することができます。

アニメを見るとか筋トレをするとか、どんなものでも構いません。
一定時間だけ夢中になれるゲームをするなどでもいいと思います。

10分間だけ自分に合った難易度でテトリスのようなパズルゲームをプレイすると、余計なプレッシャーを和らげることができるという研究もあります。
不安や緊張も、不安や緊張に注意が向いているから、それがプレッシャーになって本番で実力を発揮することができなかったりします。
ですから、不安に向いている自分の注意を切り替えるのにテトリスが役に立つということです。
これと同じように繰り返される反芻思考にも効果があります。

あらかじめ手軽にできる夢中になるものを用意しておいてください。
ネガティブな感情は消そうとするのではなく、注意を向ける対象を変えるということを覚えておいてください。

方法その2 :後回しにする

人はネガティブな感情にとららわれてしまいがちですが、もしみなさんが次にネガティブな感情が湧いてきたら、「そのことについて次にいつ考えるか?」予定を決めてください。
とりあえず、明日の通勤時間にもう一度考えようというように、予定に入れて後回しにします。
実際にカレンダーやスケジュールに「◯◯について考える」と予定を入れてください。

たったこれだけのことですが、様々な研究により効果が確認されている方法です。
ネガティブな感情や思考だけでなく、部屋の片付けをしなくてはならないとか、別に考えなくてもいいことをつい考えてしまうことはあると思います。
ずっとそのことが気になりながら、勉強したり読書していると、ずっと頭の中がモヤモヤした状態で目の前のことが頭に入りません。

このような状態で集中できない時には、それについて予定を決めて後回しにすると、頭の中でモヤモヤがなくなりやるべきことに集中できるようになります。
余計なことをしそうになった時も、頭の中にネガティブな思考が湧いてきた時もこの方法が使えます。
反芻思考が湧いてきたら、後でその反芻思考をしようと決めて、いつそれをやるかスケジュールに入れてください。

ダイエットや禁煙を邪魔する悪い習慣も同じです。
禁止すると余計に欲しくなります。
禁止するよりも先延ばしすることによって目先の欲求に抗うこともしやすくなります。

逆に、語学の学習や新しいスキルの習得など、人生においてやるべきことだとわかっていることがあっても、なかなかできないのも同じです。
人は先延ばしにすると、その行動をしなくなります。

方法その3 :マルチタスク対策

反芻思考をしやすい人はマルチタスクになりやすい人です。
集中力のある人は、ネガティブなことが思い浮かんだとしても、注意がそれたことに気づいて元に戻すことができます。

ですから、シングルタスクを習慣化することによって、僕たちは反芻思考を止めることができます。
反芻思考に負けないためにもマルチタスクはやめた方がいいです。

人は複数のことを同時に行うとすると、脳に負荷がかかりすぎてメンタルの余裕がなくなってしまいます。
それによってネガティブな感情を処理する能力が下がってしまいます。

Dラボの「シンプルライフ」のシリーズで、物を捨てることによるメリットについて解説しました。
物が減ると迷うことがなくなります。
物がたくさんあって迷うのもマルチタスクです。
やりたいことや気になることが思い浮かぶだけでも、脳に余計な負荷がかかって生産性が下がります。

仕事でも趣味でも、あれもこれもと手を出すのではなく、ひとつに絞ることで達成確率を高めることができるだけでなく、失敗したとしても、それを乗り越えて次の挑戦に向けて進んでいくことができます。

物事をもっとも速やかに終わらせる方法として、過去をさかのぼってみても、偉人たちの名言に複数の事を同時に進めて終わらせましょうというような言葉はほとんどありません。

サミュエル・スミスの言葉です。

「山積みの仕事を手っ取り早く片付ける方法は一度にひとつずつ取り組むことだ」

もちろん、複数の異なる世界で大きな成功を成し遂げている偉人たちも多くいます。ですが、彼らはほとんどシングルタスクです。ひとつの時期にひとつのことに極限まで集中して成果を出しているわけです。

目の前の取り組んでいることと頭の中を一致させるという意味でのシングルタスクが大事です。
肉体と精神のやっていることが違うと当然集中できないし目の前の作業も進まない上にミスも多くなります。
意識と肉体を同じ場所においてください。

「今この場所にいて」「目の前のこと」に集中する!

これを意識することが最高のシングルタスクです。

シングルタスクを極めるのであれば、こちらの本が役に立ちます。
ひとつずつのことに集中して短時間で高い生産性を出すためにはどうすればいいのかということを解説してくれている本です。

反芻思考と戦う方法

心理学者のイーサン・クロス博士が教えてくれる反芻思考と戦う5つの方法があります。
この方はメンタルコントロールに関する非常に有名な権威です。

そもそもなぜ人間には反芻思考というものがあるのでしょうか?
反芻思考はメンタルにダメージを与え人から行動力を奪ってしまいます。
人の生存や子孫の繁栄のために不要な特性であれば、人類の長い歴史の中で淘汰されてなくなっていたはずです。
クロス博士の著書は、その意味から理解し対策しようというものです。

Dラボの「ACT」のシリーズでは、頭の中に湧いてくる思考や感情を否定すると、余計にそれが強くなってしまうと紹介しました。
ネガティブな感情もポジティブな感情も否定するのではなく受け入れるということでした。

反芻思考の正体は頭の中の独り言です。
人間は大半の時間を頭の中の独り言で使っています。

ここから先はクロス博士が教えてくれる反芻思考の本来の目的と、そこから考える反芻思考の対策について具体的に解説していきます。
余計な思考や気分に振り回されることなく、変化と成長のために行動していきたいという方は、ぜひ続きもチェックしてみてください。


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