泡沫の煌めき

ちょっと前に電気屋に行った。電気屋はたまにしか行かないけれど行ったら行ったで楽しい。見たことのない家電は心をワクワクさせてくれる。SFの世界はまだまだ遠いけれど確実に近づいている。

"ソーダストリーム"という家電が僕の目に留まる。「あなたのお家で炭酸水を!」「もうペットボトルを捨てる必要はない!」との事。ほう、もう少し話を聞かせて。びっくりするほど高いわけでもないんだね。え!コンセントいらないの!?空気中の二酸化炭素を集めてそれを....あ、ガスを買ってセットする必要があるのか。さすがにそれは藤子・F・不二雄すぎたか。

人は心にお母さんを宿すという。(これは概念的な意味の母なので実家で今コーヒーでも飲んでいる実際の母とは無関係)少し高価な買い物をする時心の母が口を開く。

心の母「炭酸水を作ることができるのはスゴイけれど 
    そもそも普段炭酸水を飲まないじゃない!」
僕  「それはペットボトルを買って捨てるのが面倒
    くさいからだよ。それに炭酸水で胃を膨らま
    せばダイエットにだってなるよ!」
心の母「炭酸水には食欲を刺激する効果もあるのよ。
    痩せたいならまずは運動しなさい。」

こういうスイッチが入った母を説得するのは難しい。

心の母「貯金はしてるの?今乗ってる車が故障なんか
    したらどうするつもり?」

おまけに痛いところまでついてくる。ソーダストリームを買うかどうかはもう少し悩んでみることにする。結局買い物は買う瞬間や箱を開けるときよりも、買おうか悩んでいる時の方が楽しいのだから。買うと決めたらその時に、心の母をどうやって説得するか考える。

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