大動脈解離と大動脈瘤破裂、脳梗塞
入院と緊急手術をしてから数日、リハビリの先生の声かけで目が覚めた。
まだ酸素マスクをしていたので声は出せなかったけど頷いた記憶がある。
それからまた1日、2日経って、ECMOを外されてからは食事も出されたけど自分では食べることができず、看護師さんが食べさせてくれた。
一般病棟に移ったのはいつだか記憶がない、ただ妻曰く、一度電話で話をしていると言われたけどこれも覚えてない。
変な夢も見ていた。
病院にいるはずなのに最初は病院列車みたいなのに乗って北海道を一周してたりして、挙句、イギリスにまで。
後から聞いた話だが目覚めたころは譫言や独り言が多かったらしく、脳梗塞の影響だったよう。一般病棟に移ってからも今度は病院船みたいなのに乗っていて沖縄に向かっていたり。
そもそも大動脈解離って?
大動脈の中の壁が裂けてもう一つできてしまうことです。
普通は激痛が走って、気を失って亡くなってしまわれる方もいるが、僕の場合、1回目の時は痛みはなし、2回目の大動脈瘤破裂の時に痛みがあった。
大動脈瘤は大動脈の中に血栓ができて、膨らんでそれが破裂。
僕の場合は大量に出血していたらしいのだけど、胸膜が頑張ってくれたと先生が言ってた。2つとも突然死も大いにあり得る恐ろしい病気で、僕の場合は昨年11月に搬送された時は生存確率の方が低かったそう。
それにプラスして脳梗塞だから家族は話を聞いて覚悟を決めてたらしい。
そこから僕の入院生活がリハビリと共に始まり、簡単な頭の体操から、四肢の動きを取り戻すもの、でも体重が110キロもあったのでトイレは介助なし、おむつと管を通されていたのでそれでするようにと言いつけられていた。おむつは最初すごく抵抗感があったけど途中諦めて交換してもらうことにも慣れてしまった。
病院食しか食べないで、水しか飲まない生活をしていたら体重も落ち、100キロを切ってから見た目も変わったと周囲の看護師さんたちに言われ始め、そんなころに初めて面会で妻と再会。
嬉しかった。とにかく嬉しかった。